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フッ、今日もいい汗かいたわ。
視聴者へのサービスシーンは省略し、お風呂から上がった私はベッドの上で横になりくつろいでいた。
明日は土曜日である。貴重な時間を有効に活用しなければならないわね。
私はいろいろと悩んだ挙句、最も信頼できる人物に相談することにした。
パソコンにスイッチをいれて、いざネットの世界へ。接触したのは私が最も頼りにする漢、毎度おなじみのカールハインツ氏である。
今日はうまく連絡がとれたな。
私は早速、対ゾンビ戦について相談した。突然こんな突拍子のない話をされれば、会話が止まりそうなものだが、やはり彼は一味違う。
カールハインツ氏は即座に反応し、約束事やヒントを提示してくれた。
・ゾンビとの戦いは倒すことではなく生き残ることが勝利。
・多数を相手にする場合は逃げに徹するのが吉。
・道具選びが重要なカギとなる。また機会がある場合は補充を忘れずに。
などなど、さすが同志。頼りになる。
この即興で作ったルールを使って、この後ふたりで滅茶苦茶TRPGした。
あくる日のお昼すぎ。
夜更かしで疲労している身体を引きずってお出かけしていた。カールハインツ氏に対ゾンビ専門店を紹介されたのでやってきたのだ。
そこはホームセンター。ゾンビと戦うために作られたと言っても過言ではない施設である。銃器が広まっていない日本において、対ゾンビ用の武器を手に入れようとするのならやはりここだろう。
早速、私はいろいろなアイテムを物色していく。
一番そろえておきたいのはロープやピアノ線などひも状のアイテムだな。かさばらず使い勝手もよくいろいろな場面で使用でき、サバイバルなんかでも重要視される。
カールハインツ氏による先日のゾンビ仮想訓練でも、それらが役に立つのは実証済だったので多めに購入しておきたい。
あとは折り畳みスコップ、携帯食など。いろいろな状況を想定して必要そうなものを買い物カゴに入れていく。
私は念のため持ってきていた大型リュックサックを満杯にさせて、隠れ家もとい自宅へと帰還した。
さて、明日はこれらを使いこなせるよう訓練しなくてはな。
まっていろゾンビども。次に出会ったときお前たちは真の恐怖を知ることになるだろう。震えて待て。