表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
174/185

174

 なあんてカッコつけてみたけれど、私は脇役だよーん。

 さあ、これが最後の戦いよ。お爺ちゃん、クリスティーナ。もう遠慮なしにやっておしまい!

 と戦いを始めると同時に私は後ろへ下がる。

 水鉄砲の残量よし。煙幕残量よし。サポート開始。

 敵は多いけどこっちの狙撃班だって充分な数を用意してあるわ。なにより前面にたつのは超能力、魔術のマスタークラス。力だけに頼る未熟なアンタたちと違ってよ。

 事実、お爺ちゃんは要所要所を的確について相手の攻撃を抑え込む。

 力では劣っているけど経験の差で優勢に事を運んでいるわ。クリスティーナが詠唱するタイミングに生まれる隙をカバーしている点もさすがね。

 そしてクリスティーナの魔術は四天王の名にはじない多彩さだった。

 エドモンドはどちらかというと特化型だったけど、クリスティーナは尖ったところはない万能タイプって感じね。時と場合によるだろうけど、今回の戦いには向いているわ。

 実際、クリスティーナは一度として同じ技を使っていない。学習されようともかまわないという戦い方。ただでさえ未熟な上にこのような戦いをされれば、敵も劣勢にならざるを得ないだろう。

 フフフ、なかなかやるわね。私好みの戦い方よ。

 敵は一人、また一人と落ちていく。

 順調だけど、気になるのはあんなに煩かった連中が静かになっていること。なによりあの目。なにか企んでるか?

 なんだか嫌な感じがするわ。

 こういうのよくあるわよね。追い詰められたあとに開き直るというか成長するというか。とにかく形勢逆転なパターンってやつ。

 これって敵役にやられると妙にムカつくのよね。

 ラノベや漫画で該当するシーンを思い出しながら、ちょうど半分ほどに敵の数が減った時、戦いに変化が起きる。お爺ちゃんの動きが変わった。これは!?

 下がりなさいクリスティーナ!

 私は二人の間に煙幕を放り投げた。煙幕とはいえ爆発物。少しは邪魔になるはず。

 しかしあっさりと煙幕がかき消される。いや、収縮した。たぶんサイコキネシスってやつの応用ね。

 クリスティーナが驚きと悔しさに表情が歪んでいる。


「裏切り!? このタイミングで!」


 それはちがうわよ、クリスティーナ。


「フフフ、ようやく捉えた。さすがの会長もこの力のことは深く知らないからね」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ