0-13杖のホルダーは売ってないとか
まったり過ごそうと思っても何をしたらいいかわからないことに気がついた
『ひよこ亭』の女将兼マスターのアライズさんに昼ご飯を食べながら相談してみた
「アライズさん、休日のお勧め過ごし方ってなにありますかね?」
「お勧めっていってもリウさんは趣味とかないんですか?」
「趣味ですか・・・、修練と薬草集め?」
「それは趣味というより仕事の一環でしょ、美味しいものを食べたり作ったりとか新しい料理を考えたりとか、服装に気をかけたりとか?」
「料理は『ひよこ亭』の料理を毎日3食頂いてるのでこれ以上の贅沢はしたくないです」
「それはありがとう」
「服装ですか・・・、生活魔法の『清潔』を毎日唱えているから服装は綺麗でしょ?」
「リウさんはもう少し着飾ってもいいと思いますよ」
「着飾るですか・・・、服を買うのは防具屋か道具屋しか知らないんですが」
「『ひよこ亭』に来て1ヵ月経ちますが、装備しているジャケットを着ているのは知っていますが、中のインナーの下着は何枚持っているんです?」
「下着は3枚持ってます、ジャージももう1組ありますし『清潔』を唱えて清潔にしているから毎日綺麗な服を着ているつもりでいました」
「リウさんの服装は冒険者スタイルの格好といいますか、それ以外の冒険しない時の服装を購入することを勧めます」
「そういうのも道具屋に売ってますかね?」
「一般の服は道具屋さんではなく、服屋さんで購入出来ます」
「あの服屋さんの場所知らないんですけど」
「それならランチタイム後にアンナと一緒に買いに行ってきなさいな、あの娘も新しい服を欲しがっていたからね~♪」
「了解です、んじゃ、ランチタイム終了まで道具屋で買い物してきます。新しい杖のホルダーを探してきますので1時間経った頃に戻ってきますね~♪」
「今日も昼ご飯おいしかったです、ごちそうさまでした」
手を合わせ席を立ち店を出た
「はい、おそまつさま。遅れないようにね~、いってらっしゃい!」
道具屋に入り、まずは小道具を入れるホルダーを探してみたが見つか、短剣を入れるホルダーを杖用に使えないか1つ1つ試してみたがしっくりこない
しょうがない店主に相談するか~
「マスター、この杖の入るホルダーないかな?」
カウンターに新しい杖を置きマスターに聞いてみた、マスターは一見杖に見えなかったのか、杖先の魔石を見て「あぁー、確かに杖だ」と思ったらしく
「変わった杖だね、オーダーメイトかい?」
「オーダーメイトというか自作の杖です、小型の杖が欲しかったので魔道具屋さんに無理を言って自作しました」
「そりゃすごい、よほど杖作成に適性があったんだね、丁寧に作られているからびっくりしたよ」
「4日間の集大成です、杖の形が特殊だから入れるとしたらホルダーは・・・大きさ的にはこれかな?」
奥の雑貨コーナーの方から革製の道具入れを持ってきた
「ちょっと杖を入れてみるから、杖を借りるよ」
道具入れに杖は入るが隙間だらけだった
「やっぱ大きさ合わないか、どうする専用に作るとしたら注文してもらえばいいけど、それとも自分で自作するかい?」
「ん~、杖の大きさの革と革紐があればなんとかなるのかな、それと太めの針があればいいか・・・うまくいけば革細工のスキルを覚える可能も出てくるかもしれんし」
「ホルダーを作成する革道具1組で500Lでいいよ、サービスしたんだからホルダー完成したら店に来てよ」
カウンターに500Lをのせ、革道具1組の入った袋を受け取った
「ありがとうございます、できれば納得のいくホルダーを見せに来ます」
袋をリュックに入れ店を出た
「そろそろランチタイムが終わったかな?」
リュックを背負いなおし、『ひよこ亭』の扉に手をかけた
「ただいま戻りました、アンナさんいますか~」
ランチタイムが終わり、アライズさん・アリサさん・アンナさんが遅めの昼ご飯を食べていた。アンナさんがあわてて席を立とうとしたのを
「ゆっくり食べてからでいいから、部屋に荷物を置いてきますから」
アンナさんは席につき3人でご飯を再開した
2Fの部屋に戻り机の上に革道具の入った袋を置く
買い物に行くのでジャケットと両手棍、ナイフをクローゼットに保管しておく
リュックを背負い、所持金をポケットにいれ部屋を出る
「さぁー、初めての服屋さんに行ってみますか~♪」
次回、杖用ホルダーとか服屋で買いのの2本立て




