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「そういえば、さっきはその超感覚が騒動の原因といってたわよね。超感覚が私たちが劣勢になっている原因というのならわかるけど、騒動の原因ってどういうことかしら」


 たしかにお爺ちゃんが話したのは、超感覚のおかげで能力者側が有利だってだけよね。それとも……、なるほどね。厨学生特有のアレか。

 自分の力を過信、全能感に酔いしれて痛々しい行動をとってるって話ね。

 はぁ~、やれやれ。これだから素人は。


「い、いや。まあそういうのがないとは言えんのじゃが、根本的な問題はそこではない。きっかけはひとりの精神感応者だったのだが、こやつが……、まあ、その少しこじらしておっての。度々説教していたのじゃが、そのうち同調者が増えていった。それが同調者などというレベルの話ではないと気づいたときには遅かった」


 まさか仲間の能力者たちを洗脳したっての? ないわぁ。


「洗脳とは少し違う。それが意図的だったのか無意識だったのかはわからんが、アレは精神感応の範疇を越えておる。もはや一人の人格が複数の人間に宿っている状態じゃ。超感覚が暴走し、意識が共有されているのではと予想しておる。今、術者たちを襲っているのは集団でありながら一人の能力者といってもいい」


 それはやっかいね。統制のとれた精鋭部隊の上位版といったところだわ。私好みの数で押す戦法を使うには相当の数が必要になる。普段なら十倍の戦力を目安にしているけど、今回は三十倍ほど用意するか……。ってそんなに用意できないわよ! ボッチなめんな!


「仮にそれだけの数を用意できたとしても、そんな数がいたらすぐに気づかれるわ。普通逃げるんじゃない」


 ぐっ、クリスティーナのくせに正論を。でもそれは正しいわね。

 しかも相手は能力者。察知能力も高いだろうし、意識が共有されているのなら統率のとれた撤退も難なくこなすだろう。

 これは打つ手なし? いや、まてよ。お爺ちゃんがやってきたのは暴走したやつを止めるためなのよね。しかもひとりで。つまりなにか手はあるってこと?


「うむ。わし一人でやるつもりじゃったが、せっかく知己を得たんじゃ。ぜひ協力してほしい」


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