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翼の行方  作者: カワウソに恋する子
???
14/27

お話し中

祝!美女のペットに!全男性の夢が叶うのでは!?


お家で飼われて、ぐうたら生活。一緒にそばで寝たりして・・・なんてこんな牛舎に放り投げられてる時点でないよな。扱いはまるで畜生だもん。


"一時はどうなるかと思ったけど。賢者の縄張りのお陰で魔獣と魔物の変化も減るだろうし。幸せを届けてくる鳥だったね、君は"


デヘヘ、エヘへ、グヘ。


美女に褒められた!!嬉しい、にやけちゃうよ。


独り立ちした大人ですから、自制を働かせる。聞かなきゃいけないことがいっぱいある。


"賢者って?"


"君の親鳥のことだよ。勝手に人間が呼んでるだけなんだけどね"


やっぱり!


もしかしてとは思ってたけど、うちの家族は弱肉強食の『強』だったか。


親鳥が現れた時、態度がなんか尊大だなとは思っていたし。人間はマミーを明らかに怖がっていた。


"普通の烏たちより大きくなって知能までつけて、魔法まで強くなって。魔者マモノ飛び越えて、賢者っていうか、もうこの巨大樹の森の王だよ"


え、重要な情報が流れ込んできませんでした?大きくなったって・・・。


"巨人ってこの世界にいますか?"


"いるけど、ここらへんには一切いないはずだけど。"


???


待てよ。小人からしたら普通の人間は巨人だよな・・・。


"巨人の巨人っていますか?"


すんごいバカな質問してないか?


"え、巨人の巨人?ふふっ、いないはずだけど。神話とかの話?"


笑われた、美女に鼻で笑われたよ。


けど、これで分かった!


この人たちは小人じゃない。前世で言う普通の人類ってことだ。


こっちの世界では烏が進化の過程で巨大化していったんだ。


そのせいで脳も巨大化、知能をゲット!みたいな流れじゃないか。


言われてみれば、だって親鳥だって最後なんか喋ってくれていたし、知能は確かにあった。


こっちの世界でどれくらいで話せるようになるか知らないけど、俺の成長は明らかにおかしい。


俺が美女と話しているので、親鳥は俺が話せることに気付いて、語りかけたのかもしれない。


カァーカァー話しかけて言語教育真っ最中だったのに、俺は何の反応もしなかったからな。


色々と辻褄が合ってきた!巨大樹の森の命名も今思えば安直で分かりやすい。


"巨大樹の森に住んでる魔者マモノ?ってみんな巨大化してる?"


"一般的な魔獣からしたら、みんな巨大化したよ。ついでに、知能まで手にしちゃった。巨大樹の森はね、世にも珍しい魔者マモノの巣窟だよ"


オオカミさんの件もこれで辻褄がまた合う。


けど、これでオオカミさんが恐ろしいポンコツだってことも分かった。まぁ、なんでも全力でやるのはいいと思うよ。


さぁ!面白くなってまいりました!


一切の先入観が通じない感覚!こんな感覚味わったことがない!


魔法がここまでさせるのか!あーーー、深く考えればきっと切りがない!どうせ俺には深くは分かんないだろうけど!


けど!面白い!異世界が異世界しすぎだよ!理解できないことは恐ろしい、なんて誰だよ言ったのは。嘘、そんなの嘘だ!だって今ここに反例できる俺がいる!


魔者マモノってなんですか?"


魔者マモノはね、君みたいな人間と同等以上の知能を持つ生き物の名称だよ。所詮人間目線だけどね"


悲報!人間、アイデンティティを失う。


よく人間は生きてこれたな。唯一の長所を剥ぎ取られて。知能を持つ生き物は俺の種族しかり、他にもたくさんいるんだろう。


"魔獣って言うのは?"


"知能の低い生き物の総称だね。ここらへんにはあんまりいないから見ることは少ないかも"


魔者マモノに駆逐されたってことだな、おそらく。


火器の代わりに魔法の能力を置き換えれば、前世の生態系に似てくるんじゃないか?・・・知らんけど。


そうなると、火器の発展は魔法があることで抑えられているだろうな。


人間がどれくらいの威力のある魔法を使うのかは分からないけど、巨大樹に傷を付けた親鳥並みの人がいるだけで脅威だ。


魔法は日常生活に使えるから、生活を便利するための科学も発展しない。


魔法があるだけでこんなに変わるなんて。あーーーおもろっ!


これこそ、世界が違う。異世界だ!


聞きたいことだってまだまだある。


美女さん、しっぽりと一晩ぐらい話しましょう!

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