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器用貧乏な漂流者  作者: 與吉
148/354

1-148学校行事4日目とか

学校行事4日目の朝は、保存食での料理教室は開かず、『アイギス』の所有していた保存食を低価格で販売していた

長旅の旅に保存食を大量に購入していたので、この場で販売しても大丈夫な事と、保存食とはいえ半年以上もアイテムボックスに保管していたので・・・、そろそろ新しい保存食なり干物なりを購入したかった

保存食の販売として、干し肉や干物など、昨日までの料理教室で使用した食材のみとし、学生達は食材を追加し、今朝の朝ご飯は多めの料理を作り、ダンジョンへ向かうのだった

ダンジョンへ引率の冒険者と学生が向かい、ダンジョン前は静かになり、『アイギス』のメンバーとギルド員は遅めの朝ご飯をするのだった

リウ達は朝ご飯を食べながら、今朝の保存食について話していた


「そう言えばどうして保存食の販売初めたの?」


「リンさん経由でご飯をいっぱい食べたいって聞いてね、引率の冒険者とギルド員と相談して販売する事にしたんだ」


「それはいいけど、学校行事で学生達は所持金持っていたんだ・・・」


「ダンジョン攻略時に装備の破損とかあるでしょ、その時に出張ギルドで替えの装備を購入する為じゃない?」


「装備の心配よりも食事の心配・・・」


「冒険者は身体が資本ですから、食料を買うのは悪い事じゃないよ」


「僕達は剣よりも杖での戦闘が多いから、武器の恩恵は普通の冒険者よりも薄いのかもしれない」


「11人全員が魔法での戦闘可能とか・・・、贅沢すぎるパーティー」


「それはパーティーの個性という事で、それに今はポーション屋ですし」


ポーション屋での朝ご飯後は、ギルド員は出張ギルドへ戻り、リウ達は魔法の修練や薬草採取など、各々やるべき事をするのだった

リウはギルド員からダンジョンの地図を見せてもらい、MAPと地図を見比べ、隠し通路や今現在の魔物の湧き状況や、学生の見習い冒険者のダンジョンでの行動を逐一知る事が出来た

初心者ダンジョンらしく、見習い冒険者5人でも対応できる魔物の湧きと、遭遇率の低さが初心者らしい・・・

出張ギルドからポーション屋へ戻り、アライズ・アリサ・アンナ・シルキーミルキーは部屋の中で『気配感知』の修練をしていた

クラシスとリズは馬達の世話をしたり、荷馬車の掃除をしたり、昼ご飯に備え調理したりした

ノノとココとジャンヌは、森の中へ薬草採取をする為に駆けていた、『気配感知』と『危険回避』の2つのスキルを並行し、野犬などを避け、リウの地図を頼りに採取場所を目指していた


リウは1日中MAPを展開し、ダンジョン内の魔物の湧きを見ていた

学生のいる地下1Fと2Fの湧きはそれほどではないのだが、地下3F~5Fの魔物の湧きが凄い事になっていた、今のところ隠し通路の影響か学生達には魔物の湧きを知ることは無かった、だが、『気配感知』持ちの引率の冒険者は気が気でないみたいな行動をしていた

今日の夕方には地下5Fの4割を魔物が犇めき、地下4Fにも多少の湧きが確認できた

地下1Fと地下2Fは今のところ問題は無いが、地下3Fの魔物が湧きが確認できれば逃げる事も考えないといけない

あとで引率の冒険者に、ダンジョンでの魔物の湧きについて相談しないとダメっぽいな、そう思いながらリウはポーション作成を始めるのだった



夕食後にリウは引率の冒険者と初心者ダンジョンについて話をしていた


「このダンジョンは地下2Fよりも深いよね?」


リウのその一言で引率の冒険者は驚きの表情をし


「なぜ、そう思うんだい?ギルドで配布している地図にも地下2Fまでしか記載されてないはずだけど?」


「それは僕のスキルで知りました、それと地下5Fで魔物が湧いてません?」


「確かに地下で魔物が湧いてる間隔はあるが・・・」


「地下3Fと地下2Fの階段は石材で塞がっているし、現在まで地下3Fからの魔物の湧きは確認されてませんよ?」


「もし、万が一にも学生に危険が及ぶ場合は、僕らもダンジョンへ入り救出してもいいですか?」


「それは勿論お願いします、もしもの時は学生50人の避難とギルド員の保護をお願いします」


「このまま何事も無く7日間過ぎればいいのですが・・・」


「けど、その後にダンジョンから湧いてら騒ぎになるんじゃ?」


「それは大丈夫、学校行事後は冒険者によるダンジョンの調査を予定してるから・・・」


「そうですか、今日で学校行事4日目終了ですが、学生達はダンジョンでの20回の戦闘を完了している者はいるんですか?」


「まだいないね、最高で15回戦闘を完了しているはず」


「それなら7日前に学校行事が完了するパーティーがあるんじゃ?」


「ええ、毎年6日目の昼過ぎには殆どのパーティーは20回の戦闘を完了するでしょ、なので7日目はダンジョン攻略の疲れを癒すのに使いますね」


「それじゃ8日目はダンジョンからの帰還?」


「そうです、我々引率の冒険者と学生達で街へ戻ります」


「僕達はダンジョン前の出張ギルドとポーション屋を解体後に街へ戻るのかな?」


「今まではそうでしたが・・・、出来れば学校行事後のダンジョンの調査の時にも食事の提供をお願いしたいんですが・・・」


「それについてはメンバーに聞かないとわからないですし、食材を買い足さないと食事の提供は無理ですよ?」


「そうですか、では、商業者ギルドに追加でクエストを発注しよう」


「わかりました、街へ帰還後にギルドへ向かいます」


「その時はよろしくお願いします、それと明日からの食事の提供をお願いしますね」


「了解、弁当を作って待ってますね」


そう言うと引率の冒険者は自分らのテントへと戻っていくのだった




ただ、この時の地下5Fの魔物は湧きだし、地上へと歩みを進めているのだった

その事を知っているのはリウだけで、『白銀龍』も地下からの不審な気配を感じてはいたが、目に見えない気配に戸惑いながら夜を過ごすのだった

地下5Fに不穏な動きあり

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