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「それにしても、まさかワシらの他にこれほどの能力者がいるとは思わなかったぞい」


 ん? んんん? もしかして私のことも超能力者だと思ってる?

 まあ確かに普通の力ではないっていう点では同類だけど。というかもはや超能力者といっていい気がしてきたわね。

 私は超能力者! 超能力者ダナコよ! ってまずいわよ! それじゃいままで出会ったやんちゃな奴らと戦争になってしまう。


「どうかしたのかの?」


 ななななんでもないわよ。それで超能力者を探してるって言ってたっけ? なんでよ。


「超能力というのはやっかいなものじゃ。力を表に出せば、羨望、嫉妬、恐怖といった感情の的になる。かといって力を隠し続けるのも心身に負担がかかる。ワシもかつてはそのことに悩み苦しんだものよ。そんなとき超能力者の団体を見つけたんじゃ。ワシはそこではじめて孤独感や負担が和らぐのを実感したよ」


 ふーん、よかったわね。めでたしめでたし。


「勝手に終わらすでない。これまでは仲良くまったりやってきたんじゃが……」


 お爺ちゃんは急に元気がなくなったわ。ヘイ! ドウシタンダヨ! イツモノ元気ハドウシタ!?


「いつものってワシら会ったばかりじゃよな」


 そうね。冷静に返されるとは思わなかったわ。恥ずかしいから先を話してちょうだい。


「うむ、それでちと困ったことが起こっての。仲間のなかに力の有り余ったやんちゃなのがおって、そやつらが敵をつくってはいろいろと暴れまわっておるんじゃよ」


 やんちゃなのが暴れまわってるねえ。なあんか嫌な予感ががが。


「最近、このあたりでそやつらが目の敵にしておる大物が現れたと噂になっておっての。ワシはやつらがまた暴れまわるんじゃないかとそれはもう心配で心配で。それを止めようとやってきたんじゃ」


 それじゃあ探してたのはそのやんちゃなお仲間さんってわけか。それにしてもお爺ちゃんひとりでその暴れてんのを止めようとしてたの?


「うむ、これでもワシの力はなかなかのもんなんじゃぞ」


 ふーん、さすが女子高生におまわりさん呼ばれそうになっただけのことはあるわ。


「だからそれは違うと言うとるじゃろ。じゃがお前さんと出会って考えを改めようと思う。やはり人数はいたほうがよいとな。そうは思わんか」


 そこで私に話をふらないで。


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