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 話し合いは短時間で終わった。

 まあ、相手にこちらの存在がばれてしまったのは間違いないわけで、そんな状況で時間をかけてる場合じゃないわよね。

 方針は決まり、風魔衆と軒猿衆がそれぞれ少人数を選抜して、合同で里の偵察を行うことになった。最優先は必ず情報を持ち帰ること。

 甲賀衆が戻らなかった結果をうけて、無闇に進むと全滅すらありうると危惧しての作戦かな。確かになんとしても情報がほしいところよね。

 ただ、なんでその選抜メンバーに私が入っているのか小一時間問い詰めたい。

 まあ、これはあれよね。あいかわらず私への評価が妙に高い残念美少女の風間会長が選んだんだよなあ。いい機会だから誤解を解いておこうかしら。

 でもなあ。これはこれで風間会長に我儘が効くからもったいない立場なのよねえ。

 とりあえず保留にしておこう。

 そんなことより私が選抜メンバーに入ってしまった件よ。せめてこれだけでも適当な理由をつけて変更させないと。

 しかし新卒ボッチの私に、この緊迫した状況で声をあげることなんてできるわけもなく。めでたく潜入チーム入りが確定しましたとさ。ちくしょぉおお!

 とりあえずラカンのオカッパ頭をワシャワシャすることで憂さ晴らしをしておいた。お返しにリバーブローが返ってきたけどあまいわね! 私のプルンプルンなわき腹がその程度のパンチで――って、オロロロロロ。

 フッ、思わずモザイクが出てしまったわ。え? モザイクってなんのことだって? 超美少女の私にそんなこと聞かないでよ、恥ずかしい。デュフフ。

 さてと潜入準備でも整えますか。といってもここに来る前に一度整理整頓してるからね。いわゆる最終チェックというやつよ。

 リュックの中には秘密道具の数々が揃っていた。そして風魔衆に依頼して提供してもらった二丁拳銃ダナコカスタム――いわゆる水鉄砲も入っている。中身は特製のカプサイシン 濃縮汁。

 フッフッフッ、まだ見ぬ敵よ、震えて待つがいいわ。

 そしてポシェットには厳選に厳選を重ねた使い勝手のいい秘密道具が入っている。さらにラカンから没収したクロロホルムも。

 まったく。こんなものを親友に使うなんて……、まあいいか。この土壇場でよい秘密兵器を手に入れることができたわ。特別に許してあげよう。

 よし、準備万端ね。

 さあ、逝ってみましょうか。


ニコニコガンマぷらすにて漫画版「タナカの異世界成り上がり」の第三話後半が追加されました。


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