なお青し
「いつかつれてってやるよ」
そう言ったのはいつだったか。
交わした約束を、今も覚えているのは自分だけだろうか。
今朝も陽射しが強い。微睡みから引き釣りあげようとする陽光から逃れるように、布団を被り、窓に背を向けた。
たんたん、と階段をのぼる足音が近付いてくる。そのリズムと同じに、ちりんちりんと鈴の音もかすかに届いた。
「しょーくん、朝だよー」
毎度のこと、と遠慮なくドアを開けて入ったと思ったら、容赦なく被っていた布団を剥がされる。
さきほどまで肌に触れていた感触を追って、瞼を持ち上げると既に制服装備済みの彼女がいた。
「……舞桜姉」
「朝だよ。おはよー」
笑顔で圧を受け、挨拶を返す。
「はよ……」
「じゃあ、起きよう」
起床の挨拶をしたからには起きろ、と促され、僕は多少の億劫さを感じながら身体を起こした。ベッドの隅に座り、舞桜はその様子を満足げに見届ける。彼女の笑顔は、朝から眩しい。その容赦なさは、夏の太陽に似ている。
「いい加減、勝手に入ってこないでよ」
「それは一人で起きれるようになってから言いなさい」
彼女からすればまだ子供かもしれないが、小五になったのだから一応プライバシーも気にする。不満を言えば、母親も見放した寝起きの悪さを指摘され、ぐうの音も出なかった。
「もうご飯できてるよ」
「着替えていくから、出てって」
「おー、いっちょ前なこと言ってー。生意気になったねー」
舞桜の前でさすがに堂々と着替えられない、と訴えると、マセたと舞桜に揶揄われる。馬鹿にしたというより、弟の成長を喜ぶ姉の反応に似ていた。
可笑しそうにしながらも、彼女はドアの向こうに姿を消し、ドアが閉まると同時に彼女の鞄に付いた鈴がちりん、と一度鳴った。
着替えて、今日の授業に必要な教科書をランドセルに詰めて、一階の食卓へと下りる。すると、母親が舞桜に僕を起こした功績を褒めた。毎日のことなのに、舞桜はどや顔で褒められたことを喜び、僕の両親がそれを笑って食卓を囲む。
彼女と朝食をとることが日課だが、舞桜は僕の姉じゃない。いわゆる、お隣さんだ。僕が生まれる前から両親同士の仲が良く、舞桜の両親が共働きのため僕の家で食事をする機会が多いのだ。
「おばさん、これお母さんからです」
今月分の食費が入った封筒を舞桜は差し出す。
「あら、いつもいいって言ってるのに」
「いえ、おばさんにはお弁当まで甘えてしまってますから!」
「尚の食べる量に比べたら、舞桜ちゃんの分なんて可愛いものよ」
僕を比較対象にして笑う母親に、舞桜は封筒をしかと渡した。父親ももらっておきなさい、と言うので、母親は受け取ることにする。既に僕の両親と舞桜の両親で話し合いが済んだことだけど、人の好い母親はつい寛容になりすぎてしまう。それを父親と舞桜が止めるのが日常茶飯事だった。
「私が料理できるようになればいいんですけど……」
「舞桜姉、ヘタだもんね」
「ちょっと成長が遅いだけですーっ」
「でも、こないだの玉子焼き、僕の方がうまかった」
「こら、尚!」
反論する舞桜に先日あった一件を例にあげると、彼女は言い返せず凹み、傷を抉るなと母親に叱られた。
ちょうど数日前、作ってもらってばかりは悪い、と舞桜が僕の母親に料理の教授を頼んだ。しかし、教えてもらった通りに作ろうとしたが、舞桜は割とだいぶ焦がしてしまった。そして、味付けも指定されたより塩が多かったようで、しょっぱかった。
その一連を眺めていただけの僕が、試しに同様に作ってみたところ、多少焼き色は付いたものの、美味しいと言える玉子焼きが完成した。小学生男子に負けた、と舞桜はかなりショックだったらしい。
母親はサラダから頑張ろう、とフォローしていたが、舞桜がドレッシングを作ったら、父親の高血圧に障らないか少し心配になった。父親の顔を見ると、同じことを心配していることが窺がえた。
食べ始めるのが早かった父親が先に出勤し、次に支度を終えた僕と舞桜が一緒に玄関へと向かう。食器を洗いながら台所から母親がいってらっしゃいと声をかけるので、僕たちはそれにいってきます、と答えた。
僕が靴を履いている間に、ローファーの踵をとんと鳴らし、舞桜が玄関のドアと開けた。
「わっ、今日も暑ーい」
彼女の感想につられて顔を上げると、僕は外気の暑さより先に、舞桜の向こうに見える風景の眩しさに反応し、思わず眼を細めた。
舞桜の制服は夏服で白いシャツが透け、彼女の輪郭が曖昧になる。外の明るさで彼女のシルエットが濃くなり、目に焼き付くようだった。なのに、逆光で影っているはずの振り返る彼女の表情は眩く見えた。
「何?」
「何でもない」
黙って見上げた僕に、舞桜が小首を傾げる。けれど、僕に見えている景色を伝えられる気がしなかった。彼女は知らなくてもいいことだ。
玄関を出て、お互いの学校に向かう角までの五十メートル弱を並んで歩く。隣を見ると、彼女の歩調に合わせて、ちりんと鳴る鈴が眼に入った。近所の神社で売っている厄除けの鈴守りは、年季が入っていて紐の色が褪せている。
見上げないと彼女の顔が見れないあたりに、僕と彼女の差を感じた。
「雲一つないねー。真っ青ー」
僕の視線など気付かず、舞桜は快晴の空を見上げる。彼女の視線を追って空を見遣ると、視界に青一色が広がる。
ただ青いだけと気にもしていなかった空の青さが、彼女の言葉で深く心に沁み入った。
そんな何気ないやり取りをしているうちに、別れる角に着く。
「じゃあ、いってきます。しょーくんも遅刻しちゃダメだよっ」
「舞桜姉こそ、前見て。いってらっしゃい」
のんびり屋な自分を心配してくれるのはありがたいが、こちらを振り返りながら歩くのは危ない。軽く手を振って、彼女を見送った。
この二人で並んで歩くほんの少しの距離が、僕にとってかけがえのない時間だ。
きっと舞桜は知らない。
学校の帰り、友達とふざけ合ったりしながら帰路に就く。
友達の一人が、声をあげて電柱の張り紙を指差した。花火の写真が使われたそれは、夏休みに入ってすぐにある縁日のポスターだった。
親に小遣いを頼むか、一緒に行ってねだるか、どちらがいいかと悩みだす友達らに混ざらず、僕はポスターを見つめる。縁日をする場所を確認すると、近所の神社だった。
不意に、聴こえないはずの鈴の音が鳴った。
誘ったら彼女は来るだろうか。もうクラスメイトたちに誘われているかもしれない。それとも、歳の近い男子と行くのだろうか。
そんなことを考えたら、知らずランドセルを握る手にぎゅっと力が入る。楽しみが増えて喜ぶ友達らと違い、僕は気がかりに気付くことになった。
友達と別れ、家の近くまで来ると、いつもの角で舞桜とばったり会った。
「おかえり。早いね」
「ただいま。しょーくんが遊びすぎてたんじゃない?」
そんなことはない、と答えたけど、裏道探しと称していつもと違う道を通ったから少し遅いかもしれなかった。
当たり前に隣で歩き出す舞桜。彼女も友達付き合いがあるから、帰りまで一緒になることは珍しい。彼女の帰りが遅くなる日は友達が理由じゃない可能性に気付いて、内心複雑になる。
「こんな帰り早いなんて、舞桜姉モテないの?」
「なっ、そんなことありませんー! ……たぶん」
反射的に否定をしたものの、舞桜は最後は自信なさげに一言を添える。どうやら今のところは杞憂のようだ。
「そういえば、もうすぐ神社でお祭りするって。舞桜姉行く?」
誘いとも質問とも取れる曖昧な問いに、彼女はぴくり、と一瞬の躊躇いを見せた。
「そーなんだ。……えっと、来年は受験だし、夏休みは真面目に勉強しようかなって」
ぎこちない笑みでそう返す舞桜に、それ以上の言及はできなかった。彼女が、神社の縁日に反応したことは確かだ。
「意外と真面目なんだね。舞桜姉」
「意外と、は余計ですー」
茶化して縁日の件を流したあとは、いつもの舞桜だった。家の前に着くと、舞桜は彼女の家へと帰っていき、僕も自分の家の玄関のドアを開けた。
リビングに行くと、洗濯物を畳む母親がおかえりと迎えてくれた。その母親に何気なく、今日の出来事を報告する。
「舞桜姉、神社のお祭り行かないって」
「そ、そう。舞桜ちゃんも近所の小さなお祭りより、もっと若い子向けのところに遊びに行きたいでしょうね」
母親の濁った相槌に気付いていたけど、それ以上を問い質す気にならなかった。舞桜が縁日に躊躇った理由を母親は知っているのだろう。そして、それは僕に聞かせるものではないと判断され、伏せられた。それだけのことだ。
麦茶と一緒におやつを食べてから、自分の部屋へと上がる。ランドセルを投げ置いて、ベッドにぼふり、と身を埋める。
思い返してみると、夏祭りに行く舞桜を見たことがなかった。僕が生まれてから、このかた彼女の浴衣姿を見たことがない。
別に浴衣でないといけない訳ではないが、舞桜の性格を考えると浴衣を着たがるはずだ。イベントごとには全力投球で、ハロウィンには子供の自分よりガチな仮装をするし、クリスマスにはサンタ服でプレゼントを渡された。毎年そうなのだから、彼女の行動パターンは解る。
もっと早くにこの違和感に気付いてもよかったのかもしれないが、舞桜が幼い頃はイベントを楽しみにするあまり知恵熱を出したり、風邪をひいたりして、間が悪かったからそのせいだとばかり思っていた。
理由に心当たりがない訳じゃない。
部屋の本棚の一番下の段にあるアルバムを一冊取り出す。ぱらぱらと捲ると、この家の写真だというのによく舞桜が登場していた。幼い彼女と自分が笑い合う一枚に眼を落とす。
「約束、覚えてたのか」
ぽつり、と零した呟きは、窓の外の蝉の声にかき消された。
夏休みに入り、陽射しの強さが増した。
うだるような暑さに、友達らも外で遊ぶのが限界と判断せざるを得なかった。自由研究にカブトムシやクワガタを捕まえようと意気込んでいたのも出発当初だけだ。暑さでかえって冷静になったのか、この街でカブトムシなどを野生で見つけるのは難易度が高いと気付き、誰かの家でゲームをしようと予定が変更になる。
誰の家に行くか決まり、その家に向かっている途中で神社の前を通りかかった。屋台の準備がされており、リンゴ飴や金魚すくいなどメジャーな看板が並ぶ。そのなかで、一つ眼を引いた屋台があった。
「ごめん、今日は帰るっ」
その屋台を見つけた僕は、友達らに断り、帰路に就く。正確には自分の家の隣に向かった。
隣の家のチャイムを鳴らすと、ほどなくして玄関のドアが開き、舞桜が顔を出す。
「しょーくん、どうしたの?」
「お祭り、一緒に行って!」
「え」
困惑した表情の舞桜に、僕は言い募る。
「浴衣ならお母さんが貸してくれるし、行こっ」
「でも」
「僕、お小遣い貯めてるからおごるし!」
「いや、お金がないわけじゃ……」
「じゃあ、行こ!」
うっと詰まり、舞桜は断る言葉が出なくなる。彼女からすれば、弟同然に可愛がってきた僕に無邪気にせがまれては、強く出れないと解っている。こういうときぐらい、子供扱いを活用しなければ勿体ない。
しばらく悩んで唸っていたが、舞桜は結局縁日に行くことを了承した。
その日の夜、といっても夕陽が沈んだばかりの頃、母親に浴衣を着せてもらった僕と舞桜は神社へと向かう。からころ、とお互いの下駄が鳴るのに合わせて、舞桜の巾着に付いた鈴守りが揺れて、ちりん、と鳴った。
歩いてしばらくすると、外灯とは違う橙の灯りが一定間隔に神社へと向かっていた。赤い提灯が中の光で橙に光っている。提灯に誘われるように歩を進めると、神社へ続く階段の前にたどり着く。見上げると屋台の灯りと人だかりが見え、音楽と喧噪が階段の麓まで届いていた。
隣を歩いていた舞桜が足を止め、それに気付いた僕は振り返る。
「舞桜姉?」
俯く彼女は迷っているようだった。そんな彼女にそっと手を差し出す。
「大丈夫。手を繋げば、はぐれないよ」
人混みに躊躇っていると勘違いした風を装って、大丈夫だと伝えると、自分の方が歳上だという自負があるのか、舞桜はぎゅっと拳を作って気合を入れた。
「絶対しょーくんを迷子にしないからねっ」
そう宣言して、彼女は僕の手をしっかりと握る。保護者ぶらないと縁日の神社に踏み込めないかのように。
行こう、と手を引くと、舞桜は固く手を掴んだまま鳥居を潜った。
神社の敷地内に入ると、本当に手を繋いでいないとはぐれそうなほどの人混みだった。最初に行く屋台を決めていた僕は、舞桜の手を引いてその屋台まで向かう。
「一つください」
「あいよ。何色にする?」
「青色で」
代金を払って受け取ったそれを、僕は迷わず舞桜に渡した。
「はい」
「どう、して……」
受け取った舞桜は、呆然と呟く。舞桜の手にあるのは、鳥の形をしたプラスチックの笛。水が入った状態で吹くと鳴る水笛だ。
彼女には、僕が小鳥の水笛を迷わず選んだことが不思議で仕方ないんだろう。
「だって、約束しただろ?」
約束を果たせた僕は笑う。
「いつかつれてってやる、って」
懐かしい約束を思い出し、舞桜は眼を見開く。
「翔……?」
懐かしい名前に微笑むことで肯定すると、舞桜は涙を一つ零し、小鳥の水笛をぎゅっと抱いた。
翔は、僕の兄の名前だ。僕が生まれる前に亡くなった。
舞桜と同じ歳で、五歳のとき交通事故に遭った。免許返還予定だった高齢者の運転誤りで起こった交通事故で、僕を身籠ったばかりの母親はそのショックで流産の危機だったそうだ。
『翔ける』と書いて翔と名付けたために早く天国に逝ってしまったのだと思った母親は、次に生まれた僕には、兄の分も『尚お』生きてほしいという意味で尚と付けた。
同じ音の名前のためか、名前に込められた意味のためか、僕は兄の記憶を持って生まれた。
だから、覚えている。親につれていってもらうしかなかった幼い頃、両親が忙しくてお祭りに行けないと泣いていた舞桜を。そして、泣き腫らしたせいで知恵熱を出して、縁日当日に寝込んだことも。
自分の両親が不憫に思って、回復してから神社に舞桜をつれて行ったが、屋台もなくなった閑散とした光景に彼女は落ち込むだけだった。
だから、自分は両親に頼んで鈴守りを買ってもらい、舞桜に渡した。
いつか自分がお祭りにつれていくから、と。その約束の証だと言って。
「青い鳥の絵本見て、本当に青い鳥探そうとしてたよな」
「うん……、だから、とりさんの笛も青いのがほしいって言ったね」
人混みを避け、落ち着いた石のベンチで舞桜は大事そうに小鳥の水笛を撫でる。その動きに合わせて、手首に下がる巾着に付けられた鈴守りがちりんと鳴った。
「よく、覚えてるね」
「舞桜のことだから」
家族同然に育ったけど大好きだった。あのときした約束も、彼女を元気づけるためだけでなく、これから先もずっと一緒にいたいという願望も、きっとあった。
「そっちこそ、よく約束覚えてたな」
「翔と行くから、っておばさんに断ってばかりだったから」
母親は毎年舞桜の浴衣を用意していたらしい。道理ですぐに舞桜の分の浴衣が出てきた訳だ。てっきり母親のおさがりを貸すと思っていたら、舞桜に似合う明るい色で大きな花柄の浴衣だったから、不思議だった。兄も僕も男だったから、舞桜を娘のように思っているんだろう。
断るたびに僕の母親を寂しそうにさせていた、と舞桜は申し訳なく感じているようだ。けれど、今年は着た。母親もとても嬉しそうに舞桜を着付けしていたから、大丈夫だろう。
「……でも、全然気付かなかった」
翔は活発で言葉遣いも荒めだった。俺様な物言いがカッコいいと思っていた。
けれど、僕はのんびり屋で、舞桜にも世話を焼かれるような性格だ。
「僕は尚だから」
記憶があっても、魂が同じでも、同じ人間になる訳じゃない。
ベンチから立ち上がり、舞桜の前に立つ。今の僕はこうしないと彼女と同じ目線の高さにならない。
瞳がかち合うと、舞桜もようやく解ったようで、わずかに瞠目した。
「舞桜、大好きだった」
これは兄の言葉。
「舞桜姉、大好きだよ」
これは僕の言葉。
僕は、同じ女性にまた恋をしたんだ。
舞桜が兄を忘れないでいてくれるのは嬉しい。けれど、彼女にはこれからを見てほしい。そして、できればそのこれからに僕を入れてほしい。
そんな願いを伝えると、舞桜はぽけっと事態を受け入れきれていない表情になる。
しばらく様子を見ると、じわじわと顔が赤くなり、焦ったような表情をしたと思ったら、それを隠すように両手で顔を覆って俯いた。
そんな彼女の顔を見たくて、僕は屈む。
「勝手に部屋に入らない方がいいってわかった?」
「……っわかった」
実は舞桜が起こしにきてくれるのが嬉しくて、自分で起きなかったのは内緒だ。けど、そろそろ危機感を持ってもらわないと困る。意識されなさすぎるのも、辛い。
「しょーくん、マセすぎじゃない?」
「舞桜姉が待っててくれるか、わからないもん」
「…………待つよ」
ぽつり、とそう答えて、舞桜は指の隙間から顔を覗かせた。その頬は夜目にも判るほど赤い。
思ってもみない返事に、今度は僕の方が面を食らう。そして、嬉しさに破顔する。
待っていてくれるなら、それまでに振り向いてもらえるように頑張らなければ。
「僕が大きくなるまでには、食べれるバレンタインチョコ作れるようになってね」
「溶かして固めるぐらい、今でもできますーっ」
期待しないで待ってる、と僕が返すと、舞桜はあからさまに頬を膨らませた。
けれど、本当に彼女の背を越す頃になっても料理の腕は芳しくないかもしれない。もしかしたら、僕が作った方がいい状況になるかも。
それも悪くない、と僕はそっと微笑んだ。
ただの空も、舞桜を通して見れば青が深まる。
舞桜に繋がる景色が眩しくて、僕はときめく。
そんな彼女と日々を重ね、季節を越えていこう。