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ギガンタス

僕はギガンタスから離れたところに陣取り、ギガンタスに攻撃を仕掛ける。


「レイ、お願い。」


レイがギガンテスにファイヤーで攻撃した、明らかに弱点そうな眼玉に直撃したが効果があるように見えない。だけど注意を引くことには成功した。方向転換し、レイに視線を向ける。


レイが続けて呪文を発動する。複数の火の玉を受けながら巨大なこん棒をレイに向かって振り下ろす。僕はその瞬間彼女をスマホに戻し、自分の近くで再び召喚する。その繰り返し。あんなでかぶつまっ正面からぶつかりたくはない。


僕は距離を取り、レイをスマホに戻し、また召喚する。レイには、基本的に足止めの意味を込めて足を集中的に攻撃させた。レイの魔法も魔力を消費していくらしい。魔力が尽きるのが先か、ギガンタスの足を焼き切るのが先か、我慢比べ。決定打にかける。でもやり続けるしかない。


そして目的地に着いた。ガソリンスタンド、どでかい花火打ち上げてやる。予定道理ギガンタスを暴れさせ周辺は見る見るうちに特有のにおいに包まれた。


「レイ、いけぇぇぇえぇぇぇ」


レイの全力を懸けたファイヤー、その後、彼女は魔力切れを起こして倒れてしまう。放った帆脳波勢いよくガソリンに引火。僕の想像では大爆発が起きる予定だった。しかし燃え上がった炎はギガンタスを焼くには全然足りない。


ちょ、予定と違う、、、


マッドマックスみたいに車が燃えて大爆発、なんて爆発は起きなかった。


「くそ。」


でも廃ビルから遠ざけることには成功した。あとは逃げるだけ、、、


があぁぁぁあん、


周囲が揺れる。


やべぇ、あいつ車投げてきやがった。命中精度は低いけれど当たったらもちろん一撃だし、当たらなくても近くであればがれきが飛んでくる。


遮蔽物に逃げ込み何とか振り切ろうとするけれど近くの建物をぶっこわしながら追ってくる。がれきが額に当たり血が流れる。やっこさん相当怒っているわ。そろそろ僕の体力も付き終わるかなーと思ったとき、女聖騎士がギガンタスを一刀両断した。


ギガンタスは真っ二つに割れ地面に伏した。


C級とA級の差を物語る一撃は、圧倒的な暴力で美しかった。


あっけない最期だった。


「助、か、、っ、、、た。」


「貸し一つだから」


どうやら僕のラインを見てきてくれたらしい。保険かけておいてよかったぁ。


そこからどうやって帰ったか何にも覚えてない。ただ貸し一つの言葉だけは耳にこびりついた。


のちに第一次スタンピードと呼ばれる大災害は、発生から7日程で終息した。


といっても森の中や廃墟に討伐しきれなかったモンスターが残っている。地方の治安は一時期ひどいことになった。


大人は、未成年に比べ高ランクの英雄を持つ可能性がからり低くなるらしい。


それによって学の持たない子供が主導権を握ってしまう地域も出てきたらしい。幸いなことに携帯が使えなければ英雄は召喚できないものであったから、通信を切れば使えなくなる。どうゆうシステムだ?


混乱は比較的すぐ終息したと考えたい。テレビでは、胡散臭い人たちがあーでもないこうでもないと不安をあおっているけれど。


ただ混乱が収束したからと言って元道理になるわけではない。


終息した次の日、例のアプリにアップデートが来た。地球上の市街地にセイフティーエリアができ、討伐ポイントで食糧などのインフラが買えるシステム、そしてタスクが解放された。


さらにその2週間後、歪だけれども日常というものが戻ってきた。高ランクの英雄を持つ者がダンジョンを攻略することを推奨された。あくまで政府は高ランクと定めているけれど、その実、高ランクは高校生に多かった。


もちろん反対する人もいたが、第一次で多くの人がなくなったし、交通インフラも大きく破壊された。少ないセイフティーエリアで生活するには討伐ポイントが不可欠だった。


そしてダンジョン低階層にいるモンスターがかなり弱いこと、気を付ければダンジョンは怖いものではない、命を懸けて攻略する必要はないとの認識が広がったからだ。


政府は都合のいい法律を作り、知識人は政府の強引なやり方に反発し、マスコミはダンジョンは危険でないとプロパガンダを行う。


極めていつも通りだ。


大人たちは、あだ名やらゲームやら大人たちが危険と認識したものを僕たちから取り上げるくせに、明らかな危険に立ち向かわせるのはやはり自分のことしか考えられないのかと思わざる負えない。



貸し一つ!

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