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器用貧乏な漂流者  作者: 與吉
139/354

1-139街への帰還と新しい具現化魔法とか

『アイギス』が街へ戻り、リウとクラシス・リズがギルドの資料室で調べ物を始める

ノノとココとジャンヌは、露店で焼串や焼き鳥を大量に購入し

アライズとアリサとアンナは、露店で食材と調味料を購入し

シルキーとミルキーは露店で野菜や果実を購入し

購入した者はリュックやアイテムボックスに保管し

街での生活を満喫していた


連日の資料室での調べ物の結果、大陸では『人間』以外の種族が存在している事を知る

『人間』が最も多く、次に森の住人の『エルフ』、山間部や洞窟の住人の『ドワーフ』、草原の住人の『獣人』などが大陸に生活しているみたいだった

また、種族間では争い事は少なく、500年前の大戦以降は種族全体で減少の一途を辿っているみたいだった

ただ、この街は大陸の辺境の位置な為、『人間』以外の種族が生活していないみたいだった・・・

それとアントは『蟲人』として、見た目に反して知恵ある種族として、この大陸では希少種として記録されていた


「アントは『蟲人』というらしいね・・・、攻撃しなくて良かった~」


「それと『エルフ』に『ドワーフ』か・・・、『獣人』がいるのか~」


「500年前の大戦も気になるし、それにしても攻撃対象が多彩過ぎて悩むね」


「野獣以外は攻撃しなければいいのかな?」


「もしくは、会話をして話し合いから始めればいいのかな?」


「多種族間の問題は僕達には荷が重いよ・・・」


「アントが行方不明の原因じゃないとしたら、あの森では何があったんだろ?」


「それこそ森の異変はアントでないなら、もう一度調査が必要だけど・・・どうするの?」


「それは街の冒険者に任せましょ、僕らは調査の専門家じゃないし」


「ここで調べた事はノートにまとめてメンバー全員で知識として統一しましょ」


「知らない事が無いようにし、知ってる事はみんなで共有しよう」


リウ達は資料室でノートに種族について記載し、大陸の大まかな地図も書き込み、また、種族の大まかな分布も書き込むのだった

この街は大陸の辺境にあたり、この先の街では『人間』以外の種族の生活圏に入りそうだった


「この先、森を抜けたら大草原みたいだし、『獣人』の街や村に行く事になるのかな?」


「生活スタイルが同じならいいんだけど・・・」


「森を抜ける前に、荷馬車の補強と増強をしたいね」


「補強?増強??」


「なにをするの?」


「補強は壊れにくく、増強は荷馬車を拡張かな」


「大陸では争いは少ないと書いてあったけど、無いわけじゃないし、『アイギス』は魔法使いは多いけど、近接戦闘は苦手だし、荷馬車全体の補強は必須でしょ」


「リウは気がついてないかもしれないけど、私達3人がいれば集団戦でも荷馬車を守りきれると思うよ?」


「リウは瞬時に土壁を作成出来るし、私とリズは遠距離からの広域魔法攻撃が可能だし、なによりメンバーの大半は『イージス』を展開できるでしょ」


「これ程の魔法戦力を1つのパーティーで所持してるのは・・・ある意味反則よ・・・?」


「そうなのか、うちの戦力は普通だと思ったけど、そうじゃないのか・・・」


「メンバーは「ボルト」しか使えないけど、全員が「ボルト」を使えるのも凄い事なんだけどね・・」


「けど、荷馬車は生活しやすくするからね~」


「宿屋よりも過ごしやすく、料理も宿屋以上に、寝る場所も宿屋以上に寛げるように、何より街以上の安全な生活の為に~」


「それと着替えの購入もしないと、生活魔法で清潔は保ってるけど、メンバー全員の着替えを数種類購入したい」


「それなら大きめのマジックバックを1つ購入したいんだけど・・・」


「クラシスとリズに任せるよ、着替えは女性陣で相談して買ってきてね」


「リウの分は?」


「んー、2人に任せるよ」


「それなら任せてね~」


リウ達は資料室でノートを完成させ、宿屋へ戻るのだった

宿屋では徹夜の必要が無いので、食後の晩酌をいつも以上に飲み食べ騒いでいた

明日は女性陣は着替えを買う為に露店へ向かうらしい

リウは宿屋で『白銀龍』と留守番をするつもりだった




次の日の朝は、午前中に女性陣は買い物へ向かい

露店を巡りながら11人分の着替えを購入し

焼串や焼鳥など買い食いをし、宿屋へ戻るのだった


その頃リウは『白銀龍』と部屋で具現化魔法の修練をしていた

具現化魔法は、『盾』の『イージス』と、『紐』の2種類が修得済みで、リウは攻撃用の具現化魔法を修練していた

『イージス』と対なる武器『ハルパー』、決して壊れない、どんな堅いものでも切り裂く、左側のやや湾曲している黄金の短剣

リウは片手棍に『ハルパー』を上書きし、片手棍が黄金の輝きを放つ


「具現化魔法というより、魔力を武器に纏う感じかな?」


『武器が黄金に輝いてるのも具現化魔法なの?』


「そのはずなんだけど・・・」


『魔力を纏うのとは違う感じがする・・・、魔力を武器として変革した?』


「それでも片手棍を具現化魔法で『黄金の短剣』に変革しただけじゃ・・・」


『接近戦はリウ得意だっけ?』


「冒険者なり立ての頃に片手棍で戦闘経験があるね・・・」


『今では魔法で倒す事が出来るけど、やっぱり戦闘は苦手なの?』


「あぁ、苦手というより嫌いかな?」


『リウはそれでいいと思うよ、『アイギス』はリウより攻撃が得意なメンバーがいるし』


リウはにへらを笑いながら『ハルパー』を展開し、片手棍の型を部屋の中で行うのだった

型を舞う度に、黄金の短剣の煌めきが、幻想的な光景になる

『白銀龍』は魔力の煌めきで起こる現象に驚きつつも目を奪われていた

『ハルパー』は未完成な為に、10分間維持するのがやっとだった・・・


「魔力の維持が不完全だな・・・、魔力消耗が激しすぎる」


その後、リウはノノ達が部屋に戻るまで修練を続け、MP枯渇で倒れこむのだった・・・

大陸の種族を『人間』『エルフ』『ドワーフ』『獣人』『蟲人』など

具現化魔法『黄金の短剣』の『ハルパー』

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