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恋つらたん短篇集~クリスマス2013年度企画など~  作者: イサギの人
【クリスマス企画】藤井ヒナサンタ【SS】
26/34

20 【静電気対策】


ヒナさん「メリークリスマスー!」


シュルツ「……」


ヒナさん「画面の前のみーんなぁー、良い子にしてたかなー?」(ニコニコ)


シュルツ「……」


ヒナさん「きょうは、ヒナおねえちゃんと、黒猫のシュルツさんが、画面の前のみんなに、夢を届けに来た日だぞー」(ニッコニコ)


シュルツ「……」


ヒナさん「えへへー、それじゃああと五時間ちょっと、お付き合いお願いだよおー」(ウサちゃんピース)


シュルツ「……」


ヒナさん「と、いう感じで、だいぶ楽しくなってきちゃいました」


シュルツ「……」


ヒナさん「あー、サンタさん楽しい、楽しいですねー、えへへ」


シュルツ「ハメられた」


ヒナさん「えっ」


シュルツ「やられた」


ヒナさん「な、なんですか? どうしました?」


シュルツ「このファッキンビッチクロースにやられた」


ヒナさん「ふぁっきんびっちくろーす!?」


シュルツ「まさかこのボクが、まんまとヒナさんと一緒に、クリスマスを送らされるだなんて」


ヒナさん「えへへー」


シュルツ「屈辱だ。このシュルツ、これほどの屈辱を受けたことはない……やられた、まんまと騙された……くそう、くそう……」


ヒナさん「えっ、そこまで?」


シュルツ「もうだめだ、ちくしょう……ちくしょう……っ……! なんてこったい……クリスマスなんて、クリスマスなんて最初からなければよかったんだ……」


ヒナさん「えっとぉ……」


シュルツ「あああああああああ……」


ヒナさん「大丈夫です、シュルツさん」


シュルツ「あああああああああああ……」


ヒナさん「欧米ではむしろクリスマスは、家族と過ごす日ですから」


シュルツ「……それが、なんだよ……っ」


ヒナさん「……旦那さま……」(ボソッ))


シュルツ「!?」


ヒナさん「だーりん」(ニコ)


シュルツ「!!??」


ヒナさん「あ・な・た」(キラキラ)


シュルツ「お便りィ――!」


ヒナさん「はい、お持ちしまーす」


シュルツ「はぁ、はぁ……ちくしょう……ちくしょう……」


ヒナさん「お持ちしましたー」


シュルツ「よこせェ!」


ヒナさん「どうぞー」


シュルツ「お名前【雪の上を歩いたら予想以上に深くて腰まで埋まった】さんからのお便りですボクを助けてください」


ヒナさん「【雪の上を歩いたら予想以上に深くて腰まで埋まった】さん困っちゃいますって」


シュルツ「どう考えてもボクのほうが困っているんだけど……。えと、【最近乾燥してきているからか、静電気がすごい溜まります。】」


ヒナさん「そうですよねえ、ハンドクリームとか欠かせない季節です」


シュルツ「【最近それがひどくなって人に近づくとバチッ!となるので知り合いに避けられます。】」


ヒナさん「ふみふみ」


シュルツ「【一体どうしたらいいでしょうかヒナ様。人類に実行可能な解決策をお願いします。】」


ヒナさん「あー」


シュルツ「だそうです。痛いよねえあれ」


ヒナさん「わかりました」


シュルツ「どうぞヒナさん」


ヒナさん「静電気の主な要因は三つ、摩擦帯電と剥離帯電。そして、食生活による、血液などの体内の酸性化ですね」


シュルツ「へえ」


ヒナさん「摩擦帯電は文字通り、衣類と衣類がこすれあったときなどに発生するもの。剥離帯電は衣服を脱ぐときなどに発生し、そして最後のは直接の原因ではないのですけど、本来弱アルカリ性でなければならない体内が、酸性化してしまったことによる、たまりやすい体質です」


シュルツ「ふーん」


ヒナさん「それらを踏まえた上で、静電気対策を言いますとー、んー、いわゆるさらさら血にする、っていうのもあるんですけど」


シュルツ「ほう」


ヒナさん「乾燥しないように常にウェットティッシュを持ち歩いて、静電気を感じそうなときに吹いたり、あるいは革製品など自然なものに触れ、定期的に静電気を放電させたりするのが手っ取り早くていい感じです」


シュルツ「ふーん」


ヒナさん「ゴムやプラスチックなどの絶縁体で作られた靴を履いていると帯電しやすいので、靴はなるべく自然繊維でできた革靴がオススメですよ」


シュルツ「へえ」


ヒナさん「特に衣類も『天然繊維100%』のものは帯電しにくいので良いですねー。わたしなんかはほら、髪の毛が長いので、この季節どうしても気を使っちゃってますけど、でもバチバチしないようにお互いがんばりましょうね」


シュルツ「はーん」


ヒナさん「と、まあこんな感じで。ポリエステル製とかばっかりですからねえ、最近のお洋服。静電気がたまりやすいのも仕方ないんですよねえ」


シュルツ「なんか、あれだね」


ヒナさん「なんですか?」


シュルツ「ヒナさんなのにボケてない」


ヒナさん「えっ、すこぶるマジメに答えましたけれど……」


シュルツ「毎朝手のひらから電流を放って体内の電気を使い切りましょう、とか言わないんだ」


ヒナさん「だってあれには結構長い修練が必要ですし」


シュルツ「えっ」


ヒナさん「えっ?」


シュルツ「……ヒナさん?」


ヒナさん「えへへ」


シュルツ「……ん?」


ヒナさん「じょうだんでしたー」(パチパチパチ)


シュルツ「うぜえ」


ヒナさん「あっ、シュルツさんにお悩み相談するの忘れてました!」


シュルツ「それではまた次回!」


ヒナさん「うー、しーゆーですー」


 シュルツより一言:あと四回だ、あと四回にげきれば……ッ!

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