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プロローグ
「お母さん、ほしくずってなぁに?」
昔、マユがそんな風に訪ねてきた。
こちらを覗きこむマユのまんまるな瞳が、忘れられない。
「星屑っていうのはね、お空に浮かんでいる、小さな星のこと。たくさん浮かんでいる、小さな小さな光のことよ」
そう答えると、マユは、目を輝かせて言った。
「じゃあ、お母さんの辛いこと、ぜんぶ星屑になっちゃえば良いね!」
「え?」
私は思わず聞き返していた。
「だって、どんな嫌なことでも、星屑になったらキレイになるんだよ!キラキラって、光ってるものに変えられるんだよ!」
あのときちょっと、泣きそうになったっけ。
マユ、元気ですか。
あなたは、私にとって、キラキラ光る星屑のようでした。
私をいつも照らしてくれる、明るお星様でした。