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恋つらたん短篇集~クリスマス2013年度企画など~  作者: イサギの人
【クリスマス企画】藤井ヒナサンタ【SS】
19/34

13 【哀れな子羊に安眠を】

ヒナさん「開始から12時間が経過しましたー」


シュルツ「おー」


ヒナさん「半分ですねー」(パチパチパチ)


シュルツ「折り返しー」


ヒナさん「今のご気分はいかがですか? シュルツさん」


シュルツ「んー、まあまあかな。ちょっと寝たしね」


ヒナさん「それはなによりですー」


シュルツ「ていうかヒナさんは起きてて平気なの? リハーサルから参加してたし、ほぼ徹夜じゃ」


ヒナさん「大丈夫ですよー、えへへへへ」(ニヘラ)


シュルツ「そ、そう。え、なに?」


ヒナさん「だって、シュルツさんが心配してくれたからぁ……」


シュルツ「マジで元気だな、ビッチ」


ヒナさん「ちょっぴりお腹が減ってきちゃいましたけどね」


シュルツ「好きなだけ男を食ってくればいいじゃん。貪ってくりゃいいじゃん」


ヒナさん「シュルツさん」(じー)


シュルツ「なんでしょう」


ヒナさん「いくらシュルツさんでも、そういうはしたない言い方は……メッ、ですよ」(ジッ)


シュルツ「解せぬ」


ヒナさん「では、次のお便りですー」


シュルツ「はいはい、どうぞー」


ヒナさん「お名前【シュルツさんもふもふしたい】さんからです」


シュルツ「やめて」


ヒナさん「【ヒナサンタさんこんばんは。乙女つらたんいつも楽しく読ませていただいてます。


もちろん、イサギもね!】」


シュルツ「はいはいこんばんはー、って言ってももう朝になっちゃったけど」


ヒナさん「えー、【質問です。ヒナさまはいままでに53万の恋愛力で何人落としてきたのでしょーか。気になって夜も寝られません。ヒナさまのお力で、どうかこの哀れな子羊に安眠をお与えください】だそうです」


シュルツ「ああ、なんかそれ……」


ヒナさん「はい?」


シュルツ「いや、ボクも聞くのが怖いな、って……」


ヒナさん「でも、うーん、何人、かあ」


シュルツ「数え切れないんじゃないの?」


ヒナさん「『落とす』の意味にもよりますね」


シュルツ「というと?」


ヒナさん「もし『落とす』が、『堕落』という意味で、身も心もすべてわたしだけのものになるように堕落させた、ということならば、そう多くはありません」


シュルツ「何人かは、いるんだ……」


ヒナさん「ただ、それが『恋に落ちる』のほうの『落とす』なら、ちょっと正確な数はわたしにも……」


シュルツ「まあ普通に言って、ヒナさんが接触して相手を惚れさせた、ってことじゃないかな」


ヒナさん「だとしたらー……」


シュルツ「はい」


ヒナさん「んー……」


シュルツ「数えております」


ヒナさん「えーと……」


シュルツ「思い出しているようです」


ヒナさん「あれと、あれと……」


シュルツ「時間かかってんな」


ヒナさん「ほとんどは小学校時代のことですからねえ……」


シュルツ「そうか、最近は男ひでりなんだっけ」


ヒナさん「わたしはずっと乙女ゲーに支えられて生きています」


シュルツ「さいで」


ヒナさん「うん、集計完了しました」


シュルツ「はいはい、それで何人ぐらい?」


ヒナさん「まあ、たぶん、その条件なら……3000人ぐらいだと、思います。ほとんどが小学校一年生と二年生の頃の人ですから。あとは、三年生にあがってからちょっぴりと、四年生の頃、ぐらいかな……? たぶん、そんなものだと思います」


シュルツ「……ふーん」


ヒナさん「な、なんですか? こんなところで男性遍歴を話すのって、それなりに恥ずかしいんですからねっ?」


シュルツ「いや、そんな今さら清楚ぶられても。そんなの清楚の暴力だよ」


ヒナさん「清楚の暴力!?」


シュルツ「でもまあ、案外そんなもんかな、て」


ヒナさん「そ、そうですか」(ホッ)


シュルツ「ヒナさんの割には、ってね」


ヒナさん「えへへ。どうですか、わたし、平凡で普通な女の子でしょう?」


シュルツ「……」


ヒナさん「……」(アセッ)


シュルツ「……ははは」


ヒナさん「……え、えへへ」


シュルツ「天魔覆滅」


ヒナさん「なんの呪文ですか!?」


 ヒナより一言:数よりふたりの絆ですよね? ねっ? ねっ?

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