26話 過去の悪夢
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「ハッキリ言って情報がない」
坂本零冶さんからその言葉が出た。
私達が遭遇したカラス型のソドールの情報などを渡したが、全く情報が集まらないと。
カラスの頭に全身銀色のスーツに身を包み、黒色の革靴。爆弾を使い工場を爆破する頭のおかしい奴、そんな目立って仕方がないソドールが忽然と姿を消えた。
私達が戦った相手は幽霊だったのか? 幽霊って触れたっけ?
「時間をくれ」
脱兎の如く走り出す零冶さん。
クロが携帯端末をいじっていた。
「坂本の言う通り何処にも灯達が戦ったカラス型のソドールの情報がない、SNSでも確認出来ないわね」
昔ならともかく現在は情報社会として発達している。人とつながる場所だけではなく、情報を集める場所であるSNSという空間。リアルタイムで話題が追えるのが最大の利点であり、情報拡散性が非常に高く、さまざまなトピックをより早く効率的に収集できる点が大きな魅力となっている。
新商品の口コミ投稿や有名人が自ら発信する本音のつぶやき、交通機関のリアルタイムの運行状況など、大手マスメディアでは得られない情報を手軽に入手できるのがSNSの良いところであり、最近は一般ユーザーが個人自身の近況も爆発的に拡散することが出来てちょっとした有名人にもなれる。
例の爆発地である練忍町の工場は外の写真や爆発の風景の画像がたくさん投稿されていたが、肝心の爆弾魔の姿を捉えた画像は1枚も存在しなかった。
カラスの頭に全身銀色のスーツに身を包み、黒色の革靴と似合う人には完璧に似合う人が何処にもいなかった。あんな目立つ服装がいないかと私達は苦笑し悩んでいた。
「悩んでも仕方ないから学校行きますか」
クロに腕を引っ張られながら家を出た。
2人と見送った璃子はため息をつく。
「貴方達も姿なき怪盗だけどね……」
怪盗服を着た灯はSNSでよく見られるが全ての画像が何故か鮮明な画像がない。
摩訶不思議であり、誰の仕業なのだろうかとSNSで誠しなやかに囁かれている。
「ねぇ……青奈」
クロは自分の職場である学園の保健室にいる。人があまり来ないからといってサボると巌に何言われるか分からないので真面目に仕事していた。
「……うぅん」
保健室の1室。ベットがカーテンに遮られている。その中から艶っぽい声が聞こえていた。
「……す——す」
私はカーテンを少し捲ると寝息を立てている黒髪の女の子が寝ている。
何故に制服は床に落ちていた。下着のままで寝ており、雪のように白い肌が眩しかった。
私の今は見た目は20代に近く、若々しい容姿であり大人の雰囲気を出している様に操作している。しかしながら目の前に現在進行形でちゃんとした若い女の子の素肌を見るとため息が漏れていた。
寝るのは良いけど、せめて布団くらいかけなさいよ……。
間違って誰かが入ってきたら色々と危ないので青奈の足元にある布団を持ち、身体全体に布団が覆うようにした。
「何故ええっえぇだぁぁぁああ!! 貴様だけぇぇぇえ……何もぉぉお、出ないんだぁぁぁ!!!」
ここ数年このような言葉をこいつから浴びせてられた。怒りの衝動を鎮めされるために私の身体の至る所を蹴る、殴るなどの暴行を働いていた。時には鞭で打たれることもあった。
私以外は1つ目と上手に扱いながら徐々に2つ目の能力を注入されていた。もう既に身体が消滅した子は一気に注入されたことが原因であったと考えた周りの研究者は微量の量から入れることを実行した。
残った子はただ黙って研究者に従った。今持っている力があれば脱出することが可能な子はいるが誰もしなかった。何故なら、手首に金属製のブレスレットが付けられ、逃げるそぶりや怪しい行動を取ると強力な電気が流れ、動けなくさせるからだ。ブレスレットを壊すことを考えた子もいたが、傷がつくことがなかった。誰が作ったか分からないが、どうやら特殊な金属が使われているらしい。
みんなはまだ良い。私はいつまで経っても1つも顕現しなかった。初めは個人差があるのだろうとここの最高責任者であるこのハゲ男は考えたが、1年1年と過ぎていくにつれ、怒りが込み上げ暴言や暴行が続いた。
「もう……嫌だ……ごめんなさい」
ハゲ男が私の腕を掴んだ。
「——ッ!!」
上半身に布団をかけた瞬間、私の腕を勢いよく掴んだ青奈。
そのまま掴まれた腕を引っ張られ私と青奈の位置が変わる。正確にいえば、私がベットに青奈が私に馬乗りする感じになっている。
青奈の青い目がずっと見開いたままで一向に瞼を閉じる様子がない。長時間全力疾走を続けたような荒い息が途絶える様子はなく、自分の下にいる私を一点集中して見つめつつ、今にも私に攻撃する表情になっていた。
「はぁ、はぁ……はぁ、はぁ、はぁ………… うん? 悪魔?」
次第に自分が見ていた奴が誰かを認識し、荒い息が鎮まりいつもの表情に戻っていった。
私しは悪魔から降りベットから抜け出す。床に散らばっている制服を拾い、着ることにした。
「……ごめんなさい」
カーテンの外で着るためにその場から離れた。
出てすぐの壁に身体全体が全部見える大きさがある鏡が置いてあり、自然と自分の姿が見えてしまった。身体の至る所を触る。後ろを振り向き鏡に写った自分の背中を見つめていた。
無駄のないスタイル。細い腰、白くスラリとした足と全体が芸術作品の1つになっていた。
璃子のおかげで生傷などもなく、昔の傷が1つもなかった。
あんな忌まわしい傷は一生なくて結構よ……
左腕を触りながら震えていた青奈をカーテンを開けてみるクロ。
「......大丈夫?」
「貴方には関係ないわっ!」
怒号混じりの声で私しは悪魔に言った。
貴方達がいなければこんなことには……
制服を着て、机に置いてあったヘアゴムを1つ持ち、髪を耳より少し高めに位置に結び、中心にかき集め束にした状態で1つ結びをして私しは保健室を出た。
灯:青奈ちゃん……大丈夫……?
青奈:ごめんね、灯ちゃん。心配しないで、私しは大丈夫よ。ありがとう!!
黄華:代ろうか?
青奈:それも大丈夫よ。ちょっと外の風を感じたいから……
黄華:了解! まぁ、いつでも言えよ
青奈:……ありがとう
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