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09 運命を斬り裂け!闇に抗う英雄たちの決戦!

 真一、愛理、リアは冒険者たちと共に戦場へ向かった。見上げると、アザール率いる巨大な悪魔の軍勢が空を覆い尽くし、暗黒の気が押し寄せる波のように広がっていく。三人はわずかに不安を覚えながらも、それ以上に戦いへの覚悟を固めていた。

「どんなに強大な敵だろうと、僕たちは決して退かない。」

 真一は低く、それでいて岩のように揺るがぬ声で呟いた。その瞳は燃え盛る炎のように力強く輝いている。

 城門の外では、真一、愛理、リア、そして冒険者たちが整然と隊列を組み、迫りくる戦いに備えていた。遠く、アザールの長身の姿が現れる。夜空に広がる漆黒の悪魔の翼が不気味に揺れ、緋色の瞳が冷たく光った。雷鳴のような声が、嘲笑とともに響き渡る。

「愚かなものだな。まだ戦おうとする人間がいるとは。」

 冒険者たちは敵の圧倒的な力を理解していたが、それでも誰一人として退く者はいなかった。彼らは武器を固く握りしめ、覚悟を秘めた表情で前を見据える。

 先頭に立つ真一は深く息を吸い、風に揺れる暗褐色の短髪をなびかせながら、腰の剣の柄にそっと手を添えた。その佇まいは、今にも飛びかかる猛獣のような威圧感を放っている。

「悪魔の傲慢が通じると思うな。今日こそ、僕たちは蓮華城を死守する!」

 真一の隣に立つ愛理は、銀色の双銃をしっかりと握りしめ、挑発的な笑みを浮かべた。

「この悪魔たち、自分の力を過信してるんじゃない? そんな安い脅しで怯むと思ったら、大間違いよ。ふん、後悔させてあげる!」

 その声は恐れを知らず、自信と闘志に満ち溢れていた。

 リアは二人のすぐ後ろに立ち、魔法の杖を強く握りしめる。栗色の長い巻き髪がそよ風に揺れる中、静かに口を開いた。

「全力で支援するわ。絶対に彼らをここから通さない。」

 その穏やかな声の奥には、強い覚悟と揺るぎない信念が込められていた。

 遠くからアザールは人間の陣営を見下ろし、軽蔑の笑みを浮かべる。夜空には暗黒の気が広がり、大気そのものが重く淀んでいくかのようだった。しかし、真一、愛理、リアは冒険者たちの最前線に立ち、闇を切り裂く灯台のように仲間たちを鼓舞していた。

 号角が響き渡ると同時に、冒険者たちは一斉にアザールの軍勢へと突撃する。要塞の外は瞬く間に血戦の場と化し、舞い上がる砂塵、閃光のように交錯する剣と魔法、そして空気を焦がす火薬の匂いが辺りを満たしていく。

 突如として、前方から無数の下級悪魔たちが飛び込んできた。耳をつんざくような咆哮を上げながら、人間たちへと襲いかかる。鋭い爪が振り下ろされ、禍々しい闇のオーラが戦場を包み込む。

「突撃!」

 真一は鋭く叫び、先陣を切って駆け出した。閃光のごとく剣を振るい、襲いかかる二体の悪魔を瞬く間に斬り伏せる。その動きには一切の無駄も迷いもない。

 愛理もすぐさま続き、手にした双銃を巧みに操る。銀色の光弾が次々と放たれ、悪魔たちの急所を正確に撃ち抜いた。銃声と共に響き渡る断末魔の叫び。爆発する炎が彼女の冷たい瞳を照らし、戦場の中で彼女はまるで死を舞う踊り子のように、優雅でありながら致命的な存在だった。

 リアは戦場の後方に立ち、そっと目を閉じて古代精霊語で詠唱を始めた。呪文の響きとともに、彼女の指先にエメラルドグリーンの光が集まり始める。すると、地面から太い蔦が勢いよく伸び、まるで意思を持つかのようにうねりながら、襲いかかる悪魔たちを絡め取った。

 悪魔たちは苦悶の叫びを上げ、必死にもがくが、蔦はまるで生き物のように彼らを締め上げ、身動きすら許さなかった。

「風よ、我が声に応え、目の前の敵を切り裂け!」

 リアが叫ぶと、空気がざわめき、目には見えぬ幾筋もの風の刃が生まれた。次の瞬間、それらは音もなく悪魔たちへと放たれ、囚われた者たちを一瞬で切り裂く。黒い血が飛び散り、大地を染めた。

 戦いは激しさを増していた。冒険者たちは数こそ劣るものの、互いの連携と揺るがぬ信念によって、魔王軍を徐々に押し返していた。

 真一の「物質変化」の能力が戦場で輝きを放つ。彼は瞬時に周囲の状況を見極め、あらゆる物質を武器へと変え、正確無比な攻撃で敵を討ち取っていく。その冷静さは、まるで熟練の戦術指揮官のようだった。

 愛理の「精神感応」は、敵の次の一手を先読みする力だ。悪魔たちが近づくや否や、彼女は電光石火の速さで銃撃を放つ。その弾丸は必ず敵の急所を貫き、次々と撃ち倒していく。閃光を放つ彼女の二丁拳銃は、まさしく悪魔たちにとっての悪夢だった。

 リアは戦場の最中でも一切動じることはなかった。彼女の魔法は攻撃だけにとどまらず、強固な防壁としても機能していた。風の刃と蔦が織りなす目に見えぬ障壁が、前線の仲間たちを魔王軍の猛攻から守り抜いていた。彼女の力なくして、この戦いの均衡は保たれなかっただろう。

「この程度の悪魔、恐れるに足らず!」

 数体の敵を斬り伏せた冒険者の一人がそう叫び、次なる戦いに備えて武器を構えた。

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