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活動日誌 3ページ目

 麻奈が契約書にサインをしてしまった頃、優希はというと……

「私と契約してヒーローになってよ!!」

「この子と契約してヒーローになってくれ!!」

 父と玄関先でインターホンを鳴らしまくっていた少女にヒーローになるための契約を迫られていた。

「え、えぇ~~~~~~~っとぉ……」

 と、あいまいな返事をしても場はもう収拾がつかず、契約しないと何ともならないような雰囲気になってしまった。

「俺じゃなきゃ、ダメ?」

「「ダメ」」

 父と少女が声を合わせて言うのだ、絶対に何が何でもやりたくない。だけど、そろそろ断り続けるのも疲れてきたし、俺は寝たい。

「……しょうがねぇなぁ」

 適当に返事をしてしまった後に気付いたが、とんでもないことに足をっつこんでしまったような気がする。

「お、やる気になったね。じゃあ、君にこれをあげよう!」

 と言って少女はバッグから大きめのファンシーな水色のリボンを取り出して俺に手渡した。

「これは……??」

「それはヒーローの証! それを着けるとヒーローに変身できるよ!」

 得意げに彼女はそう言うが、ちょっぴり、というか相当胡散臭い。なぜか父は涙を流している。気持ち悪い。ぶっちゃけ30後半のおっさんの泣き顔なんて見たくない。

 なんでこうなったんだろう。その言葉が40分ぐらい前の記憶と共にぐるぐる頭の中をめぐる。


40分前……


 麻奈が怖いおっさんに声をかけに行って家の中に入っていくのを見届けた後にすぐ、俺は家の前でインターホンを鳴らしまくっている少女に声をかけた。

「ねぇ、君どうしたの?」

 なるべく笑顔で、優しい声を意識して話しかけた。何せめったに女子と喋らないから、怖い。

「お兄さん、このおうちの人?」

「そうだよ」

「なら、お父さんに合わせてくれる?」

 その言葉を聞いた瞬間、サーっと血の気が引くような気がした。

 隠し子という単語が一瞬頭をよぎったが、すぐにそんな不安をぬぐい……切れないがとりあえず父に合わせる。専業主夫の父は平日も大抵家にいることが多い。鍵を開けて家に入ると、おかえりーと、父の声が聞こえる。いるなら出やがれクソジジイ。

「おじゃましまーす」

 少女は礼儀正しく挨拶をすると父は玄関まで重機機関車のような速さでやってきた。

「な、なんでごうちゃんがいるんだい!?」

「お久しぶりです、幹隆みきたかさん」

 まいったな、知り合いだ。隠し子じゃなきゃいいんだけどなぁ……


 ごめんなさい、相当間が開いてしまいました。

 ちょくちょく更新していきたいと思います。

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