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ポイント稼ぎ

ブックマックありがとうございます!

まぁ、自衛隊とか、武器の生産やら憲法が邪魔してうまく進んでいない代替策らしいけど、いまはダンジョンを攻略することを推奨されている。


地上にいるモンスターはほとんど討伐できたらしい。ただ海と空はモンスターに占領されたまま。輸入大国日本は未曽有の危機といってもいい。


コメや野菜の値段はみるみる上がり、政府は慌てて戦時配給制をとり、電力会社は、計画停電を行い原発を再起動させた。


エネルギーも食料もいつか切れる。復元アプリの交換システムは日本で救世主的扱いをされていた。


朝の情報番組で日本の必要な一日のダンジョンポイントが表示される。30億ポイント。それを毎日必要とするこの日本は絶望的といっていいほど末期だった。


父も母も死んだらしい。というのも連絡はつかないし、家にも帰ってこない。いてもいなくても変わらんし実感がわかない。ひょっこり帰ってくるんじゃないかと期待しながら、いつも道理生活をしている。


そして、久しぶりに学校が開校された。


通学路に隣する店のほとんどは閉店していた。というのも物がないのだ。売られていたとしてもいつもの10倍以上買うのもばからしくなる。それの金を手に入れたところで飯が買えるわけでもない。テレビ曰く最近のブームは山菜取りらしい。こんなご時世で暢気なものだ。


ボスを倒す手伝いをしたのだからめっちゃもてはやされちゃうんじゃないかとか思っていたけどそんなこともない。実際倒したのは柊だしね。


ただ心外なことが起きた。


「お前のせいで街がめちゃくちゃだ。」


「あんたのせいで親が死んだ」


「てぇめぇーが俺の家を壊したんだ。」


なんか僕がいたずらにモンスターをトレインしたことになっているっぽい。結果論としてそうなってしまったのだからぐぅのねも出ない。


正しいことをしたつもりだが結果が伴わなければ意味がないのだ。それは苦しいくらい身に染みている。僕はまたやり方を間違えたのだ。


何もやらなかった奴にとやかく言われるのは心外だけど、、、


以前からいじめられていたが今回の件で免罪符を手に入れた彼らは明らかに攻撃性が増した。教科書がなくなることも増えたし、恐喝まがいなこともされた。人間って怖いね。


いじめられることにはとっくに慣れている。心はすでに疲弊し、その働きをとおの昔に終えている。それより心のことより別に心配事が増えた。


正直な話経済的にきつい。いやどこの家も職をなくしたりしているのだけれども、人間強いもので、何とか経済が回り始めて仕事もちらほらある。けれど競争率が高くバイトの募集なんてほとんどないのが現状。


手元には母の財布のみ。何十万とは言っているとはいえ時期に尽きるのは子供でも分かることだ。


親の通帳とか暗証番号知らないし、、、一応父と母が行方不明なことは警察に伝えたが、政府も警察もその活動を十全に行えているかというと疑問ができる。


モンスターを討伐すると自然にもらえるポイント、これは例のアプリを通じ、いろいろなものに換金できるのだⅭ級英雄がいるのだから使わない手はない。


僕はそのシステムに期待した。だけれども


レイではダンジョンのモンスターを倒すのには十分だが、火力も魔力も平凡で放課後わずかな時間だけの稼ぎだけで生活していく討伐ポイントを入手するのはちょっと無理があった。


どうせなら戦力強化はしときたい。目を付けたのが討伐ポイントで手に入る魔導書、タスクで入手できる召喚石。


ダンジョンの制覇で召喚石がもらえる。僕が攻略できそうなダンジョンは競争率も高いだろう。判断の速さで回りと少しでも差をつけておきたかった。


学校からはほどほどに遠い桐生ダンジョン。大学キャンパス内に現れたダンジョンで出るモンスターのランクがとても低く、立地が悪いため競争率も低い。僕にとって最適なダンジョン、ここを攻略しない手はない。金属バット片手に攻略へと乗り出した。


ダンジョン一階層は、ゴブリンしかでない、ゴブリンの見た目は恐ろしくあるが、しょせんの子供程度の力しかないので僕が金属バットでタコ殴りにすればいい。


本番は二階層から、ここでもゴブリンは僕が相手にするが、魔犬と呼ばれる目の充血した犬をレイの魔法で討伐する。


バットはレンジの長い武器であるけれど疲れてくるとさすがにあちこちでスキができ、ひっかき傷やかまれ傷が増えてくる。一日大体2700ポイントの討伐ポイントを手に入れたところで僕らの体力は限界にきた。


その日ジャージはボロボロでところどころ血だらけであったけれどポイントはいつもの三倍手に入れることができた。この調子。


「レイ、今日はこのくらいにしとこうか、、、さすがに疲れた、、、」


「、、、」


血だらけでにおいもひどかったから、帰るとき人に避けられるのはつらかったけど、、、


家に帰ってもやっぱり人はいない。


「ただいま。」


とりあえずシャワーを浴びた後、200ポイントを使って2人分の弁当を買う。レイは英雄で食事は必要としないのだけれども、夕食を複数人で囲むっていう僕のわがままに付き合ってもらった。


レイと一緒に夕食を囲んだ。


次の日も桐生のダンジョンに向かう。


昨日よりも効率よく稼ぐため、3階層、4階層と進んだが、5時階層には魔狼が出てきた。


「レイ、ファイヤーお願い。」


レイの放ったファイヤーは魔狼にかわされてしまう。


そのままの勢いでレイに襲い掛かろうとする。僕は例の正面に回り金属バットでフルスイング。あたった場所が足であったため殺すことはできなかったけど、レイがすかさずファイヤーでとどめを刺してくれた。


魔狼の死体はやっぱり鉄に変わった。


「ゴ、メ、、ンナ、サイ、、、」


きっと、魔狼にかわされたことを気にしているんだろう。


「レイ、ありがとう、おかげで5800ポイントも稼げたよ!今日はごちそうにしよう。」


僕はレイの頭をフードの上からわしゃわしゃしてレイはフードが取れないように必死に抑えていた。




帰りにケーキと牛肉、そしてのど飴を買って帰った。



わしゃわしゃ

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