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 さて、ほかの里も準備はできてきたようね。

 なんでも黒脛巾衆の里は道路も通らない山奥にあるそうで、これから私たちは徒歩で黒脛巾衆の里を目指すのだそうだ。

 フッ、筋トレで鍛えた大腿四頭筋がついに活躍するときがきたようね。なんだったらスクワットしながら山を登ってあげましょうか。


「すぐに動けなくなるくせに、バカな真似しない」


 ラカンに釘を刺されてしまったわ。


「フン、相変わらず馬鹿なことをやっているな」


 ラカンとイチャコラしているところに、誰かが声をかけてきやがりましたよ。

 おやおや、誰かと思えばデッカい身体に狭い心のコングさんではないですか。なんて思わず返してやったら睨まれた。

 いやいや、先に絡んできたのはソッチでしょ。


「いつから忍びはただの武装集団に成り下がったんだ? 技を磨くことも忘れて道具にばかり頼っていると、ここまで落ちぶれてしまうもんなのかねえ」


 はぁ? 何言ってんの? これは試合でもなんでもない。どんな手段を使おうとも生き残ったものが正義という世界なのよ。

 だいたいアンタに説教たれる資格なんてないっての。試合で黒脛巾衆相手に痛い目みたくせに。


「相手が術者だとわかっていれば、あんな無様さらしていない! みていろ、第一陣は俺たち甲賀衆だ。忍びの戦い方がどういうものか、俺が教えてやるよ」


 はいはい、それはよござんすねえ。

 応援してるから、せいぜいがんばってきてよ。私たちの出番がなくなってくれるのを期待しているわ。いや、ほんと切実に。

 コングは言いたいことだけ言って立ち去ってしまった。

 いいねえ、馬鹿正直で。でもそういうの、なんでもありの戦いではとっても不利だと思うわよ。

 それにしても甲賀衆がまずはひと当てするって本当かしら。せっかく大勢集まったんだから、圧倒的な数にまかせて押し込んじゃえばいいのに。

 いまいちまとまりがないわねえ。いろいろしがらみとかあったりするのかな。

 まあ、私とコングの仲がよくないのだけは確かね。


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