1-135森の奥に蠢くモノ③とか
何事も無く次の日を迎え、『アイギス』は5m盛り土した簡易陣地を森での本部とし、陣地拡張をクラシスとリズにお願いし、リウ達5人は食後に寝る事になる
「陣地の拡張・・・何をすればいいんだろ?」
「もう少し陣地を広げたり?」
「それと、地上への階段の設置かな?」
「それなら分担してやりますか~」
「ノノとココとジャンヌが陣地の拡張をするとして・・・」
「私とリズが地上への階段を設置しようか~」
「陣地全体の地盤を強固にしよう」
そういうとノノとココとジャンヌは足元の地盤を圧縮し凝縮していく
5mあった高さを4m50cmまで圧縮し、石材以上岩盤並の地面に加工していく
馬小屋も強固にし、足元には藁を敷き、眠るのに不満が無い用にした
また、陣地全体の土壁は全体を石材にし、数か所に出窓を設置する
攻撃と偵察時には、出窓を活用する事となる
「それじゃ、私達は一度地上へ戻って、階段でも作りましょうか~」
「了解、確かロープがあったはず・・・」
リズはアイテムボックスからロープを取り出し、土魔法で杭を陣地の隅に打ちつけ、土壁の一部を解除し、杭にロープを結び、ロープを使い地上へと戻る
クラシスとリズは地上へ戻り、簡易陣地から2m離れた場所に厚さ1mの土壁を設置し、クラシスとリズは幅2mの階段を上5m先の簡易陣地まで作成する事となる
「見た目より壊れずらさ優先で作っていきましょ」
「昼ご飯までに上につけばいいけど・・・」
「まぁ、MP枯渇前に完成しそうだけど?」
「それでも3時間はかかるかもね」
「少しだけ遊び心で2mを土魔法で埋めてから階段を設置しましょ」
「そうすれば階段部分は3mで済むし、それに地上から2mはリウに任せましょ」
クラシスとリズは土魔法で2mを埋め、上に向けて階段を作成していくのだった
崩れぬ一枚岩のような強固な石材で階段を作り
簡易陣地へ向けて階段を伸ばしていく
「一度土魔法で階段を作成し、圧縮凝縮し、土の階段を石材の階段に~」
「2度手間だけど強固で壊れない階段の完成~」
「人の移動は出来ても、馬達の移動は無理だな・・・」
「・・・荷馬車もね」
「それにクエストであった消息不明の探索だけど・・・」
「この間の夜の反応を見ても、野獣の仕業というより、魔獣の仕業じゃない?」
「魔獣ね・・・」
「アント種は魔獣でしょ?」
「どうだっけ?ダンジョンでは見た事あるけど、野生のアントは聞いた事無いよ」
「突然現れたり消えたりは、地下からの出現と、地下へ戻った事による反応の消滅・・・」
「野生のアントと考えれば説明がつくけど・・・、ギルドでも討伐クエストは無かったよね?」
「・・・ギルドでも野生のアントの事を知らないとか?」
「その可能性はあるかもね、せめてアントの死骸でも確保できればいいんだけど・・・」
「それでクエストの消息不明の手がかりになれば・・・報酬が貰えるはずだし」
「アントは沸くから、遠距離からの一撃で倒すのが一番だけど」
「この場所からでは狙撃は無理だし」
「狙撃用に陣地を数か所作成するとか?」
「原因がアントなら、3mの高さの狙撃陣地で十分でしょ」
「その辺はリウが目覚めてからで十分~」
「それじゃ、さっさと階段を作成しましょ」
そう言ってクラシスとリズは、階段を作成し、昼前までに階段を完成するのだった
幅2mの階段なので、ゆっくりと上り下りが可能であった
クラシスとリズが、5m上の簡易陣地へ到着すると、陣地の半分以上を土魔法で屋根が作られ、コンロ焚火が撤去され、焚き火用に囲炉裏が設置され、囲炉裏を囲む感じで、土魔法でイスを作成し、座れたり横になったり出来るようになった
囲炉裏には焼魚が人数分ささっており、遠火で炙られていた
アライズは調理荷台で料理と作っており、囲炉裏では焼魚を炙り、手の込んだ角煮料理を煮込み、焼串や焼鳥を焼いてはリュックに保管し、いつでも食事が可能にしていた
昼前にノノ達とクラシス達が戻り、ココとリズのアイテムボックスに出来あいの料理を保管してもらい、引き続き料理をするのだった
昼ご飯は囲炉裏で炙った焼魚をメインで食する事になる
もっとも、炙った焼魚に一番食らいついたのは『白銀龍』であった
遠火で炙った焼魚は午後からも調理する事になり、エビなども一緒に炙り、『白銀龍』のリュックに保管するのだった
午後からは、ノノとココとジャンヌの3人が仮眠し、クラシスとリズとアライズが馬達の世話をしたり、簡易陣地の周囲を散策し、薬草採取をしたり、広めのスペースを見つけては、土魔法で盛り土をし監視陣地の仮場所を決めていくのだった、暗くなる前に簡易陣地に戻り、明日からの森の散策に向けて話し合いが始まるのだった・・・
簡易陣地の拡張と補強を済ませ、陣地というより、砦になってきた
次回、ナニカとの初戦闘とか




