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 各校生徒会の交流会が始まった。テレビドラマで見るような会議室に各校の代表が続々と集まってくる。

 私はというとピカピカの会議室を見れて満足したので交流会を後にした。ぶっちゃけ表向きの交流会に私のいる場所はないだろうし。

 というわけで私は郷蛇巣那高校を探検することにした。たんけん、タンケン、たんけーん。

 いつも通りちっちゃいオプションもついてきている。いつかは4つくらいに増やしたいものね。


「ちっちゃくないしオプションでもない」


 ダッシュ! ラカンのチョップが炸裂する前に華麗なる脱出を図った。

 フハハハハ! このダナコ、そう何度も同じ過ちを繰り返したりはしないのよ。

 ラカンのツッコミから無事に逃れ、快調に廊下を駆け抜ける。

 おっと、お宝を発見。

 私は急ブレーキをかけると自動販売機の前に立った。

 ふむ、売ってるものは普通のものね。値段も普通だしちょっとがっかり。金箔入りコーラとかありそうなイメージがあったんだけど、どうやらこの学校を買いかぶりすぎてたみたいね、オホホホホ。

 さて、まずは自販機のおつり口をチェック。まあコレはないわよね。

 ならば!

 私はかがみこむと自販機の下を覗き込んだ。


「これはひどい」


 だまりなさい! 私にとって自販機の下は大事な収入源なのよ! こっちはいつ両親が帰ってくるかわかったもんじゃないんだからね!

 そういえば、一体いつになったら我が両親は世界一周旅行から帰ってくるんだろう。最近、インドの映画館前で現地の人々とダンスを踊ってる映像がメールで送られてきたんだけど、どう反応しろと? 我が両親ながらその自由奔放さに驚嘆せざるをえない。早く帰ってこーい。

 まあ今は両親のことは置いておこう。今はお宝発掘が大事だわ。この成金学校の自販機になら十万円硬貨が落ちてたっておかしくない!

 私はシャカシャカと床を漁る。


「この学校だったら清掃員がきっちり回収してそう」


 うっ、なかなか鋭いじゃない、ラカン。たしかにアンタの言う通りかもしれないわ。でもね。人は時として愚かだとわかりつつ、止まれないときがあるのよ。

 ――シャカシャカシャカ。


「そこの怪しいやつ。一体なにをしている」


 ん? なんだ? この学校の生徒か?

 服装からしてそうなのだろうがちょっとデカくない? 百九十センチはありそうね。

 バスケットはお好きですか?


「おまえは何を言っているんだ」


 おいおい、その返しはないだろう。


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