感情整理
俺はタバコが大嫌いだ
体に悪いし臭いし百害あって一利なし
だがほのかちゃんと打ち解ける前から
ほのかちゃんが喫煙者の事は知っていた
人生初喫煙者に興味を持ってしまった
その重大さを俺は忘れていた
連絡を取り続けているだけだと
タバコを目撃する事がないからだ
職場でハッとする
飲み会の時は楽しすぎて見ていなかった
ほのかちゃんも饒舌になり
タバコの本数も減っていた気がする
あの一般的にキスする瞬間
もしお酒の匂いだけだったら
俺はキスをしていたのだろうか
それとも彼女が過ぎって出来なかっただろうか
それともほのかちゃんを想ってしなかったのか
分からない
だが、何故かシラフになった
好きじゃないのだろうか
結局顔もタイプではない
タバコも吸う
俺には彼女がいる
好きになる理由が、そもそもない
だが、何故か気になる
ほのかちゃんが俺を良く想ってくれているから
ただそれだけではないのかと思い始めた
俺にだけ甘える、俺にだけ抱きつく
キスもおそらく出来た
手に入るものだとわかった瞬間
男は冷めるものだと何かで聞いたが
本当だったのだと知る
それから俺は何もなかったかのように接した
だがほのかちゃんは記憶が薄い事を気にして
飲み会の日の帰り道の事を聞いてきた
俺は黙っておいてあげようと思った
というより言うのに躊躇した
キスを躊躇した自分が原因だ
結局抱きついてきた事だけ話した
シラフのほのかちゃんは真面目だ
何度も何度も謝罪をしてきた
そして俺は心の中で何度も何度も謝罪をした
何となくいいなーって思ってた子が
手に入るとわかれば価値を感じなくなり
タバコ匂いひとつでハッとなり
一線をひこうとしてる自分がいたことに。
でも連絡は取り続けた
楽しいのだ
まるでアニメの妹キャラの子と連絡を取るアプリ
そんな感じだ
適度ないちゃいちゃした会話
決定的な発言は絶対しない
好き
付き合う
別れて欲しい
俺にとって都合の悪い話は出ない
俺に取って都合の良い話ばかりだ
次会った時はよしよしするとか
出勤一緒の時にお菓子持っていくねとか
もう連絡だけで満足のレベルだ
きっと俺は顔も好きじゃないし
タバコも嫌いだし
惹かれてた理由というのは
手が出しやすいレベルの顔ということ
彼女がいる事を知った上で近付いてくること
俺に甘えてきてくれるということ
それらが要因だろう
その答えが自分に出た時
ほのかちゃんの退職日がきてしまったのだ




