1-146学校行事2日目とか
次ぎの日の朝、『アイギス』のポーション屋主催の料理教室を開催していた
料理教室に参加したら、朝ご飯を食べられるという事で、学生50人は全員参加し、アライズ・アリサ・アンナは保存食の食材を丁寧に調理し、『干し肉スープ』を調理する、学生たちが持参した保存食でも作れるという事で、何人かの学生はメモを取り自分達でも作れるように心がけているようだった
料理教室後には、『干し肉スープ』をたっぷり頂き、学生達はお代わりする者もおり、教室は成功したとリウ達は思った
「それじゃ、明日の朝は『干物』を使用した料理を教えます、開始時間は今日と一緒です、なお今日の『干し肉スープ』はダンジョン攻略後にでも調理してみて下さい」
「「「「「「はい、ありがとうございました」」」」」
50人の学生は今日の『干し肉スープ』が美味しかったのか、アライズの話をきちんと聞き、最後にはお礼の言葉をかけてくれた
料理教室後にはリウ達も一緒に後片付けをし、いつもより遅めの朝ご飯を食べる事になる、『干物スープ』の残りも頂き、久しぶりに野営時最初の食事を思い出す味になっていた
ギルド員の3人が引率の冒険者を連れ添ってポーション屋へやってくる
どうやら引率の冒険者も自分たちで料理やらなければダメみたいで、どうやら今日から『アイギス』のポーション屋で食事を食べるみたいだった・・・
「まぁ、みんなで食べた方が美味しいからイイか~」
リウのその一言でポーション屋での食事会は19人という大人数になるのだが、『ひよこ亭』を切り盛りしていたアライズ・アリサ・アンナに加え、シルキーとミルキーも手伝い、30分しないうちに食事を始める事になる
リウ達はご飯を食べながら、引率の冒険者にダンジョン内部の事を聞いてみる
「ダンジョン内部は初心者冒険者の登竜門的ダンジョンなので、内部の地図は学生に前もって配布してます」
「それと地下1Fと地下2Fは「黒犬」と「角うさ」のみなので、初心者冒険者なら後れをとる事は無いです」
「1つ問題があるとすれば、ダンジョン内が広大で迷子になった時が一番危険かもしれない」
「迷子の捜索はどうやってするんですか?」
「引率の冒険者の必須スキルで、『気配感知』というのを修得してるんです」
「それは『危険回避』みたいなものですか?」
「そのスキルはわからないけど、『気配感知』は一定の範囲内の気配を感じられるスキルです」
「それならダンジョン内の「黒犬」や「角うさ」の気配も感知できるの?」
「出来ますね、湧きすぎると感知しきれないけど・・」
「それならダンジョン内の学生は安全だ」
「それでも1日3回は戦闘するんですよね」
「7日間で20回の戦闘だから・・・大体そんな感じかな?」
「ダンジョン内部はそんなに「黒犬」が湧くんですか?」
「魔物の遭遇率は森の中よりは高いかも、そのかわり群れでの遭遇は無いので、学生も慌てずに対応すれば大丈夫なはずです」
「なるほど・・・、そろそろ急がないと学生達がダンジョンへ入る時間ですよ?」
「やば、急ごう!」
そう言うと引率の冒険者は急いで食事を済ませ、ダンジョンへ向け走っていく
急いでいても目の前の料理は残さずに食べきっている・・・
「がんばってね~」
リウはポーション屋から走っていく、引率の冒険者に声をかける
冒険者はリウの項に気がつき、片手を上げ駆けていく
ポーション屋の前を学生達がダンジョンへ向け歩いていく
どうやら今日のダンジョン攻略が始まるみたいだ・・・
今朝はポーション屋の早朝開店が遅れた事に気がつき、リウはポーション屋へ戻り、露店を開店するのだった
この日の早朝開店でリンさん達5人が下級ポーションを10個購入し、リウは「無理しないように頑張って」と声をかけるのだった
ダンジョン攻略2日目、『アイギス』のメンバーは今朝の食事中の会話の中で出てきた『気配感知』のスキルの事をギルド員に聞き、学生たちが戻ってくる間に魔法の修練をする事にする
リウの考えた通りだとしたら、『危険回避』の上位スキルが『気配感知』っぽいので、時間をかければ修得可能と考えていた
「今日は薬草採取やポーション作成・料理は少しお休みにしましょう」
「お休み?」
「昼寝?」
「あぁ、違う違う、『気配感知』のスキルを修得したいので、1日中魔法修練をしようと思います」
「んー、1日で修得可能なの?」
「クラシスとリズの2人なら可能なんじゃない?」
「そんなに上手くいくかな~」
「まず『危険回避は』森などで野獣などの気配を感じるスキルだけど、『気配感知』は野獣や冒険者などの気配を感じる・・・、今の僕達は野獣の気配は感じてる・・・っという事は、冒険者の気配を感じれば・・・スキル修得が可能じゃないかな?」
「確かにここからでも森の中の野獣の気配は感じるね・・・、隣のギルド員の反応は感じないけど?」
「それなら『危険回避』を修得した時みたいに、周囲の気配を感じるところから始めましょ、今なら隣にギルド員が3人いるし、ここには11人の気配がある、目を瞑り周囲の気配を感じることから始めよう」
「それがスキル修得の糸口になりそうだね・・・」
リウのスキル修得の事を考えながら、メンバーは各々好きな場所に座り、目を瞑り周囲の気配を感じる
ここにいるメンバーの気配を感じる為に、心を落ちつかせ、目の前にいるメンバーの気配を、存在を感じられるようにしていた
『白銀龍』はリウの話を聞き、荷馬車の2Fで『気配感知』の修練をしていた
もっとも『白銀龍』は人よりも目がいいので、気配を感じる前に見つける事が可能だったが・・・
午前中を修練して過ごし、昼ご飯をアイテムボックス内の出来合いの料理で済ませ、午後からも引き続き『気配感知』の修練をし過ごす事になる
夕方になり学生がダンジョンから戻ってきたみたいだ、ポーション屋の外が騒がしくなり、リウは魔法修練を止め、ポーション屋を開店する
ダンジョン帰りの学生はみんな怪我も無く戻ってきたみたいだ、それでもポーションを買い求める学生もおり、閉店までにポーション20個を売る事が出来た
学生達が各自のテントに戻り、パーティー間で食事の準備が始まったので、『アイギス』も食事の準備を始める
リウは隣のリン達が気になり、隣の小屋の前で料理を始めたリン達は、今朝の料理教室で聞いた『干し肉スープ」を調理していた
他のテントでも同じような匂いがしていたので、みんなが同じスープを調理し、みんな同じものを食べているのかもしれない
明日は『干物』のスープと焼魚にし、2品作るつもりでいた
問題は50人分の干物が・・・あるけど、このクエストが終わったら追加で購入しないとダメっぽいなっと考えていた
400個のポーションの内、30個くらいしか売れない・・・
今回のクエストはギルド員と引率の冒険者の食事代でクエスト報酬を稼ぐのかな?
『気配感知』というスキルを修練します




