1/20
⑴『コントロールオブセンシティブ』
⑴『コントロールオブセンシティブ』
㈠
序列を組まれた、センシティブの群れが、その脳髄に、一定の意味を見出し、自己コントロールする。確かな確証として、自分を守るために、動くのは、良いことだ。東京日記という、記録と並行しながら、そのセンシティブの本質を、捉えていた。
㈡
言葉は不要にも似て、重々に理解しなければ、ならないが、センシティブなことまで、理解する必要はない。自己を保ちながら、傷付く行為から、逃避して、世界を自由に彷徨うのだ。これ以上壊れたくない、と言う叫びが、世界の様々から、聞こえて来るかの様だ。
㈢
センシティブは、悪いことではない。それだけ、重みのある傷を持っているが故、他者の傷を理解出来るという、一種の卓越した能力のことだ。理由なき破滅の中に居て、そっと他者に手を差し伸べる、形式なき、芸術の様な、美しい手を保有した、コントロールオブセンシティブなのである。