夕立
掲載日:2026/08/02
【短歌】
解体出来ない街の鉄筋コンクリートの埋め立て地に草が生えては枯れゆく夏
耳ふさぐ指の透き間に吹き抜ける風に消えゆく音符の蝋燭
少し離れた場所を探して ずっと立ち続けた関節を鳴らす
沈黙が怖い街の計らいに一礼をするように関節を伸ばすようなサヨナラ
もう戻る道はなく波音に預けた一隻は島の浜辺に着く
護ってほしいと乞う花はなく空が恋しいと咲いているような
柔らかな夕立があった遠い夏にみえた虹の橋の記憶
太陽の残熱向こう日暮れ闇空に浮ぶ紅色のため息
熱を冷まして凍らせてあなたの子守唄を聴きながら眠るの




