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器用貧乏な漂流者  作者: 與吉
159/354

1-159ダンジョン調査⑦とか

ダンジョン調査4日目深夜、リウとクラシスとリズはポーション作成をし、ライムとジルは魔力操作をしていた、ライムとジルは魔力操作の修練で魔力塊の圧縮・回転・維持を修得した


「ライムとジルはMP枯渇前に仮眠をしてね」


このクエストの実質1日なのでライムとジルに仮眠を促す、明日1日の徹夜が終われば通常の生活に戻るので、少しでも夜型になった生活リズムを昼方に戻す為であった


「それならもう少ししたら先に休ませてもらいますね」


「私ももう少し魔力操作をしてから休みます」


ライムとジルはコンロ焚火の前で手の中の魔力塊の維持をしていた

リウ的には2人には早く寝てまらいたかったのだが、覚えたての魔力操作の大事さに気がついたのか、MP枯渇ギリギリまで修練をしていた

リウは寝落ち寸前の2人を布団に寝かせつかせてから、クラシスとリズと一緒にコンロ焚火の前で遅めの晩酌を始めるのだった


「ライムとジルはMP枯渇で、布団に寝かせてきた」


「そかそか、おつかれ~」


「リウの飲むでしょ?」


クラシスとリズはコンロ焚火の前で酒と肴で飲みはじめていた

深夜の森の中での野営という事で静かに飲んでいた、このクエストでの野営での晩酌は初めてなので静かではあるが楽しそうに飲んでいた

リウも2人一緒にコンロ焚火の前で土魔法で作成したイズに座り、アイテムボックスから焼串や焼き鳥を取り出し大皿に並べる、果実酒を飲み、焼串を齧る


「ん、旨いなぁ~、久しぶりの酒という事もあるけど、深夜の晩酌はいいもんだな・・・」


「他の冒険者がいる手前、大ぴらに酒を飲むのは控えた方がいいからね」


「私達はいいとして冒険者が二日酔いでクエストに悪影響になったらダメだしね・・・」


「それなら僕らも静かに飲みますか・・・」


「そう言えばリウ~」


「ん、なに?」


「ここのクエストも残り1日だけどさ、これから先どうするの?」


「街へ戻ってからの事?」


「それもあるけどリン達5人の事よ」


「リウはある意味5人を師事してるでしょ、この先も師匠らしくしていくのなと思ってね」


「師事って言っても・・・、魔力操作や棍の修練とか?」


「リウは気がついてないかもしれないけど、魔力操作に関して言えば一流の魔法使いに師事しているのと変わらないと思うよ?」


「それに棍の修練に関しても、棍の型よりも体捌きや足捌きを教えているでしょ、それも普通の冒険者は弟子以外に教えない内容だけどね・・・」


クラシスとリズはおバカな子を見る様な眼でリウを見つめていた

リウは「あれは教えちゃダメだったのか・・」と首を傾げながら話を聞いていた


「まぁ、教えちゃったのはしょうがない、教えた内容を毎日の修練で自分のものにするかは別問題だし、何より教えた事により冒険者としてやっていけるなら良い事じゃない?」


リウは笑顔で話しかける

クラシスとリズは「それもそうか~」と考えたらしく、酒を飲みはじめる

暫らく3人で飲んでいると、荷馬車の方から『白銀龍』がトコトコとリウの側にやってきた

『白銀龍』も晩酌に参加したいらしく、リウの膝に飛び乗った


「『白銀龍』も一緒に飲むか?」


『酒は嫌い、焼串か焼鳥がいい~』


「了解、あんまり食べ過ぎると明日の朝ご飯食べれなくなるからいっぱいはダメだよ?」


『ん、わかった』


リウは膝で口を開けておねだりしていた『白銀龍』に焼串を食べさせていた

クラシスとリズは『白銀龍』の言葉を理解できないので、リウの雰囲気で晩酌に参加したかったのかなと思い、2人は『白銀龍』に焼鳥やサイコロステーキを与えていた


「最近、『白銀龍』と一緒の食事も久しぶりだね~」


膝の上で焼鳥に齧りながらリウの話を聞いていた


「そういえば『白銀龍』の事はみんなには秘密にしておくの?」


「まぁ、この大陸での『龍』の立場が話からいうちは内緒にしておいた方がいいでしょ?」


「ここでは人と一緒に亜人達も同じように生活しているし、『龍』が討伐対象じゃなく信仰対象の可能性もあるわけだしね・・・」


「どっちに転んでも『アイギス』的には不利な立場になりそうね」


「それにしても冒険者ギルドの資料にも『龍』の事が記録に残っていないのが気になるね」


「ひょっとして亜人達には『龍』に関しての情報があるのかも・・・?」


「んー、亜人達の街はどこにあるかわからないよ?」


「それならヘンリーに聞いてみてはどうかな」


「ヘンリー?なんで??」


「リンは知らないんだっけ?ヘンリーは亜人のエルフの血をひいてるよ?」


「耳が少し尖ってるのと、人より魔力が多いからね、それに最近の魔力操作で魔力も上がったみたいよ」


「ヘンリーっていつも帽子をしてるから、耳が尖ってるよく気がついたね?」


「なぁ、お風呂の中では帽子は外すでしょ?魔力が多いのは最初見た時から気になっていたのよ」


「それとヘンリーは大盾使いだけど、『魔法障壁』で攻撃を防ぐので、新しいタイプの大盾使いなのかもしれない」


「僕らのパーティーと同じで、ヘンリーが『魔法障壁』で攻撃を防ぎ、リンとアイズが近接攻撃をし、ライムとジルが遠距離で攻撃をする感じかな?」


「『アイギス』はリウが『魔法障壁』で攻撃を防ぎ、残りのメンバーで魔法での遠距離攻撃でしょ?一緒というか私達の方が安全な戦い方をしてると思うわよ」


「それはしょうがないよ、僕としても魔法で魔物を倒した方が安心できるし、討伐に関しても魔法で一撃で倒した方が、傷跡の無い毛皮を確保できるし、食材にするにしても魔法で苦しまずに倒した方が食材としても良い事だよ?」


「それについては私達はよく知ってるわ、最高の毛皮と食材の2つが手に入るなら『アイギス』の今のスタイルは変えべきじゃない、それ以前に今のままで良いと思うわよ」


「もっとも格上の魔物やダンジョン攻略では限界を感じるかもしれないかも・・・」


「僕は格上の魔物討伐をやったり、無理なダンジョン攻略を『アイギス』で受ける事は無いよ」


リウのその一言で、クラシスとリズは『アイギス』を大事に考えている事を知り、ニコニコしながら話を聞いていた


「ヘンリーに話を聞くのは、このクエストが終わってからでいいかな?」


「聞くのはリン達5人一緒にね、バラバラで話をするとダメな気もするし」


「贔屓じゃないけど、5人同等に相手した方がいいわよ」


「了解、ヘンリーに『龍』の事を聞く時はリン達と一緒に、それに『アイギス』のメンバー全員で話す機会を設けましょ」


「その時にリン達の今後の事も聞いて・・・」


「今のままリウの事を師事するなら『アイギス』に同行するのもありだと思うけど・・・」


「今後の事はクエストが終わって街へ帰還してからにしよう」


深夜の晩酌も酒も肴も無くなってきたのでお開きとなった


「それじゃ、クラシスとリズも朝まで寝てもらっていいよ」


「いいの?」


「もう1日徹夜しても良いのよ?」


「クラシスとリズには明日はみんなと一緒に活動してもらいたいんだ、残り1日でクエストが終わるからさ、リン達の修練に付き合って欲しい・・・」


「了解、出来る限りの事はしましょ」


「薬草採取からポーション作成までの基礎を叩きこむのもありね」


クラシスとリズは黒い笑顔でそんなこと言いながら簡易陣地の部屋へと消えていった・・・

出来ればリン達の負担にならない様な指導をしてもらいたいんだけどな


ここでの野営も明日1日か・・・

リウは『白銀龍』を撫でながらゆっくりと夜を過ごすのだった

ダンジョン調査4日目終了、クエスト後の事を少しだけ話した

ヘンリーにエルフ疑惑あり、亜人達の街を探す旅に向かうかも

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