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 さて、どうやってごまかそうかな。

 そうね……。ここはいっそのこと「時は来た……。皆に『覇王滅殺亀亀波』を伝授する時が」なんてセリフで決めてみようかしら。

 あのデッカい競技場を遣わせてもらって、皆並んで『覇王滅殺亀亀波』ポーズを繰り返すの。

 うーん、熱いねえ。

 そんなことをずっと繰り返してたら諦めてくれるかもしれない。いや、忍者のみなさんなら本当に何かを解き放ってくれるかも。

 これは試す価値ありか? いや、ないわね。

 忍者の理で説明できる点を説明してみるか。重要なのは干渉の力について隠し通すことよ。

 とりあえず説明開始!


「……なるほど。試合中に怪しげな力を感じたと? そのようなもの感じなかったが。誰か彼女が言うような力を察知したものはいるか?」


 知らないおっさんがここに集まった忍者たちに確認をとった。ちなみにこのおっさんは甲賀衆の偉い人だと思う。皆口会長が隣に座っているからね。

 なんて考えてる場合じゃない。誰も賛同者が現れないわ。


「ふむ、どうやら君だけが黒脛巾衆の力を見破ったということになりそうだな。それが君の力の一端というわけか」


 いやいや、それは違うっての。私の察知能力は風魔衆に修行をつけてもらってから身に着けたものだし。忍者に比べて未熟なくらいなのよ。


「私たちが彼女に忍術を使うにあたっての基礎を教えたのは確かです。特別な力というわけではありません」


 風間会長がフォローしてくれた。いいぞー、もっと言ってやれー。


「それでは君たちも黒脛巾衆の力を見破っていたのかね」


「それは……」


 ああ! だめよ、会長~。そこで黙り込んではいけないのよぉ。そこは適当にごまかし続けないと。


「やはり彼女だけが特別な力を持っていて、敵の術を察知できたと見るのが自然だと思うが」


 ちがぁーう。

 そういえば! あの時の私は敵のラッシュを受けて、すんごい疲れてたのよ! そこに風間会長が助けに来てくれたんで、ちょうどいいと回復に専念してたんだわ。それで調子に乗って深い瞑想状態に入ったら、相手の怪しい力を察知できたのよ!


「ふむ、間近で戦闘が行われているというのに瞑想状態にはいるとはどうかと思うが……。それが本当であれば奴らと戦うにあたり、あまり参考にはできんな。危険すぎる」


 ああ、たしかに敵の目の前でそれはないわよね。あの時の私は疲れてて冷静な判断ができてなかったわ。気を付けないと。

 でも目下一番気を付けないといけないのはアンタよ。隙あらば私の力を探ろうとしてるわよね? 共通の敵が現れて共闘することになったとはいえ、そう簡単には仲良くはなれないってことか。


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