1話 貴方の願いは何ですか?
拙い文章ですがよろしくお願いします
荒いですが、精いっぱいやります。
————————生きたい。
でなければ、何のために生まれたのか分からない。
必ず、復讐する。アイツらを1人残らず......
S県 とある樹海
「待て!」
「逃がすな!」
追っ手は私達を執拗に追い回した。
深い深い闇の中ともいえる木々が生い茂る樹海。
山の森、木々を分けながらひたすら逃げ続けた。
こいつの手を取り、こいつの誘導の下、樹海と走る。
私は息を切らしながら森を駆けていた。何処へ逃げても周りは木々に囲まれた樹海。
鳥や虫たちの声がかき消され、1人と1体が叫びながら、走っていた。
「ちょっと、いつまで、走ればいぃいぃの......」
私は、苦しそうに走り、隣で優雅に走っているそいつに呟いた。
「もうすぐよ。すぐそこに私の召喚主がいるわ」
こいつは、冷静に淡々と答えた。
黒絹のような髪。人間離れした美貌を持ち、女の私でも、息をのむ美しさ。
肩まである髪は風に流れる度に、真夜中なのに、非常にきれいで光るような黒が周囲の風景に映えた、
逆に、対照的に雪のような白い肌をもっていた。
赤く、いや、もっと深い深紅のような眼が、走っている私を見ていた。大きくため息をついた。
「ハァ〜 本当に不便ね。人間の身体って......」
そう、こいつは、人間ではない。悪魔だ。
今、私が見ているその容姿も本来の姿ではなく、男も女も子どもも老人も何もかも自由自在らしい。
服も魔力?なるもので変更可能とのこと。
「仕方ぁ、はぁはぁ......ないでしょう」
「まぁ、いいわ。そこを右に曲がって」
いわれた通り、右に曲がると、「えぇ......?」
そこには道がなく
「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっぁ」
私は少し急な坂から落ちる。
運よく下に葉っぱのクッションがあり擦り傷ですんだ。
しかし、体力も意識も限界がきており、葉っぱの中で倒れ込んだ。
「ねぇ、起きて」
顔を上げ、ゆっくり目を開けるとそこには黒髪の女が立っている。
「追っ手は何処かに行ったわ。油断できないけどひとまず危機は去ったようね」
私達は急いで移動することにした。
「こっちよ。さぁ、行きましょう!」
「待ってよ......あぁ!?」
「どうしたの?」
「月が......」
「月? そういえば、今日は満月ね。特別珍しくもないわ」
貴方にとっては特別じゃなくても私は違う。
「やっと......見れた......」
私は空に向かって手を伸ばし目からは涙を流していた。
「ねぇ~」
「うん? 何?」
私の前に透き通るような白い手が出された。
「あの部屋でも言ったけど、あなたは何を望む?」
私は一回深呼吸して、悪魔の手を取り言った。
「決まってる————私は————」
この日、私はこの悪魔と契約をした......
例え、何を犠牲にしても......必ず......