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面影香る。

作者: syachi_kuh

初めて投稿します

良ければ呼んでください


彼はある日、私の前に現れた。

彼はある日、私の前から姿を消した。

彼女はある日、俺の前に現れた。



彼女はある日、転校してきた。小学2年生の時だった。

彼女はある日、ラブレターを渡してきた。小学3年生の時だった。

彼女はある日、告白をしてきた。小学6年生の時だった。

彼女はある日、別れを告げてきた。中学1年生の時だった。


そして今、彼女はまた、俺の隣にいる。



彼はある日、私の国へやって来た。彼が6歳の時だった。

彼はある日、秘密を打ち明けた。彼は失踪した王子だった。

彼はある日、秘密を知った。私はこの国の王女だった。

彼はある日、口づけをして来た。初めて味わう愛の形だった。

彼はある日、私の前から姿を消した。世界は壊れ始めていた。


私は彼を、追いかけた。



私はある日、彼を見つけた。転校した先に彼は居た。

私はある日、思い出した。誰かと愛し合った素敵な時間を。

私はある日、ラブレターを渡した。彼も私を覚えていると思ったから。

私はある日、告白をした。もう彼も思い出したと思ったから。

私はある日、思い知った。前世を覚えている方がおかしいのだと。

私はある日、別れを告げた。もう一度、初めから始めたかった。


そして今、彼はまた私の隣に居る。


私の心にはまだ、君越しに彼が写る。

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