第8話 現状
お久しぶりです。
【ノーマルスキル『水泳』を習得しました】
「プハッ!」
俺は何とか不時着した池から這い上がった。まさか、こんな所で『水泳』スキルを習得することになろうとは・・・。
そんなことよりも全身がクッソ痛い!!筋肉痛《重度》えげつないぞこれ!?ぬぅ、だが奴も俺を追いかけてきているだろうし、池に落ちたお陰で匂いが薄まっている内にここを離れないと。あっ、その前にステータスを確認しておくか。
◇アバター名:極夜
◇性別:オス
◇種族:青紫鬼
◇ジョブ:侍Lv8
◇状態:風邪《深刻》・疲労《重度》・筋肉痛《重度》
Lv:4
HP:0.21/21
MP:17/17
氣:31/100
STR:20.8
VIT:0.08
INT:0.02
MND:0.02
DEX:0.02
AGI:62.3
LUK:0.01
◇ステータスポイント:30
◇ノーマルスキル
▽アグレッシブ
・隠密Lv6・識別Lv2・採取Lv1・木工Lv1・着火Lv1・集中Lv1・跳躍Lv8・立体機動Lv6
▽パッシブ
・刀術Lv8・HP自動回復(小)Lv6・忍び足Lv7・奇襲Lv12・気配察知Lv5・病耐性Lv2・疲労耐性Lv2・根性Lv3・生命力強化Lv2・体力強化Lv2・俊足Lv3・投擲Lv1・頑丈Lv6・見切りLv1・不意打ちLv5・暗殺術Lv9・軽業Lv7・高速思考Lv1・手技Lv6
◇上位スキル
▽アグレッシブ
・練氣Lv1・氣功Lv3・氣操作Lv3・氣感知Lv1
▽パッシブ
◇エクストラスキル
・刹那の覚醒Lv1
◇種族スキル
▽特性
・貧弱(特大)・病弱(特大)・脆弱(特大)・大器晩成
▽アグレッシブ
▽パッシブ
・足掻きLv3・成長回復Lv4
◇スキルポイント:27
◇装備
左手:なし
右手:なし
頭:なし
胴:なし
腕:なし
腰:布切れ
足:なし
アクセサリー:なし
◇称号
『ユニーク』『紙装甲』『弱きを極めた者』『三大弱』『真の最弱種族』『外道』『見習い暗殺者』『刹那を生きる者』
ほー、十二人も殺したのか。フッ、流石だぜ!俺!・・・さて、ふざけるのはここまでにして、スキルポイントを振って行くか。AGIに15、STRに10、HPとMP以外の他のステータスに1ずつ入れて終了っと。まあ、実際は五分の一になってるからAGIに3、STRに2、その他に0.2って感じだけど。
スキルポイントは・・・そうだ、あれを取ろう!
・苦痛耐性:痛みや苦しみなどに対する耐性。スキルレベルが上がるほど痛みや苦しみで動じなくなる。消費スキルポイント15。追記|Mな方にはお勧めいたしませんよ♡
何が『♡』じゃ、ボケナス共が!!?お前らはあれか、人様をMだとでも言いたいのか!?どうなんだよ、オイッ!!・・・・・・まあいい、取り敢えず取っておこう。
【ノーマルスキル『苦痛耐性』を取得しました】
「おっ、少し体が楽になった感じがあるな。よし、移動しよう」
遠くから少しずつグランドボアの咆哮が聞こえるが如何やらプレイヤー共が群がって完全にヘイトがあっちに移ったみたいだ。今のうちにここを離れて安全にログアウトできる場所を探そう。
あっ、薬草食って置かなきゃ。死ぬ死ぬ。それにしても、薬草は相も変わらず不味いが『苦痛耐性』を取る前よりもマシになってる。如何やら守備範囲はそこそこ広いらしい。
俺は開けた池の周囲から森の中へ入っていく。魔物の気配はしない。先ほど大きな音を立てて魔物が寄ってこないか心配だったが杞憂だったようだ。まあ、誰も好き好んでこの森の中でもトップレベルの相手の獲物を横取りしようとはしないか。
取り敢えず、あいつを殺せるくらい強くなられないとな。となると、武器の強化も・・・・・。
「あっ、初期武器グランドボアに刺さったままじゃん」
やる気が出て来たところで最初から出端を挫かれたぞ。あー、武器をどうにかしないと話にならない。『氣操作』のレベル上げて何とかしてみるか・・・?それにしてもステータスに『氣』ってのが追加されたんだけど。まあ、分かるようになることは良いことだよな?
「今どの辺りにいるんだ?」
因みに人類敵対種プレイヤーはマップ機能の解放条件である『白紙の世界地図』を初期状態で渡されないというクソ待遇であるが、俺は人類プレイヤーから盗んだので問題なし!えーと、グリール大森林南西部ってことは不浄の湿地の近くか。あそこなら武器になりそうなもん落ちてるかも。それにグランドボアもそこまで追っては来ないだろ。
そういえば、行くまでに氣を練っておかないと。このままだと戦闘中に氣が無くなる可能性だってある。あー、でも不浄の沼地ってやっぱりゾンビとか出てくんのか?そんな気色悪いのと戦いたくないんだが・・・このゲーム再現度高いからな。腐敗臭とかも漂ってくるかも・・・・。・・・そこまで再現されてたらちょっと引くわ。
そんなこんなで考え事をしながら移動していると俺が乗っても折れなさそうな枝がある木を見つけた。よし、今日はもうこれくらいでいいだろ。明日だって学校あるし。つーわけでログアウト!
「ふぅー、まあ、初日はこんなもんで良いかな。もうそろ夕飯だと思うし」
大体ゲーム内時間で三時間くらいは遊んだか。午前中に学校が終わり、ソフトが届いたのが午後四時くらいで母との格闘と諸々の準備を合わせて開始したのが午後五時くらいだからもう午後の六時だ。うちの母、白木 恭子との戦いは実に三十分近くにも及んだのだ!あの人、何処からそんな力出てるんだって思うくらい腕が細いのにこの前父さんの頭を片手でつかんで持ち上げるという訳の分からないことをしていた。
まあ、家の父が血祭りにあげられるのは自業自得な事だったんだけど・・・頭蓋骨から変な音が聞こえ始めたあたりで止めてあげても良かったんじゃないだろうか?俺は助けないけど。昔から母さんに「部下であろうが上司であろうが女性からの食事の誘いは断ってください!」って言われてるのに断らずに社長令嬢さんと食事に行っちゃうから。・・・・・羨ましくなんてないんだからね!!・・・母さんのアイアンクロ―付だし。
家の父さんモテるんだよなぁ。俺なんて女物に着替えさせられそうになる始末・・・!これは陰謀を感じ『ブー、ブー』携帯のバイブ音が鳴るってことはメールが来たのか。因みに俺の携帯はガラケーだ。前にゲームをやりまくってたら罰としてガラケーにされた。・・・頭おかしい。おっと、そんなことよりメールの確認を
差出人:ラドゥ
・・・・・別に後でもいいか。飯になるまで事前に配られてる夏休みの宿題でもやろう。さてさて、どれから始めたものか。やっぱり、すうがk『ブー、ブー』チッ、今度は何だよ!
差出人:後回しにするなよ!!
・・・・そう来たか、仕方がない。そこまで言うなら確認してやろう。
件名:合流しようぜ!
差出人:ラドゥ
宛先:レイヴン
本文:よう、幸先は如何だ?死に戻ったか?死に戻ってた方が面白いから死に戻っといてくれよ!
というわけでエタテルで合流しようぜ!
こいつ!
件名:Re合流しようぜ!
差出人:レイヴン
宛先:ラドゥ
本文:お前が死に戻っとけ!
俺はグリール大森林南西部にいるんだけど・・・お前は?
件名:じゃあ、フレンドID送るわ
差出人:ラドゥ
宛先:レイブン
本文:おっ、マジで!?俺は不浄の沼地にいるからすぐに合流できそうだな!
俺のIDはこれね**********
件名:そうだな
差出人:レイヴン
宛先:ラドゥ
本文:取り敢えず、明日でいいか?今日結構大変だったから疲れた。
件名:了解
差出人:ラドゥ
宛先:レイヴン
本文:おう、お疲れー。じゃあ、明日な!
ふぅー、数学の宿題進めるか。・・・・そういえば、あいつの種族効くの忘れてたな。まあ、明日合流するんだし、今は良いか。