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器用貧乏な漂流者  作者: 與吉
124/354

1-124村到着と明日の予定とか

『アイギス』が村に到着した

村は丸太の柵でぐるりと囲った作りとなっており、住宅のみが柵の中に建っていた

柵の外には畑などが点在しており、畑などには杭とロープで囲った簡易の柵で覆われていた

村の入り口には村人が門番として警戒していた


リウ達は荷馬車から降り、各自ギルドカードを提示して村に入った


村に入り、最初に行った事はギルドへの挨拶だった

もっとも村にあるギルドは冒険者ギルドと商業者ギルドが同じ建物内にあり

ギルドというより、出張所みたいな感じで責任者1人の事務員2人の3人でギルド運営を行っていた


「こんにちは~」


「はい、こんにちは~、どうしましたか?」


「旅の途中で村に寄りました。それとこの村には道具屋とか宿屋が無いので、どうしたらいいか相談に来ました」


「宿泊ならギルドの裏に井戸と訓練場があるので、そこで野宿になりますね。村には泊まれる場所が無いし・・・」


「荷馬車が泊れる場所があれば大丈夫です、一応、荷馬車で長旅中ですので・・」


「そうですか、では、リウさん達は荷馬車を訓練所に移動をお願いします」


「了解です、2~3日村に滞在してから、次の街へ移動します」


「わかりました、この村に来るまでホロホロ鳥を見かけましたが、それ以外で討伐対象の野獣や採取可能な薬草を知りたいんですが・・・」


「本来なら小冊子があればいいんですが・・・、村のギルドには無いので、口頭でお教えします。討伐クエストでいえば、山犬・ホロホロ鳥・大猪です。採取可能な薬草でいえば、回復系・毒消し系・虫除けの薬草採取可能ですね」


「村の周囲には大猪も出没するんですね・・・、緊急性のある討伐クエストはありますか?」


「そうですね・・・、山犬10匹の討伐と、大猪5匹の討伐は、結構長い間クエストボードに貼ってあったので、多少でも討伐してもらえれば嬉しいですね」


確かにクエストボードに貼ってある、山犬と大猪は色あせており、リウ達は村での滞在中は討伐クエストをして過ごすつもりでいた

本来であれば、ゆっくりと村で過ごすつもりでいたが、ギルド内のクエストボードの現状と、畑での簡易柵を見てからは、討伐クエストを終わらせて、安心して生活してもらいたいという、『アイギス』の考えが前面に出ていた


「それでは、明日から多少は討伐クエストをやっていきますので~」


「はい、あまり無理はなさらないように」


ギルドの責任者は『アイギス』のメンバーが、討伐向けでは無い事を見て知り、あまり期待してはいないみたいだった

リウ達はギルドを出てから、荷馬車をギルドの裏へ移動し、訓練場の隅に土壁で簡易陣地を作成した

もちろん土壁は、1mの高さにし、外部からも見れるようにした

荷馬車の隣に、『かまくら住居』を作成し、大きい布団を3組敷ける広さにした

馬達を休ませる場所も土壁で囲い、ゆっくりと休ませた

『かまくら住居』と荷馬車の死角にトイレと浴槽を設置し、野宿というより、宿屋以上に環境の良い住処を作成し、村の生活が始まる


簡易陣地を作成している間、アライズ達3人はホロホロ鳥を調理していた

ホロホロ鳥もアイテムボックス内に40匹以上保管しており、露店で食べた焼鳥よりも美味しいものを毎日食べれるようになっていた


その日の晩ご飯は、荷馬車の前にコンロ焚火にし、土魔法でテーブルとイスを作成し、外での食事をしていた

アライズ達は、テーブルに焼鳥や鳥のステーキ、鶏肉のシチューなどホロホロ鳥づくしの料理が並んでいた


「さぁ、今日はホロホロ鳥づくしです~」


「これはすごい、『ひよこ亭』の新作ですね!」


「街で食べたホロホロ鳥の焼鳥の味を再現できればいいんですが・・・」


メンバー全員がイスに座ったのを確認し、リウは手を合わせて


「いただきます」


「「「「「「いただきます」」」」」


テーブルの並んでいた鳥料理は、露店や宿屋で食べた料理よりも美味しく、味付けはリウ達の好みにになっていた

ホロホロ鳥のステーキは露店でも見かけない、『ひよこ亭』の完全新作となっていた、ステーキは『白銀龍』が気に入り、リウは小分けにして食べさせていた


食事も終わり、食後の紅茶を飲む者、酒を飲む者、果実酒を飲む者

それぞれ好きな物を飲みながら、リウ達はコンロ焚火の前でまったり過ごしていた


「そういえば明日から討伐クエストをするの?」


ノノがギルドでのリウと責任者との会話を思い出しリウに聞いてみた

この事は他のメンバーも不思議に思っていた


「まぁ、村でのギルドでは討伐クエストを完了するのは難しいだろうしね」


「それで村滞在中に討伐クエストを完遂するわけね・・・」


「一時的にも村が山犬とかに襲われないなら一番いいだろ?」


「山犬の討伐なら、うちのメンバーでも不安は無いけど・・・、この辺の冒険者は山犬の群れでも危ない気がしますね・・・」


「とりあえず、4人組2チームで山犬討伐に向かってもらっていいかな?」


「了解、この場所の留守番はどうするの?」


「それはアライズとアリサとアンナにお願いします」


「それじゃ、私達はポーション作成や調理をしてますね。料理はリュックに保管しておけば、晩ご飯や次の日の弁当になるだろうし」


「本当は山犬よりも、大猪の方が食べては美味しいんだけどね・・・」


「山犬はギルドに納品するしかないしなぁ・・・」


「なので、明日は山犬をメインで討伐し、大猪は見かけたら討伐する事にします」


「「「「わかった~」」」


「明日はみんなで山犬討伐~」


「久しぶりに杖装備で討伐です~」


シルキーとミルキーは久しぶりの討伐クエストに興奮していた

ノノ達も最近は薬草採取しかやってなかったしな~


「まぁ、チーム分けは明日にしよう」


そう言いながらリウの膝で寝始めたジャンヌを撫でながらこたえる

周りを見るとクラシスとリズ、アライズ以外は少し酔っていて眠そうにしていたので、1人ずつ布団へ運び、リウも一緒に布団に横になる

晩酌はクラシス達3人と『白銀龍』がコンロ焚火の前でまったりしていた

クラシス達は酒を飲み、『白銀龍』はアライズから焼鳥を食べさせてもらい

『白銀龍』はテーブルに並べられたホロホロ鳥の料理を食べきるのだった



村到着と明日からの討伐クエスト

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