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器用貧乏な漂流者  作者: 與吉
160/354

1-160ダンジョン調査⑧とか

ダンジョン調査5日目、毎日の日課の朝錬を終え、冒険者に朝食と昼ご飯の弁当を渡し、リウ達の遅めの朝食が始まるのだった

ここでの生活も5日目という事で、リン達も食事の準備から朝錬まで一連の行動を誰に聞く事無く行えるようになった

魔力操作の修練に関して言えば、食事の準備終了とともに各々で修練を始めるほどであった

どうやら槍や片手剣の修練よりも魔力操作の修練が大事だと思ったのか、リン・アイズもヘンリーやライム・ジルと一緒に手の中で魔力塊の圧縮と維持をしていた

リウ達はダンジョン調査最終日という事で、晩ご飯の準備後は薬草採取組とポーション作成組に分かれて行動する、リン達5人は薬草採取からポーション作成までをクラシスとリズから教えてもらう事になっていた


「それじゃ、今日はリン達5人はクラシスとリズと一緒に薬草採取からポーション作成かな?」


朝ご飯を終え、食後の紅茶を飲みながら今日の予定を聞いてみる


「5人には薬草採取から初めてポーション作成までの一連の仕事を覚えてもらうと思ってる」


「自分で採取した薬草をポーションへ調合する、冒険者として覚えておいて損は無いと思うよ」


「「「「「「宜しくお願いします」」」」」


リン達がイスに座りながらクラシスとリズに深々と頭をさげる


「ノノ達はポーション作成をするの?」


「そうだね、初心者冒険者2組が今日も薬草採取をするって言ってたから、彼らの薬草をポーションへ調合するつもり~」


「薬草の状態はあまりよろしくないんだけど、それでもポーション作成はギリギリ可能だし・・」


「あまりひどい状態の物は馬達の餌にすれば大丈夫でしょ」


「そだ、薬草の数は数えておいてね」


「なんで?」


「一応、別途で薬草採取の代金を『アイギス』として支払うつもりだから」


「それは後々問題になるのでは?」


「あぁー、今回のダンジョン調査との二重報酬になる可能性があるかも・・・」


「問題になるようならポーションを今回参加した冒険者全員に配布するっていうのは有りかな?」


「それくらいならいいんじゃない?」


「ポーション作成は、ノノ・ココ・ジャンヌの3人で?」


「それとアライズ達3人も大猪解体後にポーション作成に参加かな」


「食材は豊富にあるけど、大猪を解体しておけばクエスト後にも食材として直に調理できるし」


「シルキーとミルキーはどうする?」


「馬達を散歩に行ってきます」


「散歩しつつ薬草採取してきます」


「馬達の事は2人にお任せします」


「「お任せあり~」」


「僕は荷馬車で仮眠してるから、何かあればすぐに起してね」


「ダンジョンに不審な動きがあれば、すぐに起します」


リウは寝る前にお風呂に入り、サッパリしてから寝始める

リウがお風呂に入っている間に、メンバーは各々行動を開始していた

クラシスとリズはリン達5人で薬草採取へ出かけ、アライズ達は簡易陣地の隅で大猪の解体を始め、シルキーとミルキーは馬達と一緒に森の中へ散歩へ出かけ、ノノ達はここのアイテムボックスに保管してあった薬草をポーションに調合していた

『白銀龍』はメンバーが行動を開始したのを確認してから、リウと一緒に荷馬車で寝始める

昨日は朝方まで一緒に話をし、これから起きるまでリウを独り占めなので、ニコニコしながら布団へもぐり込むのであった




薬草採取組のクラシス達7人は、移動時には「身体強化」と「速度強化」を唱え、移動時でも魔法を使用していた

リン達5人は魔力操作の修練で、「身体強化」「速度強化」を今まで以上にスムーズに使えるようになっていた、それ以上に増えた魔力と魔法消費MPが変化している事は過ぎには気がつかなかったが・・・


「回復系の薬草は森の中の日当たりのいい場所に生息しているから、薬草採取の基本は森の中なら木々の開けた場所を探す事」


「それと今回は「身体強化」と「速度強化」を唱えているけど、通常の薬草採取は周囲警戒や足元の毒蛇などに注意が必要よ」


クラシスとリズは森での薬草採取についての注意を教えている

リン達5人は周囲を警戒しつつ、森の中を駆けていた

また、ヘンリーだけは魔法障壁を使用し、リン達5人の周囲に障壁を展開し、万が一に備えていた

クラシスとリズが先頭で駆け、リンとアイズが2人の動作を真似、周囲警戒の仕方を学んでいた、ヘンリーが周囲警戒と魔法障壁で7人を守り、ライムとジルは後方を警戒し、森の中を魔法で身体強化し駆けまわっていた

魔力の少ないリンとアイズがMP枯渇になる前に、最初の薬草採取場所へ到着し、採取前にMPを回復させ、午前中に薬草30個採取し、簡易陣地へと戻るのだった・・・

魔力操作よりも薬草採取の方がキツイ事を5人は知る事になる


「それじゃ、昼ご飯後にポーション作成をするからね」


「「「「はい」」」


リン達は疲れたみたいで簡易陣地へ到着後に座り込んでいた

魔法で強化したとはいえ、通常以上の疲労に加え、MP枯渇気味でいた



ノノとココとジャンヌは、午前中からポーション作成をし、ココのアイテムボックスの薬草を50個を消費しポーション50個に調合した

3人のポーション作成成功率はリウよりも高品質で、ポーション(並)を30個ほど調合し、高品質なポーションはココのアイテムボックスに保管し、ポーション(下級)はクエスト後に冒険者へ配布予定だった

ポーション(下級)なら初心者冒険者は嬉しいが、中堅冒険者は物足りないかもしれないが、ある程度渡せば問題ないだろう


「午後からはリン達の採取した薬草を調合するの?」


ノノは午後からの薬草を気にかけていたが、クラシスがノノ達が使用する薬草の事を話し始める


「ノノ達は初心者冒険者が採取した薬草40個でポーションを調合よろしく」


「了解、40個中何個まともに使える薬草がるのか・・・」


「まぁ、がんばりましょ」


薬草の品質によってもポーションの出来が変わるので、薬草採取が下手な薬草は嫌われるのだが・・・、ノノとココは薬草採取の出来がポーションの品質に変わるので、自分達が採取した薬草以外の物には苦手意識を持っていた、ジャンヌは逆に薬草採取の出来は気にならないようで、ポーションの出来は調合スキルのLvに依存していると思っていた、もっともどちらがポーションの品質に関わっているかは誰にもわからないのだが・・・



シルキーとミルキーはマジックバックに昼ご飯弁当と馬達の餌と水に岩塩と保管し森の中を散歩していた、薬草採取の初心者冒険者2組やクラシス達とは別方向での散歩だったので、森の中で接触しないように行動していた

馬達に跨り、森の中を散策し、小川で休憩したり、木陰で弁当食べたり、シルキーミルキーの2人と2頭の馬達はクエスト中にも関わらず、ゆっくりまったりした時間を過ごす事になる

なお、この日は夕方前までに薬草採取をし、50個の薬草を採取し、簡易陣地へ戻るのだった



アライズとアリサ・アンナは、簡易陣地の隅で大猪の解体をしていた

大猪の血抜きをし、血の匂いが漂う前に生活魔法で血の匂いや汚れを消し、毛皮と肉と骨と内臓に解体し、内臓は土に埋め、骨は綺麗に洗いスープの出汁にするつもりでマジックボックスに保管した、毛皮も生活魔法で綺麗にしてから保管し、肉は部位ごとに保管するのだが、脛肉は直に煮込み料理になり、後日食卓に並ぶのだった・・・



リウは夕方まで荷馬車で眠り、『白銀龍』を抱き枕にしていた事もあり、いつも以上に眠ったいた事になる

目覚めるのと同時にMAPを展開し、ダンジョン内の様子を確認する

2Fと3Fの魔物の動向は昨日と同じで、冒険者も2Fをメインで調査しているみたいだった

どうやら3Fの魔物は2Fへは移動していないみたいで、1Fと2Fの魔物をある程度討伐し、冒険者達は地上を目指して移動を開始していた

どうやら問題無く今回のクエストは終わりそうである

ダンジョン3Fより先はベテランの冒険者達の領分なので、『アイギス』としては街へ戻って報酬を貰ったら、次の街へ移動するつもりでいた

今回のクエストで『アイギス』のメンバーは、各自料理の腕が上がった気がするし、次の街では食べ物系での露店を出店しても好いかも知れない

なによりリン達5人との出会いが一番大きかった、ヘンリー経由で『龍』の事を知る事が出来るかもしれないし、まだまだ、『白銀龍』とみんなのと旅は続きそうだ


「そろそろ、ノノが起しに来る前に起きますか~」


リウは『白銀龍』を撫でてから荷馬車から出て、晩ご飯の準備をしているアライズ達の元へ向かうのだった

ダンジョン調査5日目夕方まで話は進みました

少しだけ完結っぽくなってますが、まだ続きます


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