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器用貧乏な漂流者  作者: 與吉
163/354

1-163街へ帰還②とか

「龍の住まう森を知ってるかい?」


リウの一言でヘンリーは目を閉じ、首を傾げながら「ん~」と考えている

リン達はヘンリーがハーフエルフというのは知っているみたいだが、それが龍に繋がるとは考えていないみたいだった

ヘンリーは不安そうな感じでリウを見つめて話し始めた


「あの龍の森は知らないんですが・・・、うちの故郷は妖精の森があると聞いた事があるんですが・・・、もちろん噂ですよ、私は妖精を見た事無いですし」


ヘンリーは慌てながらも故郷の事を教えてくれた

龍の住まう森では無く、妖精の住まう森か・・・


「それは興味深い、ヘンリーの故郷で龍と妖精の事を調べる事にするか~」


リウはヘンリーの話の中で出てきた、妖精の事で頭がいっぱいみたいで『白銀龍』を抱きしめ


「妖精だって、『白銀龍』は見た事あるか?」


『妖精?どうだろ見た事あるかな?覚えてないや~』


「そっか、僕も見た事無い~楽しみだな~」


リウと『白銀龍』のやり取りは2人以外には、リウが普通に話し、『白銀龍』が「ガウガウ」としか聞こえず、リウのやり取りで話の内容を全員が把握していた

2人の会話を見なれたノノ達はあきれ顔で見ていたが、リン達はリウが『白銀龍』と意思の疎通以前に、普通に会話しているのに驚きリンがヘンリーに


「ヘンリーは『白銀龍』の声が聞こえた?」


ヘンリーは首をぶんぶん横に振りながら


「ガウガウとしかわかんないよ・・・、なんでリウさんとの会話が成立してるのか・・・」


「何かのスキルでしょうか?」


ライムが特殊なスキルで『白銀龍』で話していると考えているみたいだ


「会話系のスキル・・・?聞いた事が無いけど??」


ライムとジルは、『白銀龍』との会話でのスキルが何なのか気になりはじめていたので

リウはクラシスとリズに「話しても良い?」と小声で聞き、「話しても大丈夫よ」と許可が下りたので、リウはリン達に話しだす


「それは僕のスキルの『世界標準語』の効果だと思うよ」


「『世界標準語』・・・聞いた事の無いレアスキルかな?」


「それ以前に龍と話せるスキルが存在するだけで驚きですよ・・・」


「ひょっとして動物とも話せるんですか?」


「野うさぎとか大猪とかと対面しても会話は成立できないよ、そんな事をしていたら逃げられたり、襲われたりするよ・・・」


「会話が成立する種族とか生物なら話せる可能性があるという事ですか?」


「そういえば『白銀龍』以外だと前に山羊と話した事があるね」


「『白銀龍』さんと話せるのはいいなぁ~」


リンはリウの抱きしめている『白銀龍』を見ながら羨ましそうに見ていた

ノノ達は会話ができなくても『白銀龍』の事が好きなので、最近は何を考えているのか少なからずわかるようになっていた


「会話が成立するのはリウだけだけど、『白銀龍』との意思疎通は私達でもできるから気に無いで大丈夫よ」


ノノは『白銀龍』を撫でながらリン達に向かい話している

ココ達も頷き会話ができなくても不自由な事が無い事をリウ達5人に教え始める

リウはココ達とリン達が『白銀龍』とのこれまでの旅先での話を聞き、アライズ・アリサ・アンナからは『白銀龍』の食事の好みを聞き、シルキーとミルキーからは『白銀龍』の荷馬車での好きな場所などを聞き、会話が無くても一緒にやっていけると思いはじめていた


リウ以外のメンバーが親交を深めている間、リウと『白銀龍』は2人で果物を食べたり、焼串や焼鳥の食べ比べをしていた


女性陣の会話が一段落した所でリウが明日の予定を話しだす


「明日は朝ご飯後にギルドに行ってクエスト報告するけど、その後にヘンリーの故郷も森へ向かいます、リン達には『アイギス』に同行するけど、ただ一緒に旅をするのはおかしいので、ギルドでリン達にクエストを依頼します」


「クエストの依頼ですか?」


リンはクエストの依頼と言われても、初心者冒険者5人に依頼するクエストがなんなのか気になっていた、今回のダンジョン調査がリン達のパーティーの初クエストだったとしても、続けざま新しいクエストをお願いされるとは思ってもいなかった


「リン達5人は旅に同行するから、『アイギス』の護衛として一緒に旅をしよう」


「護衛ですか?」


「あの『アイギス』は護衛不要なほど強いと思うのですが・・・?」


「まぁ、折角冒険者になって旅に出るんだし、どうせならクエストをしてランクを上げるようにした方がいいでしょ」


「いいんでしょうか、護衛依頼といってもランクFの私達にはあまりにも無理な気がします」


「その辺は明日ギルドで話すよ、護衛よりもヘンリーの故郷への案内依頼の様なものだしね」


「道案内ならランクFでも行けそうな気がします」


「それじゃ、明日は朝一番でギルド行くからね、みんな飲み過ぎないように~」


「「「「「はーい」」」」」


クラシスやリズ・アライズの酒好きや晩酌の雰囲気が好きなノノやココなどが声を揃えて返事をした

アリサやアンナ、シルキーとミルキーは眠そうにしていた・・・、ジャンヌは寝落ちしていたので、リウが部屋まで運び寝かせつける、アリサやアンナ・シルキーとミルキーも一緒に寝かせ、リウは少しだけ晩酌をし、風呂にも入らずジャンヌ達と同じ部屋で寝始める

『白銀龍』はリウと一緒に寝ていたが、隣の部屋の焼串や焼鳥の匂いに誘われ、アライズの膝の上で最後まで晩酌に付き合うのであった

リン達も初めてのクエスト成功という事もあり、クラシス達と一緒に最後まで晩酌に付き合い、次の日は寝坊する事になる

街へ戻った最初の朝錬は、飲み過ぎによる寝坊で中止になる事が多かったが、リウとジャンヌの2人はこっそり棍の修練をし、スッキリした顔で朝ご飯を頂くのであった


朝ご飯は深酒組のクラシス・リズ・アライズが二日酔いっぽかったが、ノノやココ・リン達は寝坊こそしたが、お代わりをするほどの食欲があり、朝ご飯を他の冒険者よりも多めに食し、リウは少しばかり多めの食費を支払うのだった


『白銀龍』は晩酌時に、リン達5人に交互に焼串や焼鳥などを御馳走になり、『白銀龍』もいつも以上に肉を満足するまで食べた事により、昼過ぎまで布団の中で丸くなって眠っていた

龍の住まう森探しが、妖精の住まう森へと・・・

森から街へ帰還、次回、商業者ギルドへクエスト報告と報酬と頂きに伺います。

リン達のパーティーにもクエスト依頼をするので、パーティー名とかを考えないと・・・。

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