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 なんだかんだでとりあえず魔術師たちとの和平が成った。

 まあ、あれだわ。私のカツどん注文という変化球が生んだ奇跡ってやつよ。

 残念ながら同盟とまではいかなかったけど、これは仕方ないわよね。いままでのことだってあるし、ニップル騎士団に話もなく決めれることじゃないんだろう。

 私としては今後魔術師からの脅威に怯えなくてすむってだけで御の字だわ。クリスティーナが東方魔道連の名で、魔術師たちに通達を出すって約束してくれたから問題ないはず。

 これで私に本当の平和が戻ってきたのね。

 次の日の朝、私は学校に登校しながら平和の味をかみしめていた。


「現実逃避はよくない」


 わかってるわよ。って相変わらず神出鬼没ね、ラカン。

 ヌレヌレ協会のことを言いたいんでしょうけど、よくよく考えると私って安全な場所にいると思うのよね。

 クリスティーナは協会が私の存在を知らないって言ってたわ。それが要因でアイツは私に期待していたみたいだけど、それってつまり私が大人しくしてさえいれば、協会と関わることなく平穏な日々がおくれるってことじゃない。

 さすが私。相変わらずの天災的頭脳だわ。オーホッホッホ!


「自分だけずるい」


 フフン、アンタたち風魔衆はいずれ協会とやりあうことになりそうだもんね。

 しょうがない。アンタたちにはいろいろお世話になったし、ちょっとだけ知恵を貸してあげるわ。

 戦いでは素早く相手を見つけ出すことで優位にたてるってのはわかるわよね。そこでコレの出番よ。

 私はポシェットから缶コーヒーを取り出してラカンに渡した。


「なに?」


 フフフ、教養のないアンタにはわからないでしょうけど、コーヒーを温められるか否か――、それが超能力者を判定する方法よ。ラノベで読んだから間違いない。

 これを使って敵を素早く見つけ出すことね。


「……」


 ラカンは胡散臭そうなものを見る目で私を見つめると、缶コーヒーの蓋をあけて飲みだした。

 ってコラー! 飲んじゃったら意味ないでしょうが!


「おいしかった」


 そうね。甘くて評判のマッスルコーヒーを選んだからね。って違ぁあああう!


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