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レッド・クイーンズ ~天織灯のあくまな怪盗生活~  作者: 麻莉
2章 6月 涙の暴雨、天舞う朱は侵界を祓う
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36話 何、いちゃついてるの......

11月もあっという間に終わりますね。

作中はまだ6月の半ば。11月編になるのはいつになるのか私が一番不安……


私は工場の扉を掴み、クロを探す。左右頭を高速で移動されたことで首が痛かったが今はそんなのどうでも良かった。

 そして……璃子さんが乗ってきたと思われるバイクの近くに倒れているクロ。

 近くまで寄り、私自身も倒れながらクロを抱き抱えた。

「終わったよ、クロ……ありがとうね……大好きだよ!」


 抱き抱えたことでクロの身体が密着状態になる。当然、密着状態になっているため、相手の体温や心音が感じることになる。


(あれ? なんか生暖かい……それに......)

 クロの胸に耳を当てる。微かに聴こえる心臓が動いている音。


(ま、まさか……!?)

 密着状態を解除する。自分でも不思議だったがクロの胸を揉んだ。しばらくして顔を上げるとクロの顔を見ると居た堪れない気持ちになっている。申し訳ない表情で気まずさ、精神的に耐え難い気持ちになっていたクロの顔にあわられている。


「あのね、灯。私の胸をそんなじっくり触るのはどうかと思うんだけど……恥ずかしい」

 言葉も出ない灯。黙り込んで灯は顔をクロをまじまじ見ている。


 クロを頬をかきながら恥ずかしそうに顔を赤らめており、どうしたらいいのか分からないでいた。


「……クロ?」

 驚いている灯を軽く無視し話すクロ。

「まぁ、灯がそんなに私の胸を触りたい気持ちは分かるわ。灯がどんなに頑張っても手に入ることが出来ないものだからね」


「……う、そ…………」


「それにしても、背中が痛いわね……そうだわ! 灯、背負って帰って。お願い!」



「それから……え、えっと……ごめん、生きてました!」


 身体を震わせていた灯はクロの首を己の腕を絡ませた。

 そのまま、重力に従って2人は地面に倒れていく。

 首を絞められているクロは灯の腕を叩き、青い顔面になっていく。

「あ、灯……ま、待って! 落ち着いてぇ……ギブ……マジで離して……今度こそ、死ぬから」


「良かったぁぁぁぁぁあああ!!!」

 灯は声を上げて泣く……泣き叫んでいる。

 涙ぐみ、鼻水まで垂らしていた灯の頭を撫でてやった。ごめんね、心配かけて。













「貴方はバカですか?」

 クロは現在、メディカルルームで治療を受けている。灯も足を負傷していたが直ぐに回復した。

 私の場合は身体中、特に背中の損傷が激しいのでベットでうつ伏せになっている。

 因みに、治療の邪魔という事で服は何も身に付けてない。


「いや、実際本当に気を失ったんだよ。私はあれくらいで死なないけど、もしかしたらって思って……」

 これが最後だと思ってあんな言葉を投げ掛けた。少し反省してる……。

「灯から聞いたけど、3人の武器使えるようにしたんだね……あれが改修案?」


「そうよ! パワーを失った【義心の大剣】(ヘルズ・ギドリ)をカバーするようにしたけど裏目に出たわ。緑や橙の悪魔を【太義の蛮輪】(ブロ・ウォーガー)に入れても失敗したのに貴方の力は素直に受け入れられていたわね。【太義の蛮輪】(ブロ・ウォーガー)が使えた時点で察したけど」


「これでも私は悪魔の中では特別な存在ですから」


「はぁ〜 カラス型から成分は採取できた。クロも生きていた。ここまでは良い結果ね……」


 璃子はモニターを操作し、灯の健康状態のカルテのようなモノを私に見せてきた。

「灯……23%になったわ。あんな状態で【太義の蛮輪】(ブロ・ウォーガー)を使ったのが原因だけど」

 【太義の蛮輪】(ブロ・ウォーガー)を限界まで使用したため、灯の身体の中に入っているクロの悪魔因子が活性化し侵食率が上昇している。


「灯は良く覚えてないらしいわ」

 灯は私が倒れたことで悲しみ・怒りの感情が限界まで達してしまい、【太義の蛮輪】(ブロ・ウォーガー)を限界まで使ったが何であんな行動を取ったかは覚えてない。覚えていたのは目の前にいたカラス型への怒りだけだった。


 黄華は大丈夫だったが、青奈も灯と同様に落ち込んだことで発生してしまい、付け込まれたとされる。()()()はそんなに早く灯を成長させたいの……

 クロの表情が沈んでおり、寂しさが徐々に込み上げてきた。


 青奈と黄華のおかげで何とかこの数値までで抑え込むことが出来たと璃子は話した。

「まだ、灯に言わないのかしら?」


「知ってるでしょう。言わないんじゃない……言えないのよ」


「それも契約ですか……そうですか。分かってるの?」




「……分かっているわ」



「分かってないわぁあぁああ!!」

 璃子は近くに置いてあった器具を手で払う。その拍子に器具が床に散らばっていた。

 そして、私の方を指差して口を開ける璃子。


「貴方は……灯と仲違いするわ、絶対っ!」



「このままだと灯は……消えるのよ、それで良いの?」


「そういう貴方こそ、分かってて武器作ったでしょう? 璃子も共犯よ……」


 璃子が作った物。クイーンズブラスターや各カラーのスライドキーやソドールの魂が内包されているマガジン、強化アイテムなどの灯達が怪盗活動に使用しているアイテムは特殊な構造になっている。体内に悪魔因子がないと使うことができない。なくても使うことは可能だが、その際に使用者に体内に大量の悪魔因子が入り込み耐性がない人は最悪の場合、死んでしまう。灯の身体はクロの力が入っているため初めから使えた。クロは悪魔なので当然、使える。これは璃子がアイズに所属していた時に発明したもの。ソドールを兵器として考えていた璃子が偶然見つけ、長らく秘密にされてきた。使えば使うほど体内に悪魔因子が活性化し更なる力が手に入る。


「そうよ! 初めは私も強力な武器を作れば、それに触発され灯の身体が活性する。その状態を見たかったわ。これでも、科学者の端くれなもんでね。未知なモノを見たら、それを解明したいって私の身体が自然に動いたわ。でもね、灯と過ごしていく内にやるせ無い気持ちになったのよ。灯の未来を見たいの——元気に生きている灯を。だから、私はこれ以上、過剰に活性化する強化アイテムは作らないわ!」


「璃子……契約違反になるわよ。いや、まさか……貴方、既に」

 璃子はパソコンを操作し私にある画面を見せた。


「もう、出来てるわ。だいぶ前からね」

 映し出されたモノは2つ。緑色と橙色で彩られた箱。【太義の蛮輪】(ブロ・ウォーガー)と似た形状のモノだった。

翠の陰包徳(リ・エミナァーデ)爆橙の想争(ギ・バラッシュ)

 璃子とクロはお互い怒ったような目つきで顔を見合わせた。


「これらを使って灯を生きながらせる。貴方はどうするのかしら——」

 璃子が発したのは私の本当の名前。




 璃子はそこまでの覚悟を背負ったのね……

 私は治療が終わり、キッチンで料理していた。頭の中がぐちゃぐちゃな状態で包丁を使うのはどうかと思うが、頭をスッキリするためにいつもやっているマインドセットみたいなもの。

 私は逃げてるだけなのかな……昔起きたことが原因であらゆる穴という穴を塞ぎ完璧なモノにした。功を奏したお陰で今まで、平穏に悪魔存続ができた。でも、殻に閉じこもった事でいつの間にか私の心が弱くなったようね。私も探しますか……昔のワタシが決めたことを破るために。


 私の後ろから誰かが密着させてきた。私の腰に腕を組み離さないようにガッチリしていた。

「灯! 今、包丁持ってるから抱き付かないでよ……」


「ねぇ……く、クロ」

 声の質で灯じゃないことが分かり、私は持っていた包丁を危険が及ぼさないように収納した。

「どうしたのかしら、青奈?」


「その……」


 黄華:ちゃんと言えよ!


 灯:青奈ちゃん、ファイト!


「今まで、ごめんなさい」


 決して青奈が私に言わない言葉が聞こえ、キョトンとした顔になる。

 ゆっくり、腰にある手を解き後ろにいる青奈を見た。

「こっちこそ、ごめんね……青奈」


「私しはまだ全てを信じないからね。勘違いしないでよ」


「はいはい。しかし……青奈って、もしかして……」


「もうおしまいよ。後はお願いっ」

 余程、恥ずかしかったのか青奈の頬が血のように紅潮していくのを感じる。

 瞬時に入れ替わって青奈から灯になった。


「クロ、身体大丈夫?」

「璃子のお陰でもう完治してるわ。改めてだけど、心配かけてごめんね」



「灯に無理をさせてしまって……それに力も上昇させて」


「大丈夫だよ! 私が覚悟したことだもん。今回は青奈ちゃんとこうちゃんのお陰で正気を取り戻れたみたいだし。もし、あのまま悪魔因子を活性化させていたら、どうなっていたか……」

 私は笑顔でクロに答えた。


 クロは私の頬を手で撫でた。

「何、食べたい?」


 私は暫し考え……

「お肉っ!!」


「了解よ、待っててね!! あぁ、そうだ!」


 クロが私の首に右手を回し、左手を私の腰に回し近くに引き寄せた。

 そして、私の唇に軽くキスした。

 軽いキスだった。一体どの位時間が経ったのか分からなかったが唇を重ねた後、クロの唇が離れた。


 突然の事で私の思考が停止状態に陥っていたが直ぐに我に返りそして……

「——ッ! ち、ちょっとぉぉ!! いきなり何するの????」

 不意に唇にキスされ、狼狽してしまった。

 待ってっ! 今クロと……私初めてなのに……初めてがクロとなんて……


「終わるまでじっとしててね」

 クロは片目だけ閉じ、ウインクしてから調理を再開した。

 その場で座り込んだ私は暫し、動けずにいた。


「貴方達……何乳繰り合ってるのよ。どうしようもないおバカさん達……」

 端で一部始終を見ていた璃子さんが苦笑している。





 病院内のとある病室。

 私、安齋萌香あんざいもかはベットから上半身だけ起こして外の景色を見ていた。

(助かったみたいね……)

 ベットの端に妹である月音ゆみが寝ていた。どうやら、私を心配してずっと見てくれたみたいだが、疲れたのか寝ている。


 天織灯さんと一緒にいたホテルが突如、爆発し月音ゆみがカラスの化け物に連れ去られていたがこうして姿を確認できたことから月音ゆみも無事に助かったのだと安堵している。


(貴方を失ったら、私は……)

 あの事故で剣道をやるのは諦めた。長年、やってきたことが急にやれなくなったのだ。心に大きな隙間ができてしまう。それを埋めるために月音ゆみと一緒に過ごしていた。久々し月音ゆみと楽しく心地よい時間を過ごせて暗い闇から脱出できたように感じた。そんな私の心の拠り所がなくなってしまう所だった。


(あの怪盗が月音ゆみを助けてくれたのかな……今度、会えたらお礼言わないとね)


 月音ゆみを守れる位にならないと……どうすれば


「お困りのようですね、お嬢さん?」


「——ッ!」

 この部屋は個室で家族しか入れないようになっている。母——あの女が月音ゆみの事件からどう行ってもこういう処置をしている。私はただのオマケ。

 そんな個室に見ず知らずの男性が入っていたのだ。音もなく自然に扉にもたれかかったっていた。


「あ、貴方は……」


「そんな警戒しなくて大丈夫ですよ。私は貴方のお見舞いにきた者です」


「私のお見舞いですか?」


「それにしても、死ぬかも知れない状況だったのに妹さんしか来ないとは……」


「良いですよ……両親は今、仕事しているだろうし。こうして、妹だけでも来てくれたから、それだけで私は大丈夫です」


「妹さんを大切にされていられる様ですね——とっても」


「もし、妹さんを守れるモノがあるとしたらどうですか?」

 男は懐から2つのモノを取り出し、近くの机に置いていく。


「貴方の願いをその人形に言ってください。きっと貴方の願いを叶えてくれます。その小瓶の方はただの栄養剤です。もし、良かったらお飲みください。では、私はこれで失礼します」


 カーテンが風に煽られ、暴れていた。

(窓、開けていたっけ?)

 私は窓を閉め、振り返るとそこには先ほどの男性がいなかった。

 そして、残された人形を私は見る。



 もしも、叶うなら……

次から2章の最終章に入ります。よろしくお願いします。

しっかし何、いちゃついてるんだ。あぁん!! 私への当てつけか??? 

それにしても、灯ちゃんの初めてはクロですか。青奈ちゃんは思考停止になっていること間違いない! 同時に黄華は呆れていること間違いない!

てか、もれなく青奈自身も初めてになっているのではないか、これ?

身体は同じだし......黄華含め、3人全員の初めてが同じ相手。はぁ~どんなハーレムだよ。まぁ、ハーレムは好きだから全然、良いけどね。




丘螺龍氷おかにしりゅうが

ハゲ博士は人間の進化のための研究。⇨人を死なせないため


天織璃子あまおりりこ

は戦争から人的被害を無くすための研究。⇨大切な人を失わせないため


目的が違っても根幹は同じ。だからといって人を犠牲にして良い理由にはならない。

そうさせたのは悪魔の囁きによるものだけど。



12月ですが私の仕事の関係で今まで通りの時間に投稿が出来ない日が続く状態となります。

予めご了承ください。申し訳ございませんがよろしくお願いいたします。


......なんでいつものメールのような癖が出てしまうのか。仕事嫌いっ!


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