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恋つらたん短篇集~クリスマス2013年度企画など~  作者: イサギの人
【クリスマス企画】藤井ヒナサンタ【SS】
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03 【奮闘する原動力】

ヒナさん「はじめまして!」(ニコッ)


シュルツ「えっ」


ヒナさん「あたし、今をときめく17才のJK(じょしこーせー☆)、藤井ヒナっていいまーす」(ウィンク)


シュルツ「えっ」


ヒナさん「いっぱいいっぱいがんばるので、応援よろしくお願いしまっす☆」(グラビアポーズ)


シュルツ「えっ」


ヒナさん「……って」


シュルツ「えっ」


ヒナさん「言ってみちゃったり」


シュルツ「えっ」


ヒナさん「……なんかしちゃったり」


シュルツ「えっ」


ヒナさん「……」


シュルツ「えっ」


ヒナさん「てい」(チョップ)


シュルツ「――!?」


ヒナさん「シュルツさん?」


シュルツ「あ、はい、ボクです」


ヒナさん「お便り読みますね?」


シュルツ「あ、はい、どうぞどうぞ」


ヒナさん「お名前【人間失敗】さんからです。ありがとうございます」


シュルツ「どうもどうも」


ヒナさん「お便り【ヒナさん、シュルツさん、こんにちは♪ いつもヒナさん達の物語を楽しく読ませていただいてます】」


シュルツ「こんにちはこんにちはー」


ヒナさん「【さて、質問なのですが、今ヒナさん達は今絶望的状況下の中で、尚前を向いてそれを打開しようと奮闘なさっていますよね】」


シュルツ「絶望的状況下……改めて言われると、重くのしかかるね……」


ヒナさん「絶望、ですか? 楽しいですよ?」


シュルツ「よせ、それ以上はやめろ。ボクの血管が切れちゃうぞ」


ヒナさん「えっと……。【私も今、絶望的な状況下にいて、どうすればいいのか途方にくれています。どうすれば貴方方の様に前を向いて奮闘する原動力を得られるのでしょうか?教えてください】」


シュルツ「なるほど……」


ヒナさん「じゃあこれも、シュルツさん向けのご質問ですね?」


シュルツ「……」


ヒナさん「シュルツさん?」


シュルツ「『諦める』というのも、手だよ」


ヒナさん「えっ」


シュルツ「なにも考えずに、ゾンビのように、日々をやり過ごすんだ」


ヒナさん「ええっ」


シュルツ「戦わなければ負けることもない。プライドも傷つかない。考えなければ希望も絶望もない。植物のような人生を送れる……」


ヒナさん「で、でもこのお便りは【前を向いて奮闘する原動力】の話ですし」


シュルツ「ないよそんなもの」


ヒナさん「シュルツさん!?」


シュルツ「まあそれでも、絞り出すとしたら……」


ヒナさん「はい」


シュルツ「自分の中で、どうしても許せない敵を作る、っていうのもいいかもね」


ヒナさん「ほーほうー」


シュルツ「この人だけに負けるわけにはいかない。こんな風にはなりたくない。これだけはしない。ここまではいかない。そういう風に最低ラインを引くんだ」


ヒナさん「それからそれからー」


シュルツ「そこだけを下回らないようにだけ気をつけるってことが、それこそ奮闘する原動力に繋がると思うんだ」


ヒナさん「なんとー」


シュルツ「やがて自分の理想像を、ハードルを徐々に引き上げてゆくとか、それが『努力』ってことなんだと思うよ。ボクは今、人間の尊厳だけは守ろうとがんばっている。ビッチに心惹かれたらおしまいだからね」


ヒナさん「やんやーやんやー」


シュルツ「まあ、こんな感じの答えで。少しでも参考になったら嬉しいかな。他の人にはとても小さなことでも、自分にとって大事なことって大切だと思うからね」


ヒナさん「素敵でした、シュルツさん」


シュルツ「あのさ、ヒナさん」


ヒナさん「はい?」


シュルツ「相槌ヘタなの?」


ヒナさん「えっ」


シュルツ「邪魔、です」


ヒナさん「えっ」

 シュルツより一言:ボクはボクのために戦うよ。ビッチに転んだそのときがボクの最後だよ。シュルツという人間が失われてしまうんだ。それだけは守り切るよ。戦わなければ生き残れない。

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