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「私の精神感応を警戒して能力者を配していたようだが、残念だったな」


 やっぱりそれか。

 私たちは敵の精神攻撃から身を護るため、狙撃班だけでなく精神感応の能力者も待機させていた。それに気づいてるってことは、防御しててなお破られたってことか。お爺ちゃんは大丈夫だろうって言ってたけど、全然大丈夫じゃなかったみたいね。お爺ちゃん見通し甘すぎ。


「フフフ、この分野で私以上の能力者などいない。どうやらこれで形勢逆転か」


 敵はなにも言い返さない私たちを見てご満悦の様子だわ。さんざん煽りまくったから今はさぞ気分がいいんでしょうね。

 ちっ、こういう寝返りパターンって嫌いよ。味方が減るだけじゃなく、敵も増えるから痛すぎるわ。


「さて、今度はこちらから降伏勧告をしてあげよう。それとも元仲間だった者を相手にまだ続けるか?」


 お爺ちゃんが前面に立ってこちらと向かい合う。

 なかなかやるじゃない。そういう効果的なやり方嫌いじゃないわ。自分がやられるのは嫌だけどね。

 なんて考えてる場合じゃないわ。どうするか……。


「あまいわね。もともとそいつはそっち側でしょう。こっちは超能力者に散々やられているのよ。一時的に手を組みはしたけれど、仲間意識なんて最初からないわ!」


 クリスティーナが短く詠唱すると、氷の礫がお爺ちゃんの顔面にヒットした。いや、ぎりぎりのところで防がれたか。やっぱり超能力は反応早いわね。

 ってアンタには遠慮ってもんはないの? 少しは躊躇しなさいよ、クリスティーナ。

 まあ、でもここはせっかくだし、この流れに乗っておくのがベターか。ただでさえ劣勢になったのに弱みを握られたらそれこそ終わりだわ。


「ふん、まあいい。無能力者など降参されても使い道はないからな」


 だったら最初から聞くなっての! おっといかんいかん、冷静に冷静に。

 ともかくやるしかない状況だわ。

 クリスティーナ。何が何でも死ぬ気で敵の数を減らしなさい。私たちが生き残るにはそれしかないんだからね。


「まったく、簡単に言ってくれるわ」


 クリスティーナが愚痴をこぼしながらも、反撃のため詠唱を開始した。


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