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レッド・クイーンズ ~天織灯のあくまな怪盗生活~  作者: 麻莉
2章 6月 涙の暴雨、天舞う朱は侵界を祓う
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38話 明無心掴手 Ⅱ 60秒の戦乙女

 銃は若緑——明るく浅い黄緑色をしており、白色の装飾がされている。

  

 これ、なんて種類の銃なのかな?

 私はあまり見慣れない銃に困惑していた。そこへクロが口を開ける。

「へぇ〜 マスケット銃ね。珍しいわ……」


「マスケット銃って何?」

 マスケット銃は日本でいうところの火縄銃。マスケット銃の方が先に製造され、火縄銃の原型となっている。引き金を引くことで中の金属が元の形状に戻ろうと力が作用し、先端に取り付けられているフリントと呼ばれる石みたいなモノと当て金が擦れあうことでそこから火花が発生し装填されている点火薬、銃弾に着火し放たれる仕組み。マスケット銃は滑腔式——所謂、弾が回転しないタイプの措置が加えられている。1発打てば再度打つために銃口から弾丸を入れて放つ。少々、複雑な操作手順があり尚且つ、連続射撃が困難となる。連続射撃ができないと動く敵を追いかけつつ撃つのは難しい。天候も左右され環境が悪いと高い確率で不発が起きてしまう。当時なら有効な攻撃手段だと考えられたが現代兵器の性能と見比べると見劣りしてしまう。近づければ敵にダメージを与えられるが発射すると大量の煙が発生し、これにより視界は悪くなる。


 色々、聞いたけど最終的な私の結論はマスケット銃は実戦での有効性が低いとなった。

 マスケット銃君には罪はない。こんな運用になったその時の時代が悪い……

 打撃武器として使用して二刀流戦法が有効かな……もしくは武器付与系の能力を使って強化する。後は……


 私が悩んでいると璃子さんが口を挟んだ。

「一応、言っておくけど実際にあるマスケット銃とは別物だからね。あくまで銃の形状だけを参考にしたの」

 そうなの?? でも、それもそうか……

 実際の銃はマガジンに込められている銃弾を使用して銃撃をしている。マガジンが空になれば外し、再装填してから放つ——これの繰り返しだ。しかし、私やクロが使っているクイーンズブラスターASKは無限に銃弾を放つことが可能となっている。実際のマスケット銃のように銃口に弾薬を入れて放つの過程をしなくても良くなっている。


「銃弾は無制限で、持ち手の後ろ——床尾板部分にソドールのマガジンを装填できるわ」

 私が持ち手の後ろ部分を見ると今まで使っていたクイーンズブラスターASK同様に空洞になっていた。


 試しに打撃用のダミー人形を対して撃ってみることにした。

 射撃姿勢を取り、スコープに近いとされる照門の窪みに照星が来るようにして照準を定め、引き金を引いて発砲した。


 通常のクイーンズブラスターASKのように連射ができダミー人形に当たる。初めてだということで命中率は60%位だった。まぁ、これは毎日射撃練習すればなんとかなりますか……

 この長さもしっかり身体に覚えておかないといざって時にドジしてしまう。


 で、お次はこっちか。


「おお! なんか……いかにも騎士の人が使ってそうな剣ですね……」

 私は思わず呟いてしまった。

 中世ヨーロッパで使われていたとされる剣。中世騎士から愛されていたであろうロングソードが私の前に突き刺さっていた。

 翠の陰包徳(リ・エミナァーデ)専用武器を見た。

「そのロングソードの名前は将祇陽の護(シャルキリー・シデン)


 将祇陽の護(シャルキリー・シデン)か……相変わらず語源が分からない。

 私が今も使用している【裁紅の短剣】(ピュニ・レガ)より長い剣身となっている。両手で握れるように握り部分も長い物となっている。大体90cm位の大きさになっていた。そして、そんな中世で活躍していたであろうの剣に何か現代科学の装置が付属していた。握りの上部分、剣身の柄部分に機械が嵌め込まれていた。スロットのような空洞が1つあった。戦闘に邪魔にならないようにちゃんと配慮されいる安心設計。


「3人の武器にはこれまでマガジンを装填できなかったけど、将祇陽の護(シャルキリー・シデン)はちゃんとマガジンをそのスロットに差し込むことで能力が使えるわ」


「えぇ!? 早速、確かめてみます!」

 私は将祇陽の護(シャルキリー・シデン)を床から抜き、軽く感触を確かめた。

 璃子さんに頼んで訓練用のロボットを5体出してもらい実践してみる。

 横に構え鮮やかな緑色に変わった髪を揺らしながら攻撃したり、上に振りかぶり下ろすなど様々な動きを繰り出した。

 【義心の大剣】(ヘルズ・ギドリ)のような大剣も私には軽かったがこの将祇陽の護(シャルキリー・シデン)も同じく重量を感じなかった。

 2体倒し、残り3体はマガジン能力ありで戦うことにした。

 先日のカラス型との戦闘で大きくマガジンを無くした。後から璃子さんに聞いたら奪われたマガジンは全部、カサンドラが回収したと。


 だから、今使えるのは以下になる。

 No.16 フォックス 煉瓦茶色

 No.33 ホッパー 青ピンク色

 No.35 スパイダー 赤紫色

 No.44 タカ  白桃色

 No.47 シャーク 青水色

 No.48 ボーン 茶橙色

 No.50 ??? ???色

 No.55 クレーン 煉瓦橙色


「良し! これにしますか!」

 取り出したのは【シャーク】。こいつと【ボーン】だけが付与系だから戦闘の幅を増やすために使用してみる。


『シャーク』!

 流れた音声は他のと同じだった。

 それを聴いた璃子さんが首を傾げ、縦長の携帯端末を操作していた。

 クイーンズブラスターASKを同じくトリガー部分が握りの上部分に置かれてあった。

 それを引くと……


 片膝を付いてしまい、身体中に電流が走りそのまま私は気を失ってしまった……





「……はっ!?」


 私は実戦場の隅で寝ていた。

「気が付いた、灯?」

 私の頭上近くにクロが座っており心配そうな顔をしていた。

 えぇ!? 一体、何が起きたの? 


「起きたようね、灯……」

 実践場の扉から璃子さんが入ってきて簡単な検査が入った。

「問題は……ないようね」


「あの……何があったんですか?」


「灯がソドールの力を使った瞬間に倒れたわ」


「ど、どうしてですか……今までソドールの能力は使えていたのに」


「この翠の陰包徳(リ・エミナァーデ)とあそこにある爆橙の想争(ギ・バラッシュ)は完成品であり未完成品なのよ」

 翠の陰包徳(リ・エミナァーデ)爆橙の想争(ギ・バラッシュ)はちゃんと正常に機能し武器などの問題なく扱えるがマガジンに込められているソドールの能力を使用すると拒否反応を起こしてしまい使用者を戦闘不能にしてしまう。更に、稼働時間も1分しかないとのこと。


 力が大きく増し、他のフォームより速度が上がったがこの時点で翠の陰包徳(リ・エミナァーデ)内に入っている調整剤が扱えれる容量が超えてしまい、これ以上使えば使用者が危険と判断し展開済みのマスケット銃が安全措置を発生させ強制的に変身解除させた。その際、危険信号として身体中に電流が走る仕様になると。


 今この場で検証しないとソドールや悪魔達との戦闘に使えば強制戦闘不能になるからそれを自覚させるために璃子さんは敢えて言わなかった。

「今の灯ならもしかしたら、使えると思ったけど案の定ダメだったわ……悲観する必要はないわ。何度もシミュレーションしてもダメだったのよ」


「なんとかならないんですか……?」


「方法はあるけど……クロ!」


「うん?」


「この中に入っている悪魔に会うことは可能かしら」



「可能だけど、何するのかしら……璃子?」


「灯がその悪魔と交渉し翠の陰包徳(リ・エミナァーデ)を完全品にするのよ。それが今の灯がやるべきこと」


 なんというか、ヤバい状況になってしまった……


本当は【ェ】が加わる予定でしたが、ルビ機能で10文字以下の制限でやむなく無くした。

僕だけは覚えてるから将祇陽のシャルキリー・シェデン


マスケット銃

本当に形状だけ参考にしただけです。

まさか、あんなだとは思わなかったです。


爆橙の想争ギ・バラッシュも同じ制約がなされています。

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