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器用貧乏な漂流者  作者: 與吉
117/354

0-117洞窟の出口とか

『アイギス』の荷馬車が洞窟に入り3カ月が過ぎた頃

通路の奥の方から今まで感じた事のない反応をかすかに感じていた

それは最初リウが感じ、次にクラシスとリズが気が付き

最近はノノとジャンヌが何かの反応を感じ警戒をしていた

『白銀龍』はリウより先に感じ、いつでも魔法障壁を張れるようにしていた


リウはMAPを展開し、洞窟生活で初めて通路の奥の反応を調べはじめる

最初の入り口からこの場所までMAPを縮小し調べると全体の3/4進んでいた

そして、通路の奥を調べると・・・確かに白マーカーの反応があった

あれ?白マーカーは冒険者とかだっけ??


ある日の朝ご飯の時にリウは


「そういえばクラシスとリズは前方の反応は感じてる?」


「んー、何かの反応は感じてるけど・・・」


「距離が遠いのか反応は希薄っぽいけど・・・」


「通路の先で何か集まって来てるようだけど、何が集まってるか気になるね」


「それは大陸に続く先には、野獣以外の何かがいるという事?」


「多分ね、危険は無いと思うけど、反応が多いのが気になる」


「それでリウは何でそこまで通路の先の事がわかるの?」


クラシスはジト目でリウを見ながら話す


「まぁ、スキルの影響かな??スキル危険回避の反応を視覚で感じる事が出来るからかな?」


「なるほど・・・それは私達とは違う意味で反応に敏感なんですね」


「それと洞窟に入ってから大体の通路の道筋と、出口までの距離がわかるかな?」


「それで出口までの距離は?」


「今までの荷馬車の速度で行くと1ヵ月前後で出口に到着するね」


「出口までの危険性は無いの?」


「今のところは無いと思う、洞窟の出口が厳重に封鎖されているか、開かなくなっているか・・・」


「それじゃ、リウには危険が近づいてらすぐに知らせてね?」


「了解、一応みんなも周囲の警戒はしてね」


「「「了解」」」


「それと、『白銀龍』も常に警戒してるから、安心して大丈夫だよ」


リウは『白銀龍』を撫でながら、『白銀龍』がリウが仮眠していた時や

夜の晩の時に常に荷馬車の屋根で警戒していたのを知っていた


『気にすんな、それくらいで』


『白銀龍』は嬉しそうに撫でられていた



出口まで1ヵ月と聞いてアライズ達3人は


「アイテムボックス内の料理は1カ月分あるし」


「保存食の方も量もあるし、出口までは安心ですね」


「洞窟内なので火を使うのを控えてましたけど、この先も火の使用は止めておきますか?」


「そうだね、出来あいの料理があるなら、紅茶用のお湯を沸かすだけに使用しておこう」


「「「「了解です」」


食後に紅茶を飲み、リウは再度MAPを展開する

通路の先に白マーカーが集まっているのは相変わらずだが

洞窟内には進入していないか・・・


「暫らくは洞窟内は安全だと思うけど、周囲の警戒で怪しいと思ったら、みんなで声をかけ、起してね」


リウはそう言って荷馬車の中で仮眠を始める

他のメンバーは今日の仮眠の当番を決めていた

その日は、ノノとココが夜の番という事で

2人は荷馬車に入り、りの隣で仮眠を始める


リウ達3人が荷馬車で仮眠を始めてのを確認し

他のメンバーは1ヵ月で出口に到着すると聞いて


「もう1ヵ月で出口っぽけど・・・」


「やっとな気もするし、もうなのかって気もするし」


「リウが仮眠をしているので、この先暫らくは安全なのは確かだし」


「馬達の負担と怪我だけは注意しようね」


「餌に薬草を混合してるよね?」


「リウに言われた通り多少は入ってるかな?」


「御者と助手は馬達の世話を重点的にしていこう」


「『光源』と『浮遊』は交互に端していくとして」


「一応、メンバー全員が2つの魔法の使用継続とMP軽減を修得済みだよね」


「それなら『光源』の自動追尾を付加してみようと思う」


「自動追尾って?」


「荷馬車の移動と同時に『光源』も自動的に移動するようにする事だよ」


「クラシスと私が使えるようになったから、みんなにも教えるから覚えてね」


リズがそう言うとクラシスと2人で『光源』について話し合いを始める

この話し合いをした事で、『アイギス』は魔法を常に向上する事になる


その日は『光源』をクラシスとアライズが担当し

『浮遊』はシルキーとミルキーとリズが担当し

御者と助手はジャンヌとアリサが担当し

荷馬車の中をアンナが『光源』で照らすのを担当した

屋根には『白銀龍』が常に警戒し、荷馬車を走らせる


『白銀龍』は通路の先の反応は感じていたが

その反応が何なのかは知らなかったが

『白銀龍』には脅威であるとは考えてなかった




それから1ヵ月しないうちに出口まで2日くらいの距離で一泊していた

この距離まで来るとメンバー全員が通路の先の何かの反応を感じていた

休憩の時も土壁で荷馬車を囲い、メンバー全員で晩ご飯をしていた


「2~3日で洞窟の出口に着くけど・・・」


「まだ、反応はあるね」


「外に出たら、いきなり戦闘とかは勘弁したいね」


「それなら入口付近で一泊して、MPを回復した状態で外に出る?」


「んー、それが良いかも知れんね」


「外にいるのが野獣とかじゃないとしたら・・・冒険者とかなのかな?」


「それについては2~3日後にハッキリするでしょ」


食後は相変わらず晩酌をし、メンバーは荷馬車へ戻るのだった

夜の番はリウとジャンヌとアライズが担当し

3人は魔法の修練をしたり、ポーション作成をしたりしていた


洞窟脱出まであと少し、MAPを展開し、通路の先を確認し

魔力向上と魔力操作の向上を重点的にこなしていく



それから3日後、洞窟の出口は石材で覆われた通路であった

リウは通路の向こう側の反応が気になるが

今日はこのまま石材を破壊せずに入り口付近で一泊する事になる

石材の向こう側は新大陸という事で、夜の番はリウと『白銀龍』が担当し

他のメンバーはMP回復と疲れをとる事に努めた

リウは少しだけ仮眠をし、次の日に寝不足にならないようにした

洞窟の出口に到着、次話で洞窟の向こう側へ

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