1-122『アイギス』街道を西へ移動中とか
『アイギス』が街へ到着し、リウが街の周囲の薬草採取場所の地図を完成させた
リウ達は薬草を採取し、次の日にはポーション作成をし、ギルドにポーションを納品する
3日おきにポーションを納品し、『アイギス』は1ヶ月後には一軒家を借りれるほどの資金を集める事に成功する
それでも『アイギス』は宿屋を一室借り、食事を部屋で食べ、あまり無理せず薬草採取生活をしていた
旅の資金も集まってきたので、リウ達は荷馬車に露店用の荷車を荷馬車の最後尾に設置した
荷車と言っても、リアカー型の手押しの荷車になっており、ポーションを5個並べるくらいの、折りたたみのカウンターが荷車には組み込んでいた
『アイギス』は商業ギルドで露店許可証を購入し、どこの街でも商業者ギルドに許可を得れば、露店を開設できる事が可能になった
また、この街では露店を開店する事をせず、リウは各露店の利点などを取り入れ、荷車を設計し完成させた
荷車完成から街を離れるまでの1ヵ月の間、リウ達は相変わらず3日おきにポーション作成をし、ギルドに納品する量を抑えながら、露店の商品を少しずつ集める事になる
ポーション作成は『アイギス』メンバーの中で、経験の少なかったシルキーとミルキーも、回復ポーション(並)の作成も成功率5割になり、ギルドの納品は下級の回復ポーションのみとなる
地図の完成とともに、リウ達も薬草採取に加わり、数多くの薬草を集める事と、ポーション(並)をアイテムボックスに保管する事になる
街を離れるまでの間に、ココとリズのアイテムボックスには食材と調味料、それと酒樽が大量に保管する事になる
アライズ達は、宿屋の料理を個別で購入し、アイテムボックスに保管し、調理をするうえで、見本にし味を盗むつもりでいた
次の街へ向かう最後の夜は、晩ご飯もそこそこに、部屋で最後の晩酌を始める
地場産の酒と果実酒で乾杯し、ホロホロ鳥の焼串や丸焼きを肴に飲みはじめる
「明日の朝ご飯後には街を離れるけど・・・やり残しは無いよね?」
「ホロホロ鳥の肉は食材としてアイテムボックスに保管したし」
「果物とかも大量に買ったし・・・」
「空き瓶を500個ほど追加購入すれば旅の途中でポーション作成出来るよ?」
「それなら街を離れる前に購入しよう」
「後は・・・無いかな?」
「馬達の餌とか欲しいかも~」
「そういえば、宿屋に泊ったから購入してないね・・・、街を離れる前に道具屋へ寄るのは必須だね」
「もう忘れ物はないかな?」
「それじゃ、明日はご飯を食べたら、道具屋へ寄って、次の街へ向かいます」
「それで街道をどっちへ向かうの?」
「街道を西へ、海沿いを北上しようと思う、川や森が広がっているというし、街や村などが多数あるらしいし」
「街や村があるなら、その土地の特産物などがあるかな~」
「それと人が集まるところには、色々な話を聞く機会があるでしょう」
「そこで龍について、話が聞ければいいんだけどね・・・」
「ちなみに次の街までは何日かかるんだっけ?」
「荷馬車で2~3日という話だったかな?それに街じゃ無く村だったはず」
「村に向かうのは初めてかな?」
「・・・始めてかも」
「どこへ行っても、ポーションの需要はあるでしょ」
「村ならポーション販売は難しいかもしれないけど、逆に薬草を買い取ると喜ばれるかもね」
「その辺は、ギルドを通さなくても平気なの?」
「ギルドと同様の適正価格での買い取りなら大丈夫なはずよ」
「それなら村に到着したら、露店を開店したら、薬草の買い取りをし、そこで『アイギス』のポーション屋を始めよう」
リウはニコニコしながら『アイギス』のポーション屋宣言をするのだった
ノノとココとジャンヌはニコニコしながら話を聞き
クラシスとリズは旅先での『アイギス』のやりかたは冒険者としては聞いた事の無い事だった
アライズ達は『ひよこ亭』以来の接客に少しは嬉しそうに話を聞き
シルキー達は自分で作成したポーションを販売できるのか不安そうに話を聞いていた
『白銀龍』は海沿いを北上して街道を進む事に反対は無いみたいだった、それ以上にポーション屋の話を聞いても無反応な気がした
「街で固定の露店じゃなくても大丈夫なのかな?」
リウの話を聞き、ミルキーが初めての露店の事で聞いてきた
「確かに、『アイギス』は長期間同じ街での露店営業はしないけど、ポーションの品質と効能は大丈夫だよ」
「それに露店販売は毎日するけど、2~3人が交代でやればいいでしょ」
「販売係り1人に、護衛係り1人とかで組めば大丈夫よ」
「他のメンバーが薬草採取したり、ポーション作成すればいいんだし」
「そっか、それならやっていけるかな?」
「不安なら一緒に露店をすればいいからさ、あんまり気にすんな」
リウはそう言いながらミルキーの頭を撫でていた
その日の晩酌は、明日から2~3日の旅という事で、二日酔いなど気にせず、みんなで飲み明かしていた
眠くなったら布団に寝るという事で、深夜帯になるとクラシスとリズとアライズ以外のメンバーは布団に寝ている状態になっていた
深酒の3人組は、地場産の酒を飲みつつ、ホロホロ鳥の丸焼きを小分けにし食べていた
『白銀龍』はリズから小分けにしたホロホロ鳥の肉を食べながら、3人の話を聞きつつぼんやりしていた
3日おきには薬草採取で森やら草原に向かっていたが、最近は全力で移動したりはしていなかったので、少しだけ不満が募っていた
『白銀龍』は次の村への移動は、荷馬車から降りて、馬達と並行して移動しようか考えていた
まぁ、その時はリウと村まで駆けっこしたら面白いかもなぁ~なんて思っていたが、まだ言えずにいた
街道を西に海沿いを北上していきます




