第4話 進化
すみません。学校が忙しく連載が執筆が滞っています。
【ログアウトしました】
目を覚ますと同時にアトラスを外して時間を確認する。うん、しっかりと現実の時間経過は三分の一で済んでる。
「はぁ、それにしてもログインして数分で向こうから帰ってくることになろうとは、な」
いや、マジで予想外だった。だが、それももう終わりだ。なんたって、進化の準備を整えてあるんだからな!よし、少し休憩したらもう一度ログインするか。
そして、水分補給を済ませてからもう一度ログインする。
【ログインしました】
「あででででで、くっそ、筋肉痛かこれは」
状態:風邪《致命》・疲労《深刻》・筋肉痛《重度》
「うわぁ、いきなり重度かよ。マジで貧弱だなぁ。まあいい、進化しよう」
【進化先を選択してください】
・小鬼
・青紫鬼
・小鬼:繁殖力の強い人型の魔物。適応力が極めて高く亜種や進化先も極めて多い。一匹見たら十匹いる方式が適応されている種族。家畜を襲い、更には女性を連れ去ることから害虫よりも忌み嫌われている。
・青紫鬼:若干顔色が良くなった鬼の子。免疫力も上がり、少しだけ死ににくくなった。ただし、どんぐりの背比べなのはご愛敬。ユニーク種族ではあるがおすすめは出来ない。しかし、強さを求めるのであれば、修羅の道を行く覚悟と勇気は必要不可欠である。―解放条件|一度も死なずに進化すること。
ふむ、つまりユニーク種族を続けたいなら覚悟がいるぞってことか。
「ふん、俺が逃げるとでも思ってんのかよ!青紫鬼一択じゃボケナスがぁ!!」
それにしても青紫鬼は解放条件厳しすぎじゃないですかね!まあいい、今は死ぬ前に進化しなきゃな!青紫鬼を選択!
【青紫鬼に進化しますか?】
「おう!」
【本当によろしいですね?】
「おう!!」
【本当の本当によろしいんですか!?】
「しつこい!」
【・・・青紫鬼へ進化を開始します】
「おお!」
ベキベキと音を立てながら伸びる俺の身長。そして、濃い紫から青みが借りながら薄くなり青紫へと変わっていく俺の肌の色。もっとも、着目すべきは少し体が大きくなったせいでパツパツになった腰布・・・・腰布!?
「ぬおー、耐えろ布よ!耐えるんだ!じゃないと公然わいせつ罪で俺が捕まっちまう!!」
ミシ、ミシっと布が音を立てて限界を告げ、俺の名誉が絶体絶命に陥りそうになった時、シュルルルっと布が音を立てて体の大きさに合わせて大きくなった。
・・・・大きくできるなら早めにしてくれないかな。絶対嫌がらせだろこれ!でも、このサイズ調節機能は初期装備限定の可能性が高いな。
・・・・・・初期装備外すと進化する度に装備の新調が必要になる上に町に入れないとか、冷遇されすぎだろ。今までやってきたVRMMOの中で断トツで人外プレイヤーの待遇が悪いぞ。
【進化によりノーマルスキル『病耐性』を獲得しました】
【進化によりノーマルスキル『疲労耐性』を獲得しました】
【進化によりノーマルスキル『根性』を獲得しました】
【進化によりノーマルスキル『生命力強化』を獲得しました】
【進化によりノーマルスキル『体力強化』を獲得しました】
【進化により特性『大器晩成』を獲得しました】
【進化により特性『貧弱』が緩和されました】
【進化により特性『病弱』が緩和されました】
【進化により特性『脆弱』が緩和されました】
◇アバター名:極夜
◇性別:オス
◇種族:青紫鬼
◇ジョブ:侍Lv1
◇状態:風邪《深刻》・疲労《重度》
Lv:1
HP:4/4
MP:5/5
STR:4.6
VIT:0(0.01)
INT:0(0.01)
MND:0(0.01)
DEX:0(0.01)
AGI:14
LUK:0(0.01)
◇ステータスポイント:0
◇ノーマルスキル
▽アグレッシブ
・練気Lv2・気功Lv2・隠密Lv1・識別Lv1
▽パッシブ
・刀術Lv2・HP自動回復(小)Lv2・忍び足Lv2・奇襲Lv1・気配察知Lv2・病耐性Lv1・疲労耐性Lv1・根性Lv1・生命力強化Lv1・体力強化Lv1
◇種族スキル
▽特性
・貧弱(特大)・病弱(特大)・脆弱(特大)・大器晩成
▽アグレッシブ
▽パッシブ
・足掻きLv2・成長回復Lv3
◇スキルポイント:1
◇装備
左手:なし
右手:錆びた小刀
頭:なし
胴:なし
腕:なし
腰:布切れ
足:なし
アクセサリー:なし
◇称号
『ユニーク』『紙装甲』『弱きを極めた者』『三大弱』『真の最弱種族』
・病耐性:病系異常状態になりにくくなる。また、病系異常状態から受けるダメージを軽減する。レベルに比例して効果上昇。
・疲労耐性:疲労状態になりにくくなる。また、疲労感が軽減される。レベルに比例して効果上昇。
・根性:異常状態による影響を軽減する。また、HPが0になる攻撃を受けた時、超低確率でHP1で耐える。
・生命力強化:HPの成長度に補正を掛ける。また、病の症状を和らげる。
・体力強化:隠れステータスであるスタミナを上げる。また、疲労を和らげる。
・大器晩成:種族レベルのレベルアップに必要な経験値が十倍になり、その他のレベルアップに必要な経験値が五分の一になる。また、スキルを習得しやすくなる。大器が完成した時、その者の器が試される。
・貧弱(特大):ステータスを五分の一にする。また、疲労しやすい。ただし、ステータスは小数点第二位以下にはならない。追記|そもそも小数点第二位になる種族なんてないよね(笑)
・病弱(極大):異常状態にとてもかかりやすい。それどころか生きているだけで風邪《深刻》などには当たり前のようにかかる。
・脆弱(極大):何かに対して脆弱ではなく、満遍なく全てに対して深刻なレベルに脆弱。受ける全ダメージ五倍。
・風邪《深刻》:風邪の第四段階。HPが10秒ごとに1%減る。遂に風邪と言っていいのか分からなくなってきた病。なぜこうなるまで放って置いたんですか?ハッピーセットの如く疲労《重度》まで付いてくる。
・疲労《重度》:かなり体が怠くなる。並の精神力では体を素早く動かすことが出来ない。急がば回れ、休息を取りなさい。
「いや、0.01からステータスが動いてないってどういうことだ!?」
貧弱が緩和されてステータスは二倍になってるはずなんだけど!?それなのに小数点第二位の値すら動いてないってどういうことよ!?運営、お前らそんなに俺をいじめたいのか!?
拙い、早く次の獲物を仕留めに行かないと風邪の症状が少しだけ改善されたとはいえ、レベルアップしにくくなってるし。あ、今の俺ってスキル考えないと1000秒で死ぬけど『HP自動回復』で約20秒ごとに1%は回復するから2000秒、ってことは33分くらい放置しても死ななくない?まあ、どちらにしろレベルアップを急ぐ必要があるのは変わりないか。
病系異常状態と疲労みたいな異常状態は薬を飲むとか休息をとるとかしないと基本的には改善されないのかな?まあ、それはおいおいなんとかするとして、今はレベリングだな。
「よし、獲物を探しに行くか」