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レッド・クイーンズ ~天織灯のあくまな怪盗生活~  作者: 麻莉
3章 7月 冱蝕の氷龍止めるわ、剣と拳
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60話 火焔弾による攻撃、下半身バイクによる高速走行 VS あらゆる攻撃を吸収してエネルギーを集め、武器の威力を増大できる黄怪盗

 螺旋のようにビルを降りていく両者。このままでは地面に激突してしまう。


 先に動いたのはバイク型。バイク型のバイクがハンドルを握ってなくても運転は可能だと剣戟ではっきりわかった。多分、自分の意志を送ることで自動操縦なものに切り替わるなのかもしれない。自動操縦になったことでバランスを取るための足が消え、()()()()()()()()()()していた。










 初めから自動操縦をやらなかったのは相手に本物のバイクと認識させるためだと思う。相手を油断させてからのバイクで轢く。ソドールの能力で生成したバイクなら一般のバイクよりも馬力なども数段強力。対抗策がないと一気に命を狩られてしまう。


 右はカミナリみたいな形の炎剣、左はハンドガン。巨大なバイクと融合したことで下半身はバイク。その上にライダー男を乗せた半人型みたいな奇妙な外見へと変貌を遂げていた。


 バランスを取る足がなくなったことで下半身は自律稼働で機動力が格段に上がったとされる。

 タイヤでスライディングをかまし、現状下にいる私しとの距離を詰める。


 左手に持つハンドガンを横向きにして連射した。横一列になって弾道が伸びる。炎弾とは厄介なものを再登場させたわねと嘆く。


 どこまでも追いかけていくモノを高機動で対処してもエネルギーの無駄。

 武器で落とそうにも遠距離の弾丸なら吸収され、焚き付けられる。近接武器で薙ぎ払いしても刃にくっついてしまい炎に飲み込まれてしまう。


 尚も近づく弾丸。幾度もその音速移動をして首と胴体を切断してきた極悪チーターのおかげで、スローモーションで動いているように銃弾の動きが遅く感じる。おかげで注意深く周りを観察さることができる時間がある。ミドリからは下には前もってバイク型が配置していたと思われる虚な人々がいると報告を受けている。全銃弾を受け、反動で下へ真っ逆さまに加速しながら落ちていく。それをキャッチする命を受けている操られている人たち。両手を頭上に出しているであろう。


 黄華:良い方法がある。ある意味、賭けだけど


 青奈:良いわ! その賭けノった!!


 僕は炎弾を背にして下へ加速した。このままいけば地面に顔面から激突してしまいそうな勢いで。風圧を重く乗りかかってくる。それでも尚、加速していく。


 地面まで5メートルを切った瞬間、反転して背面から地面へダイブした。

 僕は【巫女服(ミラバ)】から【騎士服(セファト)】へ換装する。飛行を失ったことで急速に自由落下していく。


『フォックス』!


 完全な支配権は奪うことは出来ないが、数秒なら僕の言うことを聞くだろう。


「退け!」


巫女服(ミラバ)】とは違い【騎士服(セファト)】は重い。乗り掛かられたらかすり傷では済まない。更にこの重い装備が空からスカイダイビングしてくるんだ。当たれば最後、人間なんて内臓ぶちまけ案件に発展してしまう。それを込みでの【フォックス】による幻覚効果を発動した。下にいる人々には落ちてくる者は『天織灯』ではない。既に着地しているから移動しないと錯覚を覚えてもらうために【フォックス】を起動した。


騎士服(セファト)】で背中から地面へ着地した瞬間、ミサイルが落ちたかと思えるくらいの衝撃が走る。【騎士服(セファト)】の堅牢は信じていたけど、僅かに背中が痛む。


 無事、着地したことを喜びたいが生憎、それはお預け。

 僕らが高速で落下していたことでバイク型や炎弾との距離は少し離れている。が、詰められるのも時間の問題。


 数秒という時間が過ぎたことで【フォックス】の幻覚作用が強制的に解呪され、虚な人々は再度僕を見て、近づいてくる。


 狙い通りの行動で思わず口角を上げてしまった。みんなもう少し待ってて欲しい。今は奴を祓うことは出来ない。もう色々と限界でね。視界もおぼつかないないんだ。ミドリの回復では全身に負った傷などは修復したが体内に保有していた水分までは容易に元に戻ろなかった。

 視界も最悪。空中での攻防で残った体力や気力を使い果たしていたからもう殆ど動かない。

 治ったら必ず、救うから……


 3つあるソドール能力。なお拡大する人を操る能力。シンソ形態のソドールなら【魔魂封醒(フリーダム)】を発動すれば全てが解決できる。しかし、いくら敵に一直線へ【速朱の流(ストライク)】を放っても満身創痍の状態では剣圧があらぬ方向へ飛んでいってしまう。


 僕の後ろは完全な地面。後ろに剣圧がいくことはない。でも、上は————


 空に向かって【速朱の流(ストライク)】を打てば周りに被害は出てしまう。何度も使用してきた【速朱の流(ストライク)】は狙った敵目掛けて行くと思っていたが、発動者の肉体にも相応の負担があることが発覚した。


 だから、身体が万全じゃないと敵を精密に狙えない。今からやることは逃げの一手。完璧に逃げるために不安要素は全て除く。


『ボム』!

『ダイヤモンド』!


魔魂封醒(フリーダム)……起動」


 追尾弾が僕へ突撃してきた。それと同時に近づいてきた人々から弱々しい打撃を受ける。

 トドメとばかりにバイク型は右手を身体側に引き付け、剣を垂直に構えている。


「退けっ!」


 僕と同じ指令を出し人々を離すバイク型。

 上空から鋭い刃が迫る。弓から打ち出された矢の如く真っ直ぐ突こうと剣が放たれた。


 合図に応じた虚な人々が捌けた時——

 貫く予定の怪盗の身体が鮮やかな緑色に発光していた。

 奇妙な技が来ると警戒していたが怪盗は何もせず、ただ自分に向かってくる突き技を喰らった。


「【硬朱の甲(フィスト)】!!!!!!!!」


 怪盗が握っている剣が緑色の閃光を放つ。溜めたエネルギーが将祇陽の護(シャルキリー・シデン)一つに集約していく。翠剣が更なる輝きを宿す。剣身を中心に光は徐々に膨れ上がり、爆発的に増幅していく。将祇陽の護(シャルキリー・シデン)の剣身がより分厚く剣状のオーラへ変化していった。


「……お返しだ!!」


 将祇陽の護(シャルキリー・シデン)を握り、勢いよく振り上げた。それと同時に一点に集まった巨大なエネルギー刃が放たれ、逆さまの状態で身動きが取れないバイク型に命中した。



 追尾炎弾と多少の叩く攻撃を行った人々。【硬朱の甲(フィスト)】起動時間内にバイク型の強烈な突き攻撃も相乗して、強大な咆哮へと変貌した。

 縦一閃に直撃したバイク型は空の彼方まで吹き飛んでしまった。

硬朱の甲(フィスト)】でも浄化機能があればこれで終結なんだろうけど、シンソを祓うことができるのは【速朱の流(ストライク)】だけ。




 バイクの破片らしきものが僕の周囲に散らばる。

 機能不全を起こした機械のように虚な人々が停止していた。

 これを好機を称して【スパイダー】を起動。

 蜘蛛の糸を近くの壁に貼り付け、引き摺られるかのようにその場から退場した。





 No.12 ウォーター 紫マゼンタ色 【1 】

 No.16 フォックス 煉瓦茶色

 No.18 ??? 緑渋橙色 ⇨使用不可

 No.35 スパイダー 赤紫色 

 No.40 スモーク ピンクマゼンタ色 【1 】

 No.46 ??? 白黒色 ⇨使用不可

 No.47 シャーク 青水色 【2 】

 No.48 ボーン 茶橙色

 No.50 ボム 黒橙色 【3 】

 No.52 ダイヤモンド 水白色 【3 】

 No.59 アイヴィー 緑黄緑色 【2 】

どうせ、僕らに当たるまで追いかけてくる弾丸ならエネルギーだけ貰っちゃおうの精神。

どうせ、僕らを捕まえるのが目的で動いている人々なら腕を上下に振って僕らの身体に当たることで発生する微々たる運動エネルギーを吸収っと......

どうせ、バイク型はあの剣で僕らを貫く予定なら一点超高速の突き技?が放つエネルギーも頂こうかな〜


大丈夫! この鎧は意外と頑丈だから......大丈夫だよね......

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