呆ける彼女
ハッと思いついて書きました。
頭の中で一気に文を考え、一通りケータイに書き込み、おうちに帰ってパソコンを開いたときにはすべて消え、大体こんな感じだったなあとなんとか思い出しながら書きました。
彼女が思いつめたような、気の抜けたような顔で呆けていたので、少し心配になって大丈夫? と声をかけた。すると彼女は、ああ。と呻くが、遠くを見つめたまま僕には目もくれない。
「思い出をね、眺めていたのよ……。」
小さく呟いて、3秒、それからようやく僕を見直し微笑んだ。遠い過去の世界から現在の自分の体に、彼女は戻ってきたようだ。彼女が眺めていた思い出の中にきっと僕はいないのだろう。何となしそう思う。では、その思い出はいったいどんなものなんだろうか? 僕は尋ねることができなかった。
過去の彼女、多分僕の知らない彼女、それを知るのがどこか恐ろしかったからなのか、それとも僕の知らない部分を持った彼女を美しいと思ってしまったからなのか、少し分からなかった。
読んでいただきありがとうございます。
何も全くおきないお話ですが、作中の彼女のセリフがぱっと浮かんで、このセリフを使える作品が書きたくなった次第です。
なにか気になる点などございましたら、教えていただけると幸いです。
それでは素敵な夜を。
このお話の彼女視点を書いたので、良ければそちらも...
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