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 間違いなく私たちの作戦を意識してのルール変更だわ。

 これじゃあ単なる三対三の力勝負じゃないの。もう忍者とか関係なくない?

 忍者ってのは諜報のプロなのよ! 頭脳こそがもっとも忍者に必要なスキルなんだからね! こんな脳筋勝負をしてなんの意味があるのよ!

 なんて騒いだところでどうしようもないんだろうなあ。はっきりいってあまりにも露骨すぎる。私の力を測ろうとしているのをもう隠す気すらなさそう。

 どうしたもんかねえ。

 私の力を隠すのは大前提として、力勝負になったからには敗北自体も回避したいところね。風魔衆の目的が他のヤツらからの集中砲火を避けたいってことなんだから、ナめられたら終わりよ。

 うーん、これは難題ね。

 次の対戦相手は多分甲賀衆になるでしょうけど……。となると敵のメンツはキャラが立っているコングさんとおサルさん。それと風間会長一押しのイケメン会長かなあ。

 力と速さと技って感じね。なんという安定感、もうお前たちが主人公でいいよって感じだわ。

 対して私たちほのぼのチームは、風間会長と副会長という風魔衆ツートップに加えて完全にお荷物の私。

 風間会長と副会長は強いけど相手も甲賀衆の代表だし、実力的には拮抗しているでしょうね。あと敵のイケメン会長が頭一つ突き抜けてそうだわ。

 どうせ勝てないのなら戦力外の私がこれに当たるべきかしら。あとのコングとサルは風間会長と副会長を当てれば勝てる可能性があるしね。

 私は時間稼ぎに専念して数で優位に立てるのを期待するしかないかな。さいわいあのイケメン会長も私の力を直に測りたいって思ってる可能性はあるし、この組み合わせで戦える可能性はあるわ。

 最大の問題は風間会長が警戒するほどの実力者とのタイマンで、どうやって時間を稼ぐかってことよね。

 ……やはりこのダナコ様の美貌で魅了するしかないか。うまくいけば玉の輿に乗れる可能性もある。この潤沢な資金を誇る甲賀衆を、私が好き放題やりたい放題できるようになるってのはなかなか魅力的だわ。

 うむ、むしろこの手でいくしかない!


「それは無い」


 あるわよ! 絶対にこの作戦を成功させてやるんだから! アンタのそのまるまるホッペを札束でピシピシしてあげるんだから覚悟してなさい、ラカン。

 私が将来設計を終えたタイミングで、ようやく次の試合が始まるみたい。

 次の試合は甲賀衆対黒脛巾衆。

 甲賀衆はやはり会長、コング君、おサルできたわね。予想通り、ニヤリ。

 対する黒脛巾衆は忍者らしい頭巾で顔もわからないモブっぽい三人。これは勝負ありね。

 まあ、とりあえず参考までに試合を見させてもらおうかしら。


 甲賀衆と黒脛巾衆の試合は一方的な展開となり、あっというまに甲賀衆の敗北に終わった。

 ――ってオイ!


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