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 なんだ? いったい何が起こった?

 会長たちは床にへばりつくように倒れている。

 まさか毒ガスとか!? これはヤヴァイ。私の秘密道具とか相手になりませんわ。そんな危険なもの持ちだす相手とか世界が違いすぎる。


「そ、そんな……。対抗術式が通用しないほどの魔術を使うなんて……」


「東方魔道連四天王も舐められたものだ。確かに死霊術を好んで使用するが、他の魔術とて有象無象を遥かに超えるにきまっておろう」


 魔術……だと!? コイツ、ファンタジックな世界の住人だったのか?

 いや、ゾンビが現れたのだし、いまさら驚くほどのことじゃないわね。

 それにしても魔術か。ちょっと、心がときめくわ。エドモンドがうらやましい。ねたましい!


「まずいかもしれない……。対抗術式が効かないとなると魔術師相手にはかなり不利」


「なんのことよ」


「……これ」


 ラカンが胸をはだけて制服の内側を見せてくれる。そこには怪しいお札みたいなものが張り付けられていた。

 ぶっちゃけそんなわけわからんもん見せられても、どう反応していいか困るわ。

 そんなことより若い娘っ子がそんなはしたない真似しちゃいけません!


「私たちが対魔術師用に使用している術式。魔術の効果を弱めてくれる。これがあったから魔術師相手でも戦うことができた。いままでは……」


 つまりなんですかね。お茶漬けを食べようとして、ご飯に具をのせたところでお茶がないことに気づいた的なノリなんですかね。そのまま食べるしかないじゃない。


「逃げなさい美柑! この魔術は異常すぎる!」


「異常とは言ってくれる。高等な魔術と言い直してほしいね」


「信じられない……。重力操作なんて聞いたことがない」


「クククク」


 重力操作……だと。なんという魅惑的な響き。

 コイツ、どこまでわかっていやがるんですかね。私の琴線にビンビン触れまくりですよ。うらやましすぎる!

 いや、それどころじゃないわね。今は敵対しているわけで、そうなると厄介極まりない相手だわ。

 会長は逃げろって言うけど、とても逃げられる相手には見えない。

 あの態度に使う技。はっきり言って格上よ。逃げるコマンドを選んでも回り込まれるパターンになるのが落ちだわ。


「君たちはしばらくそうして這いつくばっているがいい。私は残りのネズミを片づけるとしよう」


 この言葉にラカンが瞬時に反応した。すばやい身のこなしをみせ、なにかを投げた!?

 しかしエドモンドに当たる前に甲高い音をたてて弾かれた。見たところ苦無っぽい。ってアンタ拳法家じゃないの? 忍者なの!?

 いや、それよりも今のは……。


「無駄だよ。私に飛び道具は効かん」


 おや? おやおや?


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