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新しい部活
「部活なんて、やりたくない。」
「そう言わずに、ねっ?」
と言って、瀬上が月見里を連れ出した。
「おい、どこに連れていく気だ」
「部室だよ」
「俺は入らないぞ。」
「話だけでも聞いてよ。 もうすぐ着くよ」
着いたところは、普段使われていない教室だ。
「ここが俺たちの部室だ」
「俺たちって、他に誰か部員がいるのかよ」
「月見里浩一君だよ。あっ、逃げないで話を聞いて」
「話ってなんだ、手短にな」
瀬上は咳払いをした。
「えーと、自動車工学部を新たにつくりました。部員はこの私一人です。なので、
「やだね。」
「だって昔あんなに • • • •」




