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初恋は珈琲の香り  作者: 袖白黒雪
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カフェ金木犀

 初めての投稿で至らぬ所もありますが、是非とも読んでいただけたら有難いです!

 ここはとある喫茶店。外に出してある看板にはデカデカと金木犀と書いており、その下に"朝7時から夜7時まで"と書いてある。

 店内にはゆったりとしたクラシックが小さく流れる。内装も木製家具を主体とした落ち着いた印象を受ける。カウンターに並んだコーヒーに関する機材や、棚に並んだ白いコーヒーカップ等も、マスターのこだわりなんだとか。

 平日の1時過ぎということもあり、より静かな店内ではマスターがカップを拭いている。すると、何かに気付いたかのように腕時計に視線を落とす。時刻は午後1時半を回ろうとしていた。


「おやおや……そろそろだねぇ」


 マスターがそう呟くと、カランカランという鈴の音が響く。ドアを開けて入ってきたのは一人の青年。短めの黒髪に縁なし眼鏡。少しつり目気味だが、整った顔つき。制服に身を包んでいる所を見ると学生のようだ。


「今日は早いねぇ」


 マスターは青年に問いかける。青年は静かに頷く。


「始業式だから」


 マスターはカップを磨く手を止める。道理で常連さんが来ないわけだと納得する。

 青年は窓際のテーブルに腰掛ける。ゆっくりとマスターの方へ顔を向ける。視線を感じ、マスターが声をかける。


「千尋。今日はブラック?」


「ん。ブラック」


 千尋と呼ばれた青年は短く答える。コーヒーを作るためカウンター裏へとマスターが向かう。馴れた手つきでコーヒーカップへ入れていく。

 千尋の居るテーブルへゆっくりと近付き、カチャリと陶器が当たる音が心地よく響き渡る。

 対面の椅子に座るように千尋が促すと、苦笑しながら席に着く。


「まだ仕事中なんだけどなぁ。千尋どうした?」


「父さん……初恋っていつ?いつ初恋だと分かった?」

 

 父さんと呼ばれたマスターは、突然の質問に驚きを隠す事が出来ない。その証拠にコーヒーカップを持つ手が大きく震えている。

 対して千尋は落ち着いた様子でコーヒーを飲んでいる。その顔は心なしか赤く染まっているように見える。

 どうやら、我が息子になにやらあったらしい……と、父親であるマスターは少しずつ口角が上がっていくのを止められなかった。


 


 拙い文章ですが、次も読んでいただけたら嬉しいです!

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