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 私の予想通りだったとしたら、超能力者たちはいまごろ襲撃されているのだろう。

 やつらが強力な力を行使するために、お互いそれほど遠く離れられないという情報はすでにお爺ちゃんから教えてもらっていた。

 もろもろの情報を整理した私は、いつも通り数の暴力で叩き潰す方法を提案したのである。私たちがこの場所でおとりになっている間、ニップル騎士団にちらばっている能力者たちの居場所を特定してもらっていたの。

 超常の力を索敵することに定評のある彼らと親交を深めていたのは正解だったわね。

 一番心配だったのはこの動きを敵に気づかれないかってこと。あの手この手を使って、やつらの注意をこちらに引き付けるのはほんと大変だったわ。

 そしてすべての敵の特定が完了したら一斉殲滅。

 超能力者の群体とも呼ぶべきこいつらの強大な力を凌駕するため、こちらも圧倒的な数を用意してやったわ。今やつらを襲撃しているのは風魔、軒猿、甲賀、ニップル騎士団、東方魔道連、そしてヌゥーレ協会の連合部隊。私たちの伝手で動員できる最大数をもってことにあたっているの。

 これで抑えられなければ私たちに打つ手はないけれど、まあ大丈夫でしょう。

 力に溺れて敵を作りすぎたわね。あまり苦労せずに協力を得られたわよ。


「これで終わるのじゃな」


 感無量といった表情のお爺ちゃんがそう呟いた。

 たぶん終わるでしょうね。一斉に襲ったのは彼らがもつメリットのひとつである力の集約を潰すためだ。それをすればタンクがわりになった能力者は即潰される。そしてエネルギー源を断たれたほうもすぐに力を失う。

 もはや敵側には個々の能力者の力に頼るしかないだろうけれど、こちらにもヌゥーレ協会の能力者がいるし、それに加えて圧倒的な数という武器もある。

 懸念があるとすれば転移で逃げられることだけど、その辺は言っておいたから大丈夫なはず。たぶんニップル騎士団があやしい道具とかでなんとかしてくれると思う。


「貴方たちの処遇は協力者であるヌゥーレ協会に一任されることになっているわ。罰はうけるだろうけれど命の保証はされるでしょう。会長に感謝するのね」


 クリスティーナが降伏をすすめる。

 あまり乗り気でなさそうなのはこれまで散々やられてきた経緯があるからだろう。正直言って今回の話し合いで一番もめたのはアイツらの処遇についてだった。


「こんな……、こんなあっけなく終わるなど……。認めない……、認めるものか!」


 まあ、そうなるのもお約束よね。諦めるには早いと思うくらいの戦力がここには残っているんだから。もしもここで勝って逃げのびれば再起は十分可能でしょうよ。

 でもそうはさせないわ。ここで決着よ!


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