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レッド・クイーンズ ~天織灯のあくまな怪盗生活~  作者: 麻莉
1章 4月~5月 新米女怪盗は1歩を進む
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7話 鏡よ鏡......私は綺麗ですか?

全て人は、生まれながらにして自由であり、かつ、尊厳と権利については平等である。



 皆様は自分よりも優れている者が目の前に現れたらどうしますか?


 安心? 

 歓喜? 

 尊敬? 

 羨望? 

 怒り? 

 恨み? 

 不安? 

 畏怖? 

 嫉妬? 


 人は他の生物には備わっていない感情を有している。この感情———喜怒哀楽を持っているばっかりに人は絶え間ない争いをしてきた。大きな事件を起こしたり些細な言い争いなど多岐に渡っている。


 歓喜や尊敬などはその対象に振り向いてもらいために一生懸命、努力する。努力して成功する者の入れば失敗する者もいる。人によっては失敗と考えず次に向かって進む向上心の権化の人もいる。


 しかし、人間全員は誰もがそのように上を向く姿勢を持っていない。

 大多数の人は一番簡単で簡単に抜け出せない感情が先にきてしまう。







 なぜ、こんなにも。私は醜いのか......

 なぜ、私は、美しくないのか......

 なぜ、なぜ、なぜ、なぜ、なぜ、なぜ、なぜ、なぜ、なぜ、

 なぜ、なぜ、なぜ、なぜ、なぜ、なぜ、なぜ、なぜ、なぜ、

 なぜ、なぜ、なぜ、なぜ、なぜ、なぜ、なぜ、なぜ、なぜ、

 なぜ、なぜ、なぜ、なぜ、なぜ、なぜ、なぜ、なぜ、なぜ、

 なぜ、なぜ、なぜ、なぜ、なぜ、なぜ、なぜ、なぜ、なぜ、

 なぜ、なぜ、なぜ、なぜ、なぜ、なぜ、なぜ、なぜ、なぜ、


 こんなに考えても自分の姿は変わらない。







 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~










 ある都市伝説があった。



 もし、変われるならーー女は、祈った。


 もし、叶うなら、私の姿を変えてと。



 新たな姿を見て私は思った。



「そうだわ!! この力があれば」


 女は激しく高笑いをした。普通ならこんな大ボリュームで笑い声がしているなら気づく人は大勢いるはず

 しかし、この笑いが聞こえる人はいない、誰も



 ふと、目の前に写真を撮ってる者がいた

「まず、手始めにオォ、マァァエェェラァァァカァァァラァァァダダダダダ!!!!!!!!」












「絶対に離さないからね」

 彼氏の腕をしっかりホールドし、少し足を震えながら自分の教室に向かっていた。

「そんなに怖いなら、明日の朝で良いじゃないか」

 男は、少し呆れながら、彼女と一緒に教室に向かった。


「だって、仕方ないじゃない、義樹に貰った大切なアクセサリーだよ」

 1週間前に誕生日を迎えた西村朋美は半年前から付き合い始めた北河義樹からネックレスを貰った。初めて、彼氏からプレゼントを貰ったのか春休み中は風呂と寝る時以外はずっと付けていた。そして、今日、新学期ということで慌てて学校に着いたもんだからネックレスをつけっぱなしで来てしまった。新しい教室で席に着いて初めて、先生が気づく前に咄嗟に机の中に入れてしまい、帰りにそれに気づいて彼氏同伴で学園に戻ってきた。


「まぁ、朋美が実は怖がりなのを知れて少し嬉しいけど」

 携帯端末のライトを片手に目的の物を机の中から探している最中に彼氏が変なことを言って、「急にどうしたの?」と言ってしまった。


「いやぁ~。自分もまだまだ、朋美のことを知らなかったんだな~って」

「もぉ~、こんな所、見られなくなかったのに......」

 すこし、頬を膨らませてながら、彼の方を見ていた

「有った!!」

 目的のネックレスが見つかり、喜んでいた彼女を見つめ

「見つかったんなら、さっさと帰ろか。もう、暗くなってきたし、家まで送るよ!!」


 現在、午後6時を過ぎ、少し空が暗くなっていた。





「私、キレイ??」


 急に、そんなことを言うんじゃないよと、彼女の方に顔を向けた。

「あぁ、綺麗だよ」

 傍からみたら砂糖水のように甘い出来事に目から血の涙を流す場面だったが、彼女が発した言葉はそんな甘い返事じゃなかった。


「ねぇ、誰と話してるの??」


「えぇ??」

 朋美は少し、離れたところにいて携帯端末を操作していた。

「お母さんからメールが来て返信してたの、先に行かせちゃってごめんね」


「いやぁ、それは、良いんだけどーーさっき、俺に質問したよね? 『私、綺麗?』って」

「え? 言ってないけど??」


 彼女は、自分より頭が良く、気立ての良い人なので、急にボケ始めたのではないのだと思い、じゃあ、誰だ??

 怖くなったことで鳥肌がたち、自分の周りを調べ始めたが自分たち2人しかいなかった。


 階段を下りていると、後ろから

「素敵な人よ!!」


「どうした?? 急に??」


「さっき、あなたが言ったじゃない『俺はどう』って」


 俺は、朋美の腕を掴み、急いで会談を降りた。

「どうしたの????」


「わからない、とにかく、早く出よう」

 1階まで降りて、もう少しで出口と思い、俺は安堵した。


 ふと、足音がした。

 おかしい、警備員の人に学園の中に入る時に「君たち2人が戻ってきたのを確認したら見回るから」

 どんどん、足音がでかくなっている......


「早く、出るぞ」

 再び、俺は朋美の腕を掴みながら扉に向かった。

 俺たちが通っている学園の出入り口はガラスばりになっている......


 後ろを向きながら、走っていたため、扉にぶつかってしまった。ぶつかった衝撃で2人とも尻もちをついてしまった。

「ごめん、ケガはない?」

「うん、私は大丈夫。きゃぁぁぁぁぁ」

 彼女が突然、叫びだし、扉の方に向かって指を指していた。


「どうした?」

 俺は前の方向に体を向けると......










 そこに居たのは、2足歩行している蟷螂だった

 そして......

「ワタシ、キレイ?」


砂糖・・・・・(ため息)




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