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ハグミープリーズ!-ウチの孫が美少女幼馴染を抱きしめて優勝する話-  作者: 自爆霊


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ハグユー!

 そうして直美ちゃんがよしよしされ始めてからしばらく、具体的には10分程その状態が続きました。その間直美ちゃんは無言で机に突っ伏したままでしたし、孫も頭を撫でたりぽんぽんしたり時々手を止めて休んだりして……割と色々してましたね。まあとにかく、直美ちゃんが復活するまでその状態のまま過ごしていたのです。

 ここまで来れば一安心ですね、直美ちゃんも言いたいことは言い終わって回復中みたいですし。いやーしかしまあ良かった良かった、何が良かったって何も拗れなかったのが本当に良かった。ぶっちゃけ孫の片思い(思い込み)だの直美ちゃんの極限ストレス状態だの色々拗れそうな要素があるとは思ってたんですよね、孫が「踏み込んだら迷惑かも……」とか直美ちゃんが「どうせ何をしても無駄なんだ……」とか言って尻込みしたらそれだけでメチャクチャ拗れることになっていたでしょう。だからこそ二人がそれらに足を取られず必要なことを行えたのが本当に良かった、これには私も帰った後18年熟成のウィスキーを開けざるを得ない、いざロック。


「んー……よし、回復した」

「そりゃよかった、疲れたらまたいつでも来るがよい」

「やったー! それでですね、元気になった直美ちゃんはもっと甘えたいのですよ、具体的には今日泊めて?」

「はいよ、他には?」

「じゃあジュースお替わり! このパイン味ってのすごいおいしいね、気に入った。季節モノって「どうせ季節モノってだけでみんな買うから味はテキトーでいいだろ」みたいな魂胆の透けて見えるヤツ多いじゃん?」

「それな、季節モノのクセに本当においしい、コイツからは常設商品としてもやっていけそうなポテンシャルを感じる」

「昔の季節モノと言えば「どーせ消費者は何も考えず買うから味はテキトーでいいだろ」みたいなヤツがほとんどだったのにねぇ、良い時代になったものだよ」

「令和様様だな」


 残り少なくなったジュースが補充されて、それを飲み切るための雑談が始まりました。親の話、暑さの話、登下校の混雑の話……結論の分かっている意味のない会話が続いて、飲んでいるジュースのように二人の心を満たしていきます。

 さて真面目な描写ノルマも達成したことですしここからはフリータイムです、おばあちゃんがひたすら好き勝手喋る時間ですよ、え? お前が好き勝手喋るのはいつものことだろって? それはそう。そもそもこの作品自体私が好き勝手喋って野次飛ばしてるだけですからね、今更というのはその通りです。

 で、季節モノの話ですよ、果物味ジュースの話です。最近のジュースは本当においしい、昔の香りだけ付けた砂糖水と違って本当に果物の味がしますからね、その砂糖水で心の底から感動していた身としてはこの日進月歩の早足な進歩には驚かされるばかりです。果汁入りのジュースが普通になったのって意外と最近なんですよ? 5年くらい前は無果汁が当たり前だったのに今では大抵10%入り、メロンのようなお高い果物味ですら1%近く入っているというのだから凄まじい話です。しかも百円くらいで一本買えちゃいますからね、おいしい物は濃縮還元100%ジュースにも引けを取らない味がしますしコスパ的にも非常にグッド、おばあちゃんもハマっておりますわよ。あっ今カロリーの話をしたでしょ、アイスに比べればジュースのカロリーなんて大したことないんですよ? ジュース1本で大体250kcalくらいだから体積あたりのカロリーは意外と少ないのです。というかアイスのカロリーがヤバ過ぎるんですよ、某スーパーなバニラアイス1カップだけで350kcalも詰まってるんですよヤバ過ぎません? なんでそんなに重たいのか気になりますよね?

 というわけでおばあちゃんの豆知識コーナーです。実は人間の舌って食べ物の温度が体温から離れているほど甘味を感じにくくなるんですよ、溶けたアイスを飲んでみるとすごく甘くてビックリしますよね? あれはアイスの冷たさで味覚が鈍っても甘さを感じられるよう、沢山の砂糖が使われているからなんです、常温になったことで本来の味が感じられるようになったんですね。そう、つまり私が伝えたいのは『アイスは甘さに対するカロリーが多い』ということです、氷点下で食べることになるアイスは他の甘味と比べて味の減衰が大きく味に対するカロリーのコスパが悪い……大雑把に言えば『1の甘さ』を感じるために『3の砂糖』を口にすることになってしまうのです。無論アイスならではのおいしさという物はありますし夏を過ごすなら氷菓を食べてこそなのは間違いありません、しかし体形を維持しながら甘い物を食べたいならアイスは効率の良い選択肢とは言えない……そういうことを知っていれば、贅肉と縁を切る時が少し楽になるかもしれません。


 さて、こうやって10行以上の異常長文を改行無しで垂れ流している間に10分にわたる二人の雑談が終わったようです、ジュースを3杯も飲み干す長い戦いでした、おかげで私も言いたいことを一通り話せて大満足でございます。


「よしよし思いっきり愚痴と会話を出来て直美ちゃん完全復活だよ、これで一か月は戦える」

「んじゃ次は一か月後だな、苦しくなったらまた来るがよい。苦しくなくてもいいよ」

「次、次か、そっか、また甘えて良いんだ……うん。嬉しいなぁ、本当に、本当の本当に嬉しい」

「おう、そんだけ喜んでくれて俺も嬉しいぞ」

「んへへ……そっかぁ、また甘えてもいいんだぁ……へへっ、やったあぁ…………」

「そこまで?」


 そりゃ喜ぶでしょ、家庭問題なんてクソ重い話受け止めてくれる相手がどれだけ貴重だと思ってんですか。というか孫『そこまで?』ってあなたの言えたことじゃないですからねそれ、あなた私が死んで「家に誰もいない……」ってヘラってた時メチャクチャ直美ちゃんに救われてたでしょ。今あなたのやってることあの時の直美ちゃんと同じですよ、もうちょっとその辺考えましょうよ。


「まあ元気になって良かったよ、それじゃほら」

「……?」

「ハグだよハグ、いつもやってるでしょ、何ど忘れしてるの」

「えっ……えっ……? いいの……?」

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